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再生工事のはじまり その2

前回の記事でどのような修繕工事をするのかを、ざっと書き出しましたが、おさらいの意味で再掲します。

① トイレの新設工事
② 解体納屋と屋根を共有していた箇所の修繕工事
③ 雨漏り部分の修繕工事
④ 外壁の一部新設工事
⑤ 解体後外壁扱いとなる土壁への化粧工事


前回は①から③までを詳しく書きましたので、今回は④と⑤について。

外壁(一部)新設工事

記事トップの写真、むかって右手にポカっと穴があいている所があります。ここはもともと納屋と母屋の通路になっていたので、建物の解体にともない新たに壁を作って、建物を閉じなければいけません。

既存柱を使って修復トリミング

既存建物の残した柱を使って新しい壁の下地を作っていきます。

外壁新設トリミング

こんな感じで下地が出来てきます。トイレを新設するので、換気扇と照明のための電気配線を壁の中に仕込んでおきます。上の写真、右手の黒い木材が既存建物の柱で、そもそも真っ直ぐではなく歪んだ木材が使われていますので、その曲がったなりにあわせて下地を作っています。

壁が出来る予感トリミング

ほら、なんとなく壁が出来る予感

土壁への板張り・化粧工事

同じく記事トップの写真、むかって左側の新しい木材が組まれている部分は、解体前は室内にあった壁ですが、完全に室外になりました。これまでは室内だったので土壁仕上げ漆喰なども塗っていません。これからは直接雨風と西日に晒されることになるので、この壁を板貼りにすることに。

杉板トリミング

外壁には地元兵庫県産の杉材を使います。木材の等級はごくごく普通に一等材です。

塗装道具

外壁に板を貼る前に、大工さんと相談してある細工をしました。この道具はその細工に使ったものです。

塗装後トリミング

こちらは細工後ですが、細工前との違い、わかるでしょうか?

壁に使う板は羽目板といって、板と板をジョイントするためにという加工がされています(写真の段差がある部分がそれです)。木材は湿度が低い時期は乾燥して縮むので、最初にぴたりと板を貼っても、だんだん板と板の間に隙間が開いてきます。その時、この実の部分が見えてしまうのです。

今回の杉板は貼った後に木材保護塗料で色を塗って仕上げるのですが、実の部分は貼ってしまうと塗れなくなるので、先に実の部分だけ塗料を塗っておきました。ちょっとした事ですが、こうしておくと板が乾燥して隙間があいたとしても、実にも色が塗ってあるので違和感が生じません。

さて、2回にわたり修繕工事の内容を書きました。
どんな風に仕上がっていくかは次回に譲りたいと思います。

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