あなたの動画の価値を上げる5つのS

おはようございます。千葉県船橋市で映像制作会社のキロックムービーと、北海道津別町で道東テレビを運営している立川です。2003年から映像業界に入り、今年で17年になります。特に学校に行ったわけではありませんので、ほぼ独学で今の仕事をしています。

さて、コロナショックの影響で動画を始めた方も多いのでは無いでしょうか?今日はそんなあなたの動画の「価値」を高める簡単な5つのSをご紹介します。

まず5つのSとは?

Story 物語・企画
Situation 状況
Speed 時間の流れ
Sound 音
Spirits 魂
一つずつ解説しましょう。

Story 物語・企画

物語です。超大事です。映像は写真と違い、時間軸があります。見ている人の時間をそのまま頂戴しています。つまらない映画だと時間が経つのが遅く感じますが、面白い映画だとあっという間に二時間経ってますよね。なぜか?物語があるからその映像に没入できるのです。視聴者をどう誘導するかです。

では物語を作る時にどんなプロセスがあるのでしょうか?自分の描きたい世界がすでにあるんだ!という方はここは飛ばして構いません。(あ。最初に言っておきますが映像表現において正解はありません。セオリーや、やり方は色々ありますが、つまるところ自己表現ですので自由です。)まず映像を作る時って普通なら目的がありますよね。自分のライフスタイルを紹介したいとか、この商品を紹介したいとか、わが子のカワイイ姿を残したいとか。その目的をまず明確にします。ここでは商品紹介とします。

ではその商品紹介をどう作るのか?設計していきます。設計するときに大切なのが5W1Hの聞き取りです。いつ、どこで、誰が、何を、どのように、どうした?この中から強そうなものを軸にします。

例えば料理の紹介ならば、できたての料理の映像や作っている時の音は欠かせませんが、より深く商品を知って頂きたいのならば、この料理は、職人歴半世紀を超える名人が、朝早くから仕込みして、先代から受け継いだお店で、こだわりの食材を使って、一子相伝の秘技を持って作っている。話題盛りだくさんですよね。この中の一つにフォーカスしても良いですし、全体を紹介しても良いでしょう。ただの調理映像を流すより、こういう情報が入った方が、同じ映像でも価値が高まります。

つまり、どこの誰が切っているかわからない刺身の映像よりも、刺身一筋で命を込めている職人の刺身の映像の方が価値が高いという事です。ただし、映像の場合は違う映像を差し込むこともできるので、そのカットはしっかりと間違いなく使わなくてはいけません。ばれると一気に視聴者は冷めます。物語の作り方は無限にありますし、シナリオの作り方はいろんな本も出ていますので、物語作りが好きな方は参考にして見て下さい。(物語と企画は同じような意味とします。)

Situation 状況

状況が特別であればそれだけで価値があります。大切なのはこの状況が誰にとって特別であるかです。ニュース映像的に衝撃映像とかであればカメラが回っている事が大切ですが、今回は動画の価値を上げるという話ですから、普通の人が行けないような状況だという話です。これは写真愛好家の方はやっています。

動物を撮りたければ動物がきれいに?面白く撮れる状況をひたすらに待つ。結婚式で花嫁と花嫁の父の一瞬の表情を狙う。とか。

状況が特殊であればあるほどあなたの映像の価値は高まります。そしてその状況を狙うために日頃の活動が大切になります。真摯に取材をしていれば、普通の人が入れない場所や入れない時間に入れたりします。道東テレビも最初は「あんたダレ?」状態から、今では津別町内であればイベント系ならアポなしでも行けるようになりました。このスキルは津別町で言うと津別新報の相澤さんが最強です。津別町内で彼女が行けない場所は無いのでは?

Speed スピード 時間の流れ

こちらは比較的どなたも使っているテクニックでは無いでしょうか?タイムラプス、早回し、スローなんかが当てはまります。

タイムラプスは二倍速くらいから年をまたいだような表現であったりします。映像ならではの表現だと思います。たとえば妊婦さんが生まれるまでのタイムラプスとか時々話題になります。コツコツとやるのが好きな方は良いのでは?アニメーションやコマドリ映像なんかもある意味スピード表現なのかもしれませんね。不思議な世界を作ることができます。

おススメしたいのはスローです。最近ではスマホにもついています。120fpsとかこういう数字で表現されています。fpsはフレームパーセコンド。1秒間に120コマの写真で表現されているよってことです。

我々が見ている映像は通常1秒30コマ(29.98)で表現されています。それで普通に見えていますよね。とくにカクついて見えたりしないはずです。それが1秒間に120コマで撮るとどうなるかというと、4倍スローにできるんです。こちらは撮影前に設定しないとならないので、スローにしたい場合はあらかじめ設定を忘れないようにしてください。通常モードの30fpsで撮った映像を4倍スローにすると1秒7コマとか8コマになるのでカクつきます。

子どもの映像とかスローにするだけでしんみりします。

Sound 音

音大事です。収録音も大切ですが、最近のYoutuberさんとか人気の方はみなさんBGMもSE(効果音)も多様しています。また喋りの間も削って見やすくしたり、テンポを大切に編集しています。それが人気の秘密なのでしょう。プロも音をベースに編集をしています。

プロっぽくする技に「素材音を大切にする」という技があると思います。空間にあるあらゆるノイズを表現方法に使う。蛍光灯のインバーターの音や、鳥のさえずり、空気感とも言えるでしょう。このあたりを上手く使うと映像の価値、あれ?この作品なんかプロっぽいね。につながると思います。ちなみに僕は上手く使えないです。センスもあるでしょうね。

Spirits 魂

最後は精神論です(笑) 映像制作者である僕が一番燃えるのは、この記録は自分しか撮っていないとか、自分しか撮れないシチュエーションとかに萌えます。自分の存在理由にもなっています。逆に取材陣がいっぱいいる中の取材カメラの一つとかは萎えます。僕の素材じゃなくても良いからです。わがままですよね。

なのでどんな状況であれ、自分がこの場の記録を行うものとしているとすれば、撮れる絵も変わってきます。だからと言って、入っちゃだめなところに入るとかでは無いですよ。撮り鉄の人の問題はたまに話題になりますよね。取材対象に迷惑をかけるとその後も取材しづらくなっちゃうので。

ただし、ジャーナリズム的な精神で持って行うのであれば、ある程度は表現の自由として憲法でも守られているので、堂々と行えば良いと思います。これは冒頭に言ったように映像表現は自由ですので、何人も侵すことのできない崇高な権利です。

ただ僕の映像でのモットーは「ハッピー」です。みんなが幸せになれるようなお手伝いを映像を通してやりたい。誰かが悲しむような映像は作りたくありません。道東テレビでも、ハッピーにつながる悪いことは描くかもしれませんが、目的は「あなた輝くまちテレビ」です。

ここまで偉そうなことを言ってきた僕ですが、僕が作った映像で好きなのはこういうのです。

これは弟子屈町のタウンプロモーション予算で作っています。この町にこういう思いを持ってやっている人がいる。それがわかっただけでも、「弟子屈町って良い町だね」って思えるのではないでしょうか?

ちなみに道東テレビでは仲間を募集しています。こちらの弟子屈町で「あなた輝くまちテレビ」道東テレビの価値を作る仕事です。僕たちがここにいる理由は?必要性は?その価値は?を自問自答し行動していく仕事です。興味がある方は立川まで連絡下さい。

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