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DaVinci Resolveで学ぶ!DTMerのためのMV制作入門③合成アニメーション編

今回は以前に紹介したFusion静止画アニメーションを組み合わせ、画像とアニメーション素材を合成したアニメーションの作成方法を見ていきたいと思う。

アニメーション素材を使用することで複雑な表現がもたらされ、動きの少ないMVにも目を引く要素を加えることのできる効果的なテクニックだ。ぜひ習得して、あなたの楽曲に動画という別の個性を付け加えよう!

ここではドラゴンの静止画と炎のアニメーション素材を合成し、ドラゴンが動き回りながら炎を吐いているようなアニメーションを作成する。

画像とアニメーションを合成

まずはメディアページに素材となる画像とアニメーションを追加し、エディットページに移動して追加した両素材をタイムラインに取り込む。素材の長さを揃えたら、両方の素材を選択して右クリックし「新規Fusionクリップ」を選択しよう。

新規Fusionクリップ

するとクリップがFusion用に1つに合体されるので、この状態で再度右クリックして「Fusionページで開く」をクリック。

Fusionページで開く

Fusionページに移動し、以下のような状態になる。

Fusionページに入ったところ

素材は「MediaInX」のような表記になっているが、複数あるとわかりにくいので、F2ボタンを押してリネームしておくとわかりやすい。

ノードのリネーム

「マット」でアニメーションの黒背景を抜く

マットコントロール

ここまでできたら、アニメーション素材の黒背景を抜く作業に入る。アニメーション素材は基本的に黒背景になっているので、他の素材と組み合わせるにはいったん透明にしてやる必要があるのだ。

Fusionでこれをおこなうには、ツールバーの「マットコントロール」を利用する。やり方はマットコントロールのアイコン(↑参照)を素材とマージの間にドラッグ・アンド・ドロップするだけ。すると以下のように自動的に挿入される。

マットコントロール

この状態でインスペクタの「結合」から「完全に透明」を選択すれば完成だ。

完全に透明

「変形」で位置やサイズを調整

変形

次に、炎のアニメーションをドラゴンの口元に持ってきて、かつ角度を変更する必要があるのだが、それには「変形」エフェクトを使う。「マットコントロール」と「マージ」の間に「変形」をドラッグ・アンド・ドロップで挿入しよう。

変形の追加

すると以下のような表示が現れ、アニメーションの位置やサイズ、角度を調整できるようになる。ちなみに、中央のポイントは全方位移動、右矢印はX軸(横)移動、上矢印はY軸(縦)移動、円の周りは角度を360度で調整することが可能だ。さらに、この画像には写っていないが素材の外周の長方形をいじるとサイズの変更もできる。

画面上の変形

実際に炎をドラゴンの口元に配置してみるとこんな感じ。なお、これらの調整はインスペクタでもできる。

アニメーションの配置

次に、ドラゴンの画像の方にも「変形」を追加してサイズや位置を調整しておこう。

ここまでが終わったら、Fusionページからエディットページに戻り、左上の「変形」をクリック。

エディットページの変形

これで、晴れてドラゴンと炎を自由に動かせるようになった。

位置の変更

「マージ」と「変形」で映像を動かす

ここまでできたら、対象をランダムに動かすため、再度エディットページからFusionページに戻り、「マージ」と「メディアアウト」の間にさらに「変形」を追加する。

変形の追加

次に、追加した「変形」のインスペクタの「センター」を右クリックし、「モディファイヤー」、「シェイク」の順に選択しよう。

シェイク

この時点でランダムな動きになっているが、動きの幅を調整することも可能。その場合は、インスペクタの「モディファイヤー」に移動し「X/Yをロック」のチェックを外すことで、X軸とY軸の最大/最小値を調整することができる。これらの幅を狭めると、動きの幅も狭まるという仕様だ。

「X/Yをロック」をオフに

[おまけ] アニメーション単体で黒背景を抜くには

上記で画像とアニメーションを連携させる際はFusionの「マット」を使用して黒抜きをしたが、アニメーション単体で黒背景を抜ければよいのであればもっと簡単な方法がある。それが、インスペクタを使った方法だ。

エディットページでタイムラインに画像を追加したら、インスペクタに移動し、「合成モード」をシンプルに「スクリーンに変更するだけでOK。

インスペクタのスクリーン

そうすると以下のように、背景画像があっても黒抜きした部分だけを表示できる。

スクリーンによる黒抜き

まとめ

いかがだっただろうか?

アニメーション素材を使いこなすことができれば、自作MVに個性的なテイストを簡単に加えることができるのでおすすめ。DaVinci Resolve無料版でできるので、ぜひチャンレンジしてみてほしい。

なお、今回の記事はダビンチメモ様の「画像とアニメーションを連動させる【ダビンチリゾルブ/DaVinci Resolve】【無料動画編集】」を元に紹介させていただいた。動画ではわかりやすく丁寧に説明されているので、内容に興味のある方はぜひこちらもご視聴あれ!

では、よいDTMライフを!

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