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【FX】FOMC通過後も継続する銀行不安→材料難な四半期末週へ

みなさま今週もお疲れ様でした。

【3/20-24振り返り】


<<FOMC波乱なく通過>>
FOMChは想定通りハト派な25bp利上げとなりました。

声明文は継続利上げに関する文言などに修正がありハト的、ドットチャートも中央値は変化なくハト的で市場反応は金利低下ドル安でリスクオンでした。
会見もインパクトのある発言はなく無難に進んでいましたが、途中で市場はドル高リスクオフに動き始めました。
きっかけははっきりしておらず、①パウエル議長の利上げ再加速の可能性②年内利下げの否定③イエレン財務長官の預金保護否定、この中のどれかと考えられています。
結局は翌日以降米株は下げ続けませんでしたのでFOMCは値動き的に大きな方向性を作りませんでしたが、FEDの利上げ最終局面間近であることを感じた参加者は多いのではないでしょうか。


一方銀行懸念問題に関して、新たに大きな材料が出てくる展開にはなりませんでしたが水曜日以降イエレン財務長官の預金保護否定に反応したり、ドイツ銀行の経営危機観測が台頭したりと金利低下を伴うリスクオフが根強い展開となりました。
いつまで市場が過敏に反応する展開が続くか決め打ちせず、来週以降も警戒しつつ立ち回るしかなさそうです。
 

下記その他の材料です。
・週明けにUBSがクレディスイスを格安で買収
・英CPI上振れ+BOEで0.25bp利上げ
・英欧PMIはまちまち、米PMIは上振れ

<<米株>>
銀行危機問題は米株にとって一方向に動きづらい案件です。
利下げが近づく=上昇要因
リセッションの予兆=下落要因
上記の綱引きで売り買いが拮抗し他市場に比べ大きな動きにはなっていませんね。

水曜日以外は堅調に推移し3指数揃って陽線となりました。
FOMC会見中の急落を除けば底堅く上昇、銀行懸念がやや和らぐ中で利上げ停止観測は進んだことが要因ですね。


対局上昇トレンド入りを考える向きも出てきましたが、下落トレンドを脱した後も継続上昇していくにはインフレ再燃、企業業績悪化、リセッションなどの懸念材料をこなしていく必要がありまだまだ道のりは険しいと捉えています。

<<ドル円>>
反発を挟みながらも円高圧力が継続し金曜には一時130円割れ、これで4週続落となりました。

銀行危機問題が先週ほどは意識されづらくなってきた中で、巻き戻しで一気に上昇という流れにはなっていませんね。
上記からFEDの利上げ停止観測が進んでいることも上値を重くしていることが伺えます。

<<米指標状況>>
◆住宅関連-悪化からやや持ち直し
◆景況感関連-悪化からやや持ち直し→今週PMI上振れ
◆物価関連-減速がやや鈍化
◆雇用関連-堅調

<<要点>>
○金利:⬇️下落→月火でリスクオフの巻き戻しも水-金に再下落で上げ幅打ち消す、3週続落

○米株:⬆️上昇→水曜日以外は堅調に推移し3指数揃って陽線

○原油:⬆️上昇→今月に入ってからの下落が止まるも70$の節目は越えれず、3週振り陽線

○ドル円:⬇️下落→反発を挟みながらも円高圧力が継続一時130円割れ、4週続落

○ドル⬇️下落→月-水でドル安進むもDXY102の節目で反発し木金で上昇
○円⬆️上昇→リスクオフ基調が継続し円買いを支援、ほとんどの通貨に対して買われる

【3/27-31展望】


<<トレード目線>>
○USDJPY
130円サポート継続であれば金利の上昇確認でロング狙い(デイトレード)


スイングに関しては円高圧力が継続していますので様子見とします。
(銀行懸念で円高が行き過ぎる展開があれば反発狙いのデイロングもイメージ)

上昇要因
①日米間の絶対的な金利差
②本邦輸入企業のドル買い円売り
③インフレ再上昇懸念

下落要因
①FED転換期待が高まりドル売り
②約二年間の上昇によるポジション傾きの解消
(円キャリートレード含む)
③日銀が引き締めスタート(YCC上限幅拡大)
④欧米銀行危機問題←NEW

○ドルストレート
様子見

今週一旦良いところまでドル安をやり(DXYで102、EURUSDで1.09)、節目を越えれなかった為方向感を見極めたい局面ですのでスイング、デイ共に原則様子見で考えています。
(銀行懸念でドル高が行き過ぎる展開があれば反発狙いのデイロングはイメージ)


○他通貨
今週の主要通貨の強弱感としては
ユーロ>ポンド>豪ドル
で捉えています。

今週は前半でユーロの買い戻し、豪ドルはRBA議事要旨ハト派で売られる展開となりました。

来週は欧州HICPがありますのでユーロの動きに注目です。

<<PCEデフレーター>>
前提として来週は材料難+四半期末週となり明確に大きく動いていくような流れは想定しづらく、小動きOR乱高下がメインシナリオです。

その中で金曜PCEデフレーターでは市場の利上げ終了+早期利下げ観測を後押しする内容になるかしっかり確認していきましょう。

月末かつ四半期末となりますので特殊なフローに警戒し短期トレードは様子見をベースに立ち回っても良さそうですね。

下記その他注目イベントです。
・金曜-欧州HICP

<<金利>>
月火でリスクオフの巻き戻しも水-金に再下落で上げ幅打ち消す展開、3週続落となりました。

目先は短期4%長期3.5%での攻防を軸に注視していきます。
銀行危機問題への意識が和らぐタイミングでも大きくは上昇せず、米利上げ終了期待が上値を押さえている様子です。
逆にこれ以上の懸念材料が出てこなければここからの下げ幅は限定的なはず。

来週PCEデフレーター上振れで一定の上昇はイメージしやすい展開。


ここから先はインフレを再燃させず継続的に下げていけるかがポイントになりそうです。(FEDメンバーの発言から)
利上げ幅減速方針→インフレ減速基調→銀行危機となってきましたので現状、短期5%長期4.5%へ向かうシナリオは後退したと捉えています。
短期3.5-4.25%、長期3.2-3.7%をイメージしています。

<<米株>>
底堅い地合いを継続し、4,000台に乗せ1週間終えることができるかに注目しています。

銀行懸念+材料難+月末フローなどを考えると明確な動きは期待できませんので横ばいや乱高下をメインシナリオに考えています。

長期では早くともインフレ継続低下→米金利ターミナルレート到達までは反発上昇を挟みながら下値を探っていく下落トレンドが依然メインシナリオです。
ただ物価指標が着実に低下してきておりますので(2月は減速が鈍化)、徐々に長期で上昇地合いになっていくイメージも膨らませていきます。
(リセッション懸念が本格化した場合は利上げ終了でも上値重いシナリオも)

<<原油>>
小幅ながらも上昇し今月に入ってからの下落が止まるも70$の節目は越えれず、3週振り陽線となりました。

テクニカル的には直近レンジの下限や70$での攻防となりそうです。

レンジのBOXは長期に渡り意識されていましたし、価格の下落に伴い産油国やOPECなどが減産を強め価格上昇を誘発する可能性もありますのでしばらくチャートに残していきます。
週足ベース黄色いレンジ内の下半分で水色のレンジを形成しています。
黄色は昨年9月から、水色は昨年11月から継続してます。


<<要点>>
○ドル(DXY)下目線:DXY102からの反発上昇が続く可能性もあり五分五分、材料もなく想定困難
○米株上目線:とは言え強く上がっていく理由もなく横ばいがメインシナリオ、月末フローで下落も想定に
〇注目イベントは金曜PCEデフレーター

それでは皆様良い週末を。

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