孟子大先生の教え 心を見直す③
Q&A
Q3 正義ってなに?闘争本能こそ人間の特色であって万人に通ずる正義なんてないでしょう?
A 口で味わうものの中には万人が共通して美味しいと感じるれるものが存在すると考えられるだろう?
同様に耳に入る音楽も共通して心地よく感じられるものがある。
目にする景色や絵画でも美しいと感じられるものがあるだろう。
なのに、どうして心に関してだけは万人に共通するものはないと考えるのだね?
共通するものはあるのだ。それが道理や正義に他ならないのさ。
牛山という山には昔は樹木が美しく生い茂っていた。
ところが住民が斧やまさかりでやたらめったに木を切るもんだから今では美山どころではなく醜いハゲ山になっちまった。
樹木が芽を出して山を回復させようとしても毎日毎日切り倒されてしまっては戻りっこないだろう。
そうした事情を無視して、ハゲ山を牛山の特色としてしまったらとんでもない間違えだろう。
人間が生まれつき持っている良心を見失うのは、斧やまさかりで切り倒し続けるのと同じではないか?
その結果、人類の争いの歴史で野獣も顔負けの弱肉強食の姿になっているからといってそれが本来の性質や姿であり、人間が仁義礼智の芽など持っているわけがないと疑ったり失望したりするのは早とちりって言うもんじゃないかね。
個人的な感想
今も昔も変わらない事をしているんだなと思いました。
現代では金持っている人が偉いとか、年功序列とか人間なんだから共通した感情を持ち合わせているのに上下を決める。
みんなやっているからこれが正しいとか押しつけがましい。
自分が良い感情になるものはだいたいみんな良い。
自分が悪い感情になるものはだいたいみんな悪い。
そういった経験が己の正義や道理を育てていくものなのかなと思いました。
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