So sickの感想や解釈などといったもの

8月5日発売のSexyZoneのシングル、「RUN」の初回限定盤Bに収録されている「So sick」。感想としては「カッコいい」だったり、「オシャレ」だったりをよく聞くけれど、私は、「暗い」とか「重い」っていう印象を受けた。そりゃ〜もちろん「カッコ」よくもあり、「オシャレ」でもあるけれど、とんでもないエモみを感じずにはいられない。多分解釈をつけるとしたら現代社会へのアンチテーゼみたいなものがとられると思うけれど、この記事では、私が個人的に気に入った「ヤンデレとその恋人の話」の解釈を進めつつこの曲について語っていきます。
※注 筆者の妄想が大半かつヤンデレが話の軸となっているため苦手な方は閲覧をお控えください🙇‍♀️⤵︎


羽をもがれた天使みたい
弧を描いて堕ちてゆく
Oh 不気味に光るネオンが
手招いて笑ってんだ

自分の手によって傷つけられた(あるいはそれと同等の状態に陥った)「恋人」を「羽をもがれた天使みたい」と他人事のように嘲笑うシュミッヒ様。「ゆく」で最後愉快そうに上がるのがたまらん…。やっぱりマリちゃんが歌い出しの曲ってほぼ神曲じゃないですか。
「Oh」っていう一言がまた淡々と言ってる無機質な感じを生んでる。やっぱり他人事のように歌いあげるのが全体として通じてる。


そう Fallin' 脱力したら
重力に愛撫されちまいな
I Don't know, I Don't know
人間なんて皆 阿呆
欲望の子供達 Na Na Na

「重力に愛撫されちまいな」っていう抜群すぎる言葉選びがとんでもなく光ってる。
「人間なんて皆阿呆」って断言してる風磨くんが恐ろしく魅力的。歌詞を見ればそこにすぐ目がいくのに、聴いてるだけだったら聴き逃してしまうようなさりげない蔑みって破壊力のポテンシャルがすごい。これ絶対「恋人」は横たわって、もしくは座り込んで「恋人」の恋人(ここでは風磨くん)は見下して言ってるじゃん、やっべぇ。
そして風磨くんNa Na Naが似合いすぎ案件。


壁に描かれたグラフティが言った
『本当の愛はどこへ消えた?』
そう何故か涙溢れたんだ…

ここ、ブラ校の「Time heals」思い出した。
「何故か」っていうのが機能してると思う。受動的に泣いてる感じ。ヤンデレの方の気持ちはよく分かりませんが、「恋人」を自分なりの「本当の愛」をもって愛していても思うことはあったりすんのかな。目の前の「恋人」は何故か傷ついていたりとかで疑問に思うことが。


エフェクトで加工した未来は
牢獄に囚われた恋人
すぐそこに居るのに会えないのは
残酷に千切られたチープな永遠

ここはヤンデレの相手である「恋人」の視点かなぁと思ったり。エフェクトで加工してもすぐそこに居るのは、「牢獄」という名の自身の歪んだ愛に囚われた「恋人」。描いた理想とは違う「恋人」との生活を嘆く思いが歌われてると思う。
「未来」っていうのが難しいけどそれは後々。
「チープな永遠」っていかにもそうな言い回しだから褒めるのは割と癪だけど(捻くれ野郎)、このワードセンスには脱帽せずにいられない。それも「のは」と、マリちゃんのすんばらしい発音でもはや「tour【tʊə】」って聞こえる「永遠」で気持ちよく韻踏んでるのもオシャポ(オシャレポイント)。


シュレッダーにかけた感情は
涙を流して歌ってる
捨てようとゴミ箱に投げたけど
指先が拒絶して的を外してく

このままの生活だとお互いが傷ついてしまうだけだからと、自分の愛を捨てようとする「恋人」。でも捨てきれない。「恋人」との幸せな生活を諦めきれずに、望み、もがいている状態かなぁ。
「感情」って繊細なものだから、「手」じゃなくて「指先」を使って、捨てるのにも丁寧に扱ってる感じが汲み取れる。


そう Feelin' 肌を触った
確かに僕は生きているんだ
過去からの訪問者 右腕に口づけ Na Na Na...

ここもヤンデレの相手の「恋人」の視点?「過去からの訪問者」って、「エフェクトで加工した未来」と対になってるということかしら。要するに、このカップルは長いこと付き合ってて同棲か何かし始めたらヤンデレになりだしたってこと…かな。「(「過去」から見たら)未来」=「現在」の「恋人」はヤンデレしてるけど、時々「過去」のように自分に優しくしてくれる「恋人」が「訪問者」のように現れるみたいな…。
優しくされることで生きてるって実感するって普段どんだけのことされてんだ!
ちなみに、右腕に口づけするのは恋慕の気持ちの表れだそう。


今 Close 塞ごう 呼吸が出来ない程の Flow
ほら Non stop, Oh
抵抗やめた記憶 放置して Don't stop, Oh

キスからの性行為を暗示してるんですかね。
マリちゃんがこんな歌詞歌うようになったなんて…!!「愛撫」だったり「欲望」だったり、この曲ちょっとエロチシズム感じません?えちえち。しかしここの解釈が違ってたら相当恥ずかしい。思春期なもので。
ここはヤンデレ視点だと思う。「放置して」ってさらっとなかなかにぞんざいだ。マリちゃんの英語、めちゃめちゃ妖艶。知ってた。


昨夜(ゆうべ) 映画のセリフで聞いた
『誰にも愛は平等なんだ』
そう何故か溜め息が漏れたんだ…

「愛」とひとくくりに位置付けられ、あたかも全てが同じかたちのように捉えている映画のセリフには溜め息をつかずにはいられないのかもしれません。


サブスクで見返した思い出は
味を無くしてくガムの様
形あるのに触れられないのは
滑稽に笑われるジョークみたいだ
キーホルダーにかけた真実は
鞄の奥底で叫んでる
手を伸ばすけどすり抜けてゆく
捜すのをやめた時に見つかるかも

1番のサビもだけど、出だしでカチッとズームしてるから想像がしやすい。しかもカタカナだから余計に目を惹く。
ヤンデレじゃない方(「恋人」)の視点で、サブスクに入れてる曲を懐かしみつつ「あの頃は〜」って思い返してるのかな、と。でもそんなことも今となっては無意味なもの=「ガム」や「ジョーク」みたいなのと同等と感じてる。
「捜すのをやめた時に見つかるかも」って、「恋人」にとってのヤンデレとの幸せな生活を求めるのをもう諦めかけてるのかな。


この時代は So Sick...Ah...Yeah...
蝕まれてく So Sick...So Sick...
“ボク”は此処から
“僕”を見つけるんだ コワセ So Sick
Yeah...So Sick...

カタカナ表記が複雑な心情を示唆してるし、風磨くんが歌うとこっちも切なくなるし感情移入しちゃう。
ところで勝利さんの「So sick」ってあの「スェクスィルォウズ」に通づるものを感じる。


エフェクトで加工した未来は
牢獄に囚われた恋人
すぐそこに居るのに会えないのは
残酷に千切られたチープな永遠
シュレッダーにかけた感情は
涙を流して歌ってる
捨てようとゴミ箱に投げたけど
指先が拒絶して的を外してく

1番のサビと同じ歌詞だけど、ケンティー→マリちゃん→ユニゾンという流れに。ケンティーからマリちゃんにかけて聞こえるバス?の低音が、そのメロディライン含めてめちゃくちゃ好き。


蝕まれてく
黒くなった街から逃げて
壁に描かれたグラフティが言った
『本当の愛はどこへ消えた?』
蝕まれてく
赤く腫れた心を治せ
汚いとこ知ってるから
綺麗なモノも知ってる
Ah, So Sick...

最後の歌詞「汚いとこ知ってるから 綺麗なモノも知ってる」って、ヤンデレの自分を正当化しているようにもとれる。ヤンデレの(汚い)自分と綺麗な(優しい、「過去」のような)自分、どちらも「恋人」に見せることで、汚い自分がいるからこそ綺麗な自分がありがたく感じるでしょ?そんな僕のことよく知ってるよね?って訴えているような。
あと、「蝕まれてく」と「黒く…」と「赤く…」をあえてけんしょりが分けて歌い上げてるのとても好き。ケンティーの歌い方にそこの音程、リズムがばっちりマッチしててすごく聴き心地が良い。
ラストは「So sick…」で締めてますが、これからこの二人どうなってしまうのか、ふわふわとした予感が残る終わり方だ…。


数あるSexyZoneの楽曲の中でも、トップレベルでダークサイドな曲だと感じました。とは言え、この解釈に対して疑問や反論は少なからずあるかと。この解釈をつけた私自身、こじつけな上に、つじつまが合わない箇所がいくつかあると思っているので、「へぇぇ、こんな解釈もあるんだなぁ」といった感じで楽しんでいただけたら幸いです。
ここまで読んでくださった方、いらっしゃいましたらありがとうございました。「この曲スキィィィィィ!!!」という勢いだけでだらだらと書いていったのでやたらと長くなってしまいました。すみません。文章が拙いと感じられると思いますが、筆者はまだ高校生なので許してください。

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