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変わりゆく街とともに

刻一刻と変わる渋谷駅。
建物がなくなったり、新しくできたり、通行止めの場所も一週間いかなければ変わっているし…
各所への最短距離を掴み続けるのは至難の技となっている。

「進化し続ける街」としていた晩見ている街かもしれない。
住宅が建て替わっているのではない。
大きな高層ビル、施設たちが、亡くなり新しく生まれ変わる。
街が、人とは別に、息をして成長している感じだ。

建物は、人が建てるものだし、人が必要として作られるものだけど、
人が人に育てられるように、建物や街も、人や、その他動物によって形を変えていってる。


写真は2019年の12月に撮ったもの。
夕日が綺麗だった。


混み合う246
次のアポに向かうためなのか、駅から逆方向へ、足早に後ろから追い越してゆく人
帰り道なのか楽しそうな声色で足取りの軽い人

たくさんの色の声が駅から拡散されてた。
寒さで着ているものは厚く重そうだけど、足取りは軽く、耳を通り過ぎるたくさんの音が、雑踏の中にたくさんの人の生活を教えてくれていた。

オレンジというよりはピンク色だった夕日に心を奪われて止まってシャッターを切るわたし。
同じように立ち止まり写真を撮る人もいるし、ジロっと刺さる視線が向けられることもある。

駅も変わる、街も変わる。

時が移り変わり、そこにいる人ももちろん少しずつ変わっていく。

目に映る形で変わること、目に映らない形で変わっていたこと。
寂しくても、必要なことばかりなんだと思う。


久々に渋谷に行った時、モヤイ像の近くは、暗くなっていた。
駅と、各施設をつなぐ通路が頭上にできるらしい。
空が見えなくて寂しくもなったけど、出来上がれば、便利さに心を躍らせるのだと思う。
地上の行き来で、別に、事足りているのに。


246の上の歩道橋が、綺麗で広くて歩きやすくなって、ほぼ完成図が見えてきていた。
そんな反面。
大雨になると冠水して、駅に近い階段だけ大渋滞するのも懐かしい。長靴を履いていれば躊躇いもないけど、結構な深さと広さの水たまりに、すべての人が恐怖し、恐る恐る歩道橋を進むことになる。
週末の早朝は、目の前にピントを合わせるとテンションが下がるのも懐かしい。カラスも避ける、キラキラだ。でもピントを合わせてないと自分が危険だから、任意でモザイクだらけにして進むことで朝から神経をすり減らしたり。そんなことが懐かしくて、楽しかったと思い出す。


マスクをしてる人で溢れていて、マスクをしていない人が逆に目立つ。
ゴミ箱が消え、喫煙所も小さくなった
その分、早朝はシャッター近くにゴミが目立つし、自動販売機の周りにお酒の缶やら、食べ物のゴミもたくさんある。
誰かが街を綺麗にしてくれている。たくさんの人の出勤時間の頃には、よく見る渋谷に生まれ変わっている。


会話が消えたわけではないけど、「喧騒」はなりをひそめていた。
大きな声で話してる人がいないわけではない。たまにいる。でも、みんなが話してるから、少し声を張らないと会話が成り立たない…みたいなことがなくなった。
わたしの知っている渋谷だけど、ちょっと知らない渋谷になっていた。

たくさんの必要な進化の中に埋もれていく、たくさんの今まで普通だったこと。

いつもなら、ずっと通り過ぎていくことに、目を向けたり耳を傾けることが多くなった最近。
いいことだけど、少し疲れたりもする。


未来のわたしとの交換日記
9月14日のわたしより


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