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日々の思考と記録

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毒にも薬にもならないけれど、身体に染み込むように、思ったこと、考えたことを自分の言葉で書きます。拙くたって、伝わらなくたって、真摯に書く。
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2020年1月の記事一覧

他者に代弁させてはいけない

他者に代弁させてはいけない

「〇〇さんと同じです」
 意見を求められて、それだけ答える人がいる。でも、それは絶対にやめた方がいい。意見は同じだと感じても、必ず自分の言葉で言い直すのだ。口にしてみたら、大なり小なり違うだろう。

 他者に代弁してもらおうとしたら、下手をすれば想ってもいないことが自分の意見とされてしまうかもしれない。

 今日、街頭インタビューを受けた。通常ならばお断りするけれど、防災に関するもので、「1分くら

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「そんなつもりはない」がなによりの証拠

「そんなつもりはない」がなによりの証拠

「本田さんは全力投球しちゃうでしょ」
 大一番の舞台があった翌日、全然起きられなかった話をしていたらふとそう言われた。

「自分ではそんなつもりはないんですけどね」
 僕はそう返したけれど、冷静になって考えてみると、確かに疲労困憊になるほど頑張っていたかもしれない。完璧主義からは離れたつもりだったのに。

 完璧主義者はだいたい潰れていく。なにか一つでも不備があれば、満足できないのだから当然だ。た

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跡を濁さない去り方

跡を濁さない去り方

 これまで継続していたことのいくつかを3月までで区切りとする。
 その決断をした時は悩んだが、決めた後にも別の憂いがあった。

 去り方だ。
 なにかを続けていると、必然的にしがらみも生まれてくる。だから、力技で断ち切るのは得策とは言えない。順を追って、段階を踏んで、丁寧に去っていかなければ、自分に向けられた信頼を失うのはもちろん、関わった人にまで迷惑をかけてしまう。

 始めるのと同じくらい終わ

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怖いほどカオス

怖いほどカオス

 不測を恐れて、1から10まで道筋決めて、そのとおりに進めようとすると、すぐに息苦しくなるだろう。

 ガチガチにギプスをつけているような状態では、窮屈さも仕方ない。そして、緊張で道筋から逸れるたびに、ミスをしてしまった動揺が重なっていく。

 だから、実は不安であればあるほど、曖昧な部分を残しておいた方がいい。これだけは押さえなければいけないところを絞って、それ以外はどうなってもいい。

 する

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折れてしまう強さ

 僕はよく心が折れる話を昨日書いた。

 だけど、一つ自慢があって、僕はすぐに折れてしまうけれど、切れはしないのだ。そのおかげで、また立て直せる。

 折れないようにと自分に言い聞かせ、それを体現するのが強さだと10代は思っていた。だから虚勢を張り続けて、耐え切れなくなった時に根本から千切れてしまった。

 それから簡単に折れるようになった。自分の弱さを受け入れてみたら、折れないよりも立て直しの速

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絡まってるおかげで立つ

絡まってるおかげで立つ

 僕は時折、ポキリと心が折れる。

 ああ、もういいや。
 そうやって、全部投げ出してしまいたくなる。実際に行動に移す場合もある。

 もちろん自分なりに試行錯誤はしてみる。それでもなお、糸口すら見つけられないと、潔く諦めてしまう。

 ただ、それは1人の時の話だ。
 集団でなにかを成そうとする時、僕が心が折れそうになっても、前向きに捉えて進んでいく人がいて、そういう人達の存在にとても助けられてい

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知っているんでしょ?

知っているんでしょ?

 我々はどうすればいいかを、どこかでわかっているのだ。我々は、互いにどのように向き合うか、どのように自身の内面に従い、内なる力を得ていくか、どのように1人で歩き、また共に寄り添い合うか、実は深いところで知っている。
   『未来が見えなくなったとき、僕たちは何を語ればいいのだろう』(P111)

 僕が読んでいる本の一節だが、この文を読んだ時にすごく腑に落ちる感覚があった。後から振り返ってみると、

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問題にしない

問題にしない

 他者の話を注意して聞くようになってから、人の話を聞かない人に対して、奇妙な苛立ちを覚えるようになった。

 己ができることを他人ができないことに対して、不寛容な自分を見つけた。

 幼稚園児を見ているとわかるけれど、彼らは好き勝手に喋って聞いていないけれど、周りの友達が自分の話を聞いてなくても怒らない。単に気にしていないだけともとれるが……。

 なぜそれをしないのか?
 話を聞かずに損をするの

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現状把握とは「なにがあるか」を知るための行為だ

現状把握とは「なにがあるか」を知るための行為だ

 目指す方向がはっきりして、自分の置かれた状況についてきちんと知れば、自ずと進む道は見えてくる。

 だから主観を交えずに事実を明らかにするのは、暗闇に光を灯すような大事な行動だ。
 販売戦略を練る時は様々なデータをとる。今日のコーディネートを決めるためには自分の持っている服を引っ張り出してくる。

 けれど、そうした事実も人間が集めるものなので、主観に左右されている。それを忘れて現実を見つめてみ

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「言葉にできない」から書く

「言葉にできない」から書く

「自分の気持ちを上手く言葉にできないんですよ」

 ある人が言った。だから、胸に奥に閉まっておくのだ、と。

 それじゃずっと変わらないじゃないか。

 言葉がまとまらないならば、まとめてみる必要があるわけで、それには言葉を発してみないといけない。漠然としたまま「こんな感じなのに」と思い描いても、それ以上具体化はしない。

 待っていたらいつかなんて起きない。
「言葉にできない」から、言葉にできる

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実は合意していない

実は合意していない

 なにかの提案がなされ、それについて話し合い、合意に至る。

 合意形成は難しいと言われる。それぞれ価値観も背景も違う人々が1つの意見にまとめるのだから簡単ではないかもしれない。

 でも、それ以前の問題で躓いている場合がある。

 合意をするためには、まず話を聞いていなければいけない。しかし、案外人の話なんて聞いていない。自分の思考に集中していたり、そもそも関係ないことを考えていたり、同時に別々

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「なんも考えてない」の凄み

「なんも考えてない」の凄み

 分野に関わらず、圧倒的な能力を持っている人に出会うと衝撃を受ける。憧憬を感じながらも、少しでも自分が成長するきっかけを見出したくて、尋ねる。

「なにを考えながらやっているんですか?」
「なんも考えていないよ」

 きっと返答に肩を透かされたような気がして、モヤモヤするだろう。
 なぜ教えてくれないのだろうか? 絶対に秘密があるに違いないのに。

 おそらくその言葉に嘘偽りはない。本当になにも考

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「面倒だけど、やってみたらよかった」のデザイン

「面倒だけど、やってみたらよかった」のデザイン

「楽しいことだけやっていればいい」という言葉に引っかかりを覚えていた。基本的な方針には賛成なのだが、「だけ」と聞くと立ち止まってしまう。
 はたしてそうだろうか?

 今日は早朝からオンラインで人と話したり、移動して人と創作活動をしたりとエネルギーを使った。正直なところ、帰宅してしんどくなっている。
 ただ、間違いなく楽しい1日であった。

 そうして、自分が味わっていた違和感の正体に気づいた。

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葛藤はいいものです

葛藤はいいものです

 かつて抱えていた葛藤が解消されていた。頭を抱えて、胃が痛くなるくらい思い悩んでいたのに、まったく動じなくなっていたと、ふと気づいた。

 なぜなくなったのに、気づかなかったのかといえば、葛藤自体は今もあるからだ。ただ、中身が変わってきている。

 自分が理想の世界だと思って突き進んだ道も辿り着いてみれば葛藤がある。満たされていたって、満たされているなりの葛藤はあるのだ。
 しかし、逆にいえば辿り

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