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学校・家庭・地域のそれぞれの強みを生かして

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1 地域で生きるネットワーク
 若手を中心に「気軽に相談できる仲間をつくりたい」「座談会のように学び合える空間をつくりたい」、「高め合い、学び合う時間をつくりたい」という3つの「間」を大切にし、ハンドメイド(手作り)の温かい学習会を目指してきました。

 現在は、学校現場だけではなく、様々な職種の方々と幅広くつながり合い、学ぶ仲間のネットワークを築きたいとの願いから、教員だけではなく、福祉施設職員、保育関係、医療関係者、保護者の皆さんと一緒に学び合うネットワークづくりを目指しています。

 様々な分野の方々と子どもたちの未来について語り合いたい、学び合いたいと考えるようになり、企画したのがきららネットワーク交流学習会です。

2 ライフステージを踏まえた生涯支援を見据えて
 2018年度の交流学習会では、全体学習会の後に「地域療育」「学校教育実践」「保護者のねがい」という3つの分科会を設定しました。

 これまでの学習会でも高等部卒業後に就職した本人たちのお話を聞いたり、就労関係者を講師にお呼びしたりして、乳幼児期から成人期まで幅広く学習会のテーマを設定してきました。生涯に渡り、地域の子どもたちやご家族を支えていくシステムやネットワークが強固になることを願ってのことです。
 
 この交流学習会のテーマを「連携の第一歩は顔見知りになること」としました。連携が大切だと言われながらなかなか具体的な連携方法や実践が積み重ならないもどかしさを抱えながらも、まず「一歩」踏み出さなくては始まらないと考えていました。

 そのために「お互いの顔を知ることから始めよう」ということです。「あの学校のあの先生ね」、「その施設だと、あの方がいるね」というつながりがあることが大切だと感じます。

 様々な場所にイメージできる人がいる。それこそが「地域」なのではないでしょうか。


3 動き出すから始まる
 「こうなったらいいな」、「こうあるといいのにな」、と考えながらもそのまま過ぎてしまうことがあります。

 問題に見えるこの子の姿の背景はなんだろう、もっと素敵な授業をするためにはどうすればいいのだろう、と悩みながらも何もしなければ始まりません。

 まずは本を読んでみる、先輩に相談してみる、研修に参加する、など具体的な一歩が重要なのです。動き出すから「始まる」のです。
 

 たくさんの方や地域としてつながることで点と点が線として結び付き、ネットワークの網目が細かくなればなるほど、「すくえる」子どもたちは多くなると思っています。


 職種、立場も違うメンバーが集まり、少しずつ顔見知りが増えていきます。考え方や価値観も違いますが、子どもたちのためにどうあるべきかという本質を語り合うことができます。


 様々な視点から学び、協議することでその「ちがい」を理解し、認め合えるからこそ、「価値」が見いだされると思います。


 「子どもたちの価値」を高めることと同じように、様々な機関がお互いに強みを生かして協働していき、「地域の価値」を高めていきたいと願っています。

 
 地域で創る「お互いさま」。
 だからこそ「ありがとう」。


【参考文献等】
尾原和啓『モチベーション革命』(幻冬舎)
山岸俊男『安心社会から信頼社会へ』(中公新書)

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