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日々の思考と記録

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毒にも薬にもならないけれど、身体に染み込むように、思ったこと、考えたことを自分の言葉で書きます。拙くたって、伝わらなくたって、真摯に書く。
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#思考

 浮き沈まない

浮き沈まない

今日も太陽が沈んだ後に、遠くの方で破裂音が聞こえてきます。

この3年ほぼ聞くことのできなかった夏の風物詩たる音を聞き、空の花を目にすることができてうれしくなっています。

この1週間は気分の浮き沈みの波がありました。健康なので、日常生活に支障が出るようなことはありませんが、自分との付き合い方に苦戦した週でした。

8月はイレギュラーな出来事がいくつかあり、懸念事項が多いです。お盆こそちゃんと休み

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実践ありき

実践ありき

先日、全く異なる初対面の2人から「哲学者」だと言われました。 それはいわゆる本職的な知識や思考と指すのではなく、よく考える人だという意味で使われたのだと思いますが、なんだか釈然としませんでした。

素直に喜べなかったのはなぜだろう? 振り返ってみると、「考える」ことに関して、それほど僕は重きを置いていなかったのと同時に、実践をすることが抜け落ちている感覚があったからでした。

すなわち僕にとって、

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5年後の種まき

5年後の種まき

普段有用なことを書くわけでもないこのnoteは、基本的に知り合いと一部のフォロワーさんだけが読んでいると思って書いています。

しかし、これまで4人ほど「noteを読みました」と言って、僕が参加する場に会いに来てくれた人がいます。なにが響いたのか、話を聞いてみてもよくわからなかったのですが、些細なことでも影響を与えることがあると知りました。

信号のない高速道路で渋滞が起こるのも、車の多い状況で踏

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異なる刺激

異なる刺激

依頼を受けて、それに回答するということが最近続いていて、それは今までとはちょっと頭の働かせ方が違います。

今まではある程度自分で枠組みを決めて、それを提供するという形で動いてきました。

それに対して、現在は相手の頭の中にあるイメージをどれだけ再現度高く実現できるのかを考えています。だから、不透明であったり空白部分が多いです。

もちろん質問してコミュニケーションをとりながらやっていくのですが、

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日常を磨く

 他の人ができないことができるようになることは自分の価値を高めます。
 だから、難しい資格とか専門的なスキルを人々は身につけようとします。

 けれど、多くの人が当たり前にできることを、より極めていくこともできると思います。喋る力を高めればプレゼンやMCができるようになるかもしれません。走ることを極めると、ボルトのような人が生まれます。

 現状に不満を持つと、ついつい自分には足りないという思考に

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振り返らずに

振り返らずに

 今日は10時間寝て、とてもスッキリした朝を迎えた。
 午前中からやるべきことを済ませ、午後はじっくり本を読む。

 それから時間と労力のかかることに手をつけ始める。手を抜けば手を抜いただけの結果しか出ない作業なので、おざなりにはできない。自分の本心と向き合いながら進めていく。

 こういう作業を怠ってきたなと思う。
 重要度は高いのに緊急性のないことなので、どうしても後回しにされてしまう。ずっと

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思っている以上に甘い

思っている以上に甘い

 AIがより普及していけば、仕事が奪われる。
 そういう話が以前から言われていて、そのためにAIに代替されない力を身につける必要がある、と。

 けれど、それは僕達が思っている以上に甘い見通しなのかもしれない。

 最近、自動販売機が増えている。
 飲料水の話ではなく、冷凍食品や菓子パンの自動販売機を見かける機会が増えた。それは接触への忌避感や巣ごもり需要などに応えた意味もあるだろうが、人件費の削

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不確定をたゆたう

不確定をたゆたう

 不確定は人の感情を増幅させる。

 不安は膨れ上がり、ありもしない悲劇が起こるように錯覚させる。
 期待は願望を吸い込んで、絵に描いた餅を食べた気にさせる。

 はっきりしないがゆえに、どうとでも解釈できる。その人の志向性によって振り切れてしまう。
 けれど、多くの場合、どちらも現実とは異なってしまう。
 だから保留し、不確定に立ち止まることが鍵になる。

 わからないことを「わからない」と認め

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ドツボ立ち往生

ドツボ立ち往生

 思考のドツボに入っている。
 Aだろうか? Bだろうか? やっぱりCだろうか?

 そうやって、選択肢を増やそうとする。それはアイディア出しのような発散が必要な場面ではいいのだが、決断の場面でやることではない。

 言ってしまえば、なにを大事にするのか、その芯が決まっていないのだ。こうなってしまっては、時間や労力をかけても無駄で、一旦その前段階に立ち返らなければいけない。

 一度立ち止まり、思

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揺らぎの中の安定

揺らぎの中の安定

 心が揺れている。
 けれど、この揺らぎは健全だと思っている。

 安定の足場があれば、確かに楽だ。ただ、その安住に居座ってしまう。
 生物はずっと変わり続けている。植物は種から芽を出し、花をつけ、枯れる。動物は生まれて、成長し、老いて死ぬ。同じ状態はないのだ。

 それを思えば、1ヶ所に固着するのではなく、不安定さに身を任せ続けることが自然であり、変化に対応できる姿なのではないか。

 そう信じ

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正義は振りかざすものになった

正義は振りかざすものになった

 ネタバレ防止のために作品名は伏せるが、ある映画を見て、「正義」の描かれ方はすっかり変わったのだなと思った。

 僕が子どもの頃、物語の世界では正義のヒーローは現役バリバリだった。わかりやすい悪役をひたすら懲らしめたり、打ち負かしていたりした。もちろんそうではない作品もあったが、それは少数だった。

 しかし、今や物語の主人公は、大きな影を抱え込んでいる印象だ。もちろんかつての主人公にも設定上の影

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裏表をなくしていく

裏表をなくしていく

 気に入らなかった人をある日好きになる。好きだった人が突然嫌いになる。
 感情の変化は唐突だ。それは離れた位置にあるものではなく、コインの表裏一体のものなのかもしれない。

「〇〇さんみたいになりたい」「××のようにはなりたくない」と憧れと嫌悪感もまた相反するようでいて、根っこは同じだ。
 ある強烈に関心のある対象がいて、それに近づきたいか遠ざかりたいかの違いに過ぎない。つまり、なにかに囚われてい

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今ある素材

今ある素材

 人間ないものねだりをしてしまうし、隣の芝は青く見えてしまう。

 だから、不足しているものを行動できない原因としてしまう。けれど、不足を挙げだしたらキリがないし、準備が万端になることは永遠にない。

 今あるものを使って、始めるしかないのだ。

 ただ、「今あるもの」を「そのまま使う」とすぐに壁にぶつかるだろう。
 やりたいことがあるけど、自由にできる時間が少ない。そうやって、今までの文脈で時間

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考える機会はいつの間にか減る

考える機会はいつの間にか減る

 無駄を省く、効率化する。それらは考える機会を減らす行為なのかもしれない。

 最近手続きを減らすと、人間は考えなくなると感じている。

 鳴り物入りで始まったキャッシュレス決済。僕も使っているが、手軽に使えすぎて浪費している場合がある。

 これまでは財布を取り出して、金額を確認して、(お釣りの計算をして)紙幣や硬貨を出し、お釣りやレシートをもらう手続きがあった。それがスマホで即座にできてしまう

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