七日

nanoka (旧:祈生ゆん) 感じたこと、思ったことを詩にします。note初心…

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nanoka (旧:祈生ゆん) 感じたこと、思ったことを詩にします。note初心者。盗作盗用転載等禁止

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  • 祈生ゆんの詩

    日々の中で感じたこと、思ったことを詩にしています。

最近の記事

「ふたご」 を読んだ

「ふたご」 感想 著:藤崎彩織 さおりちゃんが書いた小説があると知り、急いで通販で取り寄せた。 少し前に「ねじねじ録」を読んだ。 好きなバンドのメンバーのエッセイ。 そこにはたくさんの「共感」と「学び」があった。 真面目で頑張り屋なさおりちゃんの感情が、わたしのものであるかのように感ぜられた。 いつか自分が子どもを持つことになったら、また読み返してみたいと思った。 さて、小説「ふたご」。 序章の一文目。 ──彼は、私のことを「ふたごのようだと思っている」と言った。

    • ほにょほにょ(詩)

      ほにょほにょ 眠れた日に 隙間を知らせる朝日を背に ほにょほにょ起こす声 耳栓越しに 残して家を出る貴方

      • 無題 (書きかけ短編小説)

        無題 ガッガガ 滑りの悪い戸を引くと、埃と古い木と土のにおいがした。 中は薄暗く、外から昼の光が足元に伸びている。戸を開けた際に少し吹き込んだ風に埃がキラキラと舞う。 外観は昔からある駄菓子屋という風貌だが中に菓子類は一切無く、代わりに棚にいくつもの瓶が置かれている。 私はゆっくりと中へ進んだ。革靴にスーツという格好で来たことを、場違いに感じた。狭い店内では自分は異質である。 消しゴムほどの小さな瓶から、自分の顔くらいの大きさの瓶まで様々な瓶が所狭しと置かれている。どの瓶も

        • 長方形の枕 (詩)

          長方形の枕 小さな病院のベッド 長方形の硬い枕 頭を乗せるとそれだけで 更に気分が悪くなりそう この枕を高くしても きっといいことは何もない 点滴の管を辿る 身体に栄養が巡り 頭痛に耐えながら 目を閉じた

        「ふたご」 を読んだ

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        • 祈生ゆんの詩
          72本

        記事

          桜だまり (詩)

          桜だまり 桜の花びら水たまり 疲れた足はスピード緩めず 車輪の轍が走って消えた

          桜だまり (詩)

          酔い回り (詩)

          酔い回り どっち付かずの メトロノーム まるでいつかの わたしみたい 脳に釘を 打ち付けられる音 間違っていると 遠回しに 言われているみたい 椅子に座る人を 片っ端から見下してく 自分が誰よりも 偉くなったみたい ただの気のせい フラついて転んだ

          酔い回り (詩)

          眠れない (詩)

          眠れない 握った手をそっとほどき 残った貴方の体温を握り締める ものの数分で夢に消えた貴方 どうかどうか安らかに 一時現実を忘れられますように 薄く見える街頭の灯りに 静かに祈りました 貴方のいびきが掻き消す前に

          眠れない (詩)

          わっか屋

          わっか屋 ひっきりなしに人が 来店しては わっかを掴む 棚の向こう側 高い所で 息を潜めるわっかたちは 直に胃に収まることだろう ドアが少し開いて 軽く澄んだ空気を誘う 一瞬にして霧散する 余った椅子は今も 人に傷つけられていた

          わっか屋

          もしも (詩)

          もしも もしも もしも きせき もしも あのとき きみに 手作り菓子を渡さなければ 今の幸せはなかったのかな もしも 意味のない可能性の話

          もしも (詩)

          選択肢 (詩)

          選択肢 選択肢があるという恐怖

          選択肢 (詩)

          冬の木 (詩)

          冬の木 さわさわと揺れ ぴかぴかと艶めき 仕舞われなかった クリスマスツリーが 人々を迎えるよ 誰にも気付かれず ひっそりと年を越した 夏になっても まだそこにいるのかな 役目を果たしたら 一年眠れと誰が言った 年中いてもいいだろう 堂々たる居様が そうかたっているよ

          冬の木 (詩)

          どんぶりのおみせ (詩)

          どんぶりのおみせ やる気の失せる照明の下 どんぶり片手に モニター見上げる 丸まった寂しげな背中が いくつか並ぶカウンター 肉の味はわかりますか その米は何色ですか

          どんぶりのおみせ (詩)

          かまって (詩)

          かまって 虚ろな瞳の自撮り上げて 今日も誰かの反応待つ わたしと視線を合わせて 知らない瞳のお返事を 待ち続けるの

          かまって (詩)

          明 (詩)

          明 自分から切り離されて はらはらと新聞紙に 積もる前髪だったもの 十センチ以上のカーテンが なくなった景色は明るくて 前より少し 生きやすくなった気がした

          明 (詩)

          耳栓 (詩)

          耳栓 音が少しなくなって からだが揺れている 地震ではないらしい 目を閉じると 揺れはさらに大きくなる 生命の脈動が 揺れをもたらしている 小さな震源地 大地を震わし 奮い立たせるのだ

          耳栓 (詩)

          ほかぁ (詩)

          ほかぁ 焦げたアルミに包まれ 甘辛いタレで下味された 米の塊がおいしくなる 火は炭のにおいとなり流れ 辺りの食欲を誘う ほかぁと湯気の溢れる 一つの握り飯は 四人の腹にやさしくおさまった

          ほかぁ (詩)