「サブスク」の成功条件。講演メモ

川上昌直さんの講演メモです。

最近流行りのサブスク。成功している例や失敗している例を挙げながらの講演。
そもそも、サブスクを腰を据えてやっているのか?をまず考える。
事業サブスク→サブスクを念頭にして生まれた事業で、腰を据えて取り組んでいるのが多い。
販促サブスク→キャンペーンとしてやっているようなもので、衰退が多い。
販促サブスク事例としてのJR東日本の定額制自動販売機紹介。

これは個人的な所感ですが、流行りにとりあえず乗っかった感しかなく、すぐに終わるだろうし、なんというかセンスの悪いサービス始めるな、、、、という感じです。
月額980円で1日1本飲料がもらえるらしいが、それだけなら安いしお得だとも思うが、2ヶ月目からは自動でプレミアムプラン2,480円に移行するらしい。毎日買えば多少はお得かもしれないが、20日ぐらいしか買わない場合はトントンだし、そもそも、お得感ぐらいしか誘引されるものがない。。。

このプラスチックストローを減らそうとか、サステナブルとか、グレタさんが注目浴びていたり、SDGsとかの時代に、毎日ペットボトルを使う定額制のサービスって、、、せめてマイボトルでサーバーから飲料出るとか、、、

サブスクが流行ってる→部長だか役員が担当者に「我が社でもサブスクないのかね?」→担当者が「サブスクやります!」→これが生まれる。という勝手な妄想が、、、これを担当した人の想いや熱意というものは少なくとも僕には伝わらない。。。

ここから講演メモに戻ります。
そもそもサブスクとは、多くの人が勘違いしているが「継続課金」や「定額課金」のことではない。
Subscribe(予約する・申し込む)の名詞で主語は顧客・ユーザー・買い手である。
正しくは「継続購入」であり、続けるもやめるもユーザー次第である。
そしてこの継続購入には、定額で使えるものか、従量課金されるものか、がある。

企業目線で言うと「リカーリング・レベニュー」というもので、継続して収益が上がる(契約後も継続して収益が生まれる状態)モデルである。
古典的リカーリングとして、リピーター・リース・レーザーブレイドがある。

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リピーター→自発的に繰り返し購入するもの、ブランドなど
レーザーブレイド→カミソリの刃モデル(半自発・半強制の継続購入)
リース→契約で継続を拘束。ユーザーは初期費用抑えられる。車やコピー機

サブスクは、リースよりもユーザーが有利になったリカーリングモデル。
いつでもやめられるもので、拘束力は弱くなっている。
デジタル化の波で、限界費用が安くなるため、ユーザー有利のサブスクモデルでも利益が出るが、モノ系などになるとなかなか難しい面もある。

ユーザー有利な状況になった今、サブスクが成立していくためには、ユーザーとのつながりが非常に重要になってくる。
つながりを具現化するのは、メンバーシップの関係性であり、メンバーシップとは「メンバー自身が成果を出すために結ばれる互恵関係」である。
CSという言葉も、満足度ではなく、Customer Succesになっている。

メンバーシップを考える際に重要な5つのポイント
①メンバーの情報は定期的に更新していること。
②メンバーになることを意識するための明確な手続きがあること。
③メンバーの加入後、成果達成のため組織とメンバーが相互に協力すること(双方向性)
④加入し続けることでメンバー自身の生活をアップデートしていることが認識できる何かがあること。
⑤メンバーが優越感を感じられる排他的サービスのようなものがあること。

メンバーシップは、「あったらいいな」ではなく、「これがなきゃ」と思えるようなもので、ユーザーの半歩先をいくサービスが提供でき、そして優越感を最大限に感じるポイントを見つけられるか?

ここまでがメモで以下は所感
・サブスクという手法の前に、その事業の想いやビジョンを考える、定めることが重要。その伝え方としてサブスクが相性がよければなお良し。サブスクありきで考えると、イタいことになりそう、、、
・サブスクの成立条件や、良いメンバーシップの築き方などが整理されており、具体的に考える際に非常に参考になる。
・著名人がやっているオンラインサロンなど、メンバーシッップも強く、継続購入モデルなのでサブスクなのだろうが、著名人以外でもビジョンなどが明確であればうまくいくのだろうか?調べてみよう(著名人オンラインサロンは、1人の影響力が強そうで、場合によっては宗教系になりそう)
・自分自身のモチベーション向上のために以下の言葉を引用。

私たちは世界という作品の制作に集合的に関わるアーティストであり、であるからこそ、この世界をどのようにしたいかというビジョンをもって、毎日の生活を送るべきである。
ーヨーゼフ・ボイス


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