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傷付きやすい物質の話

メンタルをやられにくい質だ。

メンタルをやられるときはだいたい、お金がないか、寝てないか、お腹空いてるとき。

他人の悪口にも腹を立てこそすれ傷つけられる事はほとんどない。たぶん、薄情だからだと思う。

「そんなことないよ。繊細なだけだよ」とか「そんな風には見えないよ、優しいよ」と言ってくれる人が周囲に何人かいる。

それは大抵傷付きやすい人だ。

これは、だからなんだと言う話ではないけれど、生まれつき心の硬度はある程度決まっていると思う。

歯や骨がもともと弱い人がいるように、心が傷付きやすい人はいるし、逆に傷付きにくい人がいると思う。

私は、たぶんもともとそんなに傷付きやすい方ではない。

思い巡らすことが続かないから悩みで頭が一杯になることも少ないし、寝れば大抵のとこは忘れるし、ムカつくことを言われても大抵は「お前に何がわかる」の一言で一蹴出来てしまう。

すぐに飽きてしまう脳みそでなんとか考えてみたが、恐らく、私は、私を傷付けてよい人間や事柄をとても少ない範囲にしぼっているからだと思う。

そしてその範囲や順位を曖昧なところなくはっきりと決めてしまえるところを薄情だと表現しているのだ。

メンタルをやられやすい人は、そこがゆるいのかもしれない。

昔々思春期と言われる頃、私もとても繊細な生き物で、ありとあらゆることに傷付き、右往左往していたように思う。色んな人の一言を今でも思い出すことがある。

でもそれは過去のことで、過去は私が思い出したときにしか私を傷付けることは出来ないから、たいした脅威ではない。

今だけが、私の全てだ。

そう思えるのは、私が強いからだ、と言われれば「その通りかもな」と最近は思う。

生まれ持った性質は、確かにある。

繊細で心の傷付きやすい人もいれば、雑で強い人もいるし、繊細で強い人も、雑で弱い人もいるんじゃないかと思う。

繊細なものが好きだ。

繊細なものは繊細なものをつくることに長けているから、繊細なものには長持ちしてほしい。側で長く見ていたいから。

これは、私のエゴなのだけど、私の気に入っている人たちは、どうか自分がどんな性質なのかよく知ってほしい。

適切な柔らかさの支持体を用意して、適切な処置で輝いていてほしい。

悩んだときは、いつでも主役の選ぶ方を。

これは、私の大切な友人が教えてくれたおまじない。

どうか、輝いていてね。


写真は、たまたま通った高架下。

たぶんたくさんの落書きを消したのだろうけど、四角く塗り潰しているのが新鮮で素敵だった。まるでギャラリーのようで。傷付いても、美しくパッチをあてて堂々としている姿がなんかいいなと思う。

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