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自発光式メーター

210909-59

かつてクルマのスピードメーターはライトを点けた時しか光らなかった。それがいつしか昼間でもスピードメーターは光るようになった。自発光式メーターはライトを点けるとむしろ自発光の光力は柔らかくなり、夜の周囲の暗さと調和するようになる。

デザイン性?先進性?をドライバーに見せるように装備が進められたこの自発光式メーターは瞬く間に浸透はしたが、同時に増加したのは無灯火車両だ。なぜ、夜間にライトを点けようとしないのか理由は様々だが、単に言うとドライバーが見えるからである。

街灯がひとつとして無い田舎道ならライト無しでは前が見えないが、街灯や店頭のあかりが灯る都市部では前が見えるのだ。おまけにメーターも光っているので、ドライバーからしたら見えないものは何もないのだ。

ドライバーは前が見えても周囲の人やクルマが無灯火車両の発見に遅れ、衝突の危険が増すため、自動車メーカーが取った次の行動がオートライト機能だ。

周囲が暗いと自動でライトをオンにする機能。これで無灯火車両が減って安心だが、ちょっと待ってほしい。

自発光式メーターをやめれば解決する問題なのに、なぜ新たにオートライト機能を追加してしまうのだろうか。もっといえばオートハイビーム機能も搭載している新型車も増えてきている。

自動ブレーキ、前車追従クルーズ、駐車サポートetc.

クルマの機能面が進化する一方で、ドライバーが置いてかれつつあるように感じてしまう。

将来、クルマは僕の本当に行きたい場所へ連れてってくれるのだろうか。そんな温度差を感じてしまう、無灯火車両、ハイビーム、相次いで目を眩ませた夜のドライブだった。

絹掛

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