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初めての告白、そして、失恋








先日、はじめて人に告白した。

相手は五年来の友達であった。正直、いつ友情から恋愛感情が芽生えたかは定かではない。



私はもともと人に依存、執着しがちである。だからもしかしたら恋愛感情もただの執着なのかもしれない。

けど、私はそれを恋と呼ぶ以外の言葉を知らなかった。この身体の内側から盛り上がる純な感情を他になんと呼んだらいいのか。






結果はわかり切っていた。でも、告白しないではいられなかった。

「いい友達」 それが聞けただけでも満足だ。
もちろん少なからずショックを受けた。
青春と呼ばれる期間の大半をその感情に捧げていたのだ。
全てが終わった後、自分の中の少女期が終わったことをなんとなく感じた。
もの寂しくて、ベッドで涙を少しこぼした。




告白は電話でした。会える日まで待てず、チキンな私は面と向かって言うとまた「まぁいいや」と言って機会を伸ばしてしまいそうだったから。


気温の低い夜の外で、漫画の話をした。10時近くなって門限に迫られてようやく本題に入った。
好きです。付き合ってください。とは言えなかった。そこまでの勇気はなかった。
結局、第三者を語るような口ぶりで伝えた。



彼女は私が何を話そうとしていたのか薄々感づいていたと話した。(これは私がツイッターでわかりやすい言動をしていたからなのだが。まぁ昔から告白しようとするそぶりを見せていたというのもあるだろう。)
そして、いい友達であると思っていると言ってくれた。



告白の目的はそもそも付き合うことではなかった。彼女に俺の気持ちを伝えることだけが目的だった。



私の行動は前から私のエゴによって作られていた。彼女に物をあげて喜んでもらいたいのも、私の自尊心を満たす事に繋がっていた。
自分でもそれは気づいていた。人間そんなもんだろうと受容していた。
貢ぎ癖もある。もしかしたらイベントごとのプレゼントは彼女にとっては負担かもしれないとも気づいていた。でもやめなかった。



彼女の性指向はまだ聞いていない。でも、はなから私は恋愛対象外だったんだろうなとは思っている。



まだ私は彼女のことを全然知らない。彼女は自分の事を聞いてもらいたいと思う人間ではなかったし、私も人のことを深く知りたいと思うたちではなかった。

けれど、なにかを贈ろうとか彼女について考える時に、やっと彼女の事を知らないことを思い出すのだ。




優しい彼女はこれからも友達でい続けてくれるだろう。
でも、もしかしたら、私はもう彼女から離れなければいけないのかもしれない。


私の少女期は終わってしまった。彼女は大学で彼女の新しいコミュニティに入っている。
浪人してモラトリアムを謳っていた私にも、そろそろ卒業の時が来たのかもしれない。










もし、もし彼女と距離を置く時が来たら、彼女との思い出を微笑んで思い出せるようになっていますように。






それまでは、世界で一番大好きな君が、誰のものにもなりませんように。


サポート頂けたら参考書とか買う…かも。よければお願いします。