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オイラのジャズ遍歴、あるいはジャズという海を彷徨った30年 / そして、オイラがブログをアップする理由

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オイラは、ジャズファンだ。
かれこれ 30年以上も聴いてきたことになる。
じゃあ、めっちゃ詳しいんでしょと思われがちだけど、そうでもない。

ジャズに出会ったのは東京に暮らしていた学生時代のことだった。
東京在住時にジャコ・パストリアス・オーケストラや、復活後のマイルス・デイヴィスのライブにいったと言えば時代が大体分かると思う。

貧乏学生だったオイラは、そうそうレコードとか買えなかった(CDが誕生したのはハタチの時だった)。
近所のレンタルレコードにはジャズのレコードは、ほとんどなかったのでジャズを聴くのは、もっぱらジャズ喫茶が中心。

ジャズ喫茶では、いまかかってるレコードのジャケットを持ってきてライナーとか読むことは出来ない。だから、タイトルくらいは分かっても、詳しい情報が得られない。
ジャケによっては、演奏者の名前くらいは分かったりするけど、ミュージシャンの音楽的系譜だとか経歴とかアルバム誕生の経緯とかコアな情報は、当然ながら知りえない。
一応、リクエストも出来るが、そうそう聴きたいアルバムだけ聴けるわけでもない。
つまり、そこでは音楽的な繋がりや拡がりまでは、なかなか得られないのだ。たまたま、流れるジャズを楽しむのみ。
珈琲一杯、あるいはビールの小瓶一本で粘れる時間のみのジャズ有線のようなものだ。
ただ、それゆえ選曲する側の力量は当然問われる。
ここで、そうくるか!というような選曲の妙が店の人気を別けたりする。

そうそう、ジャズ喫茶には、当然ジャズ雑誌がおいてある。もっぱらオイラの先生はそれだった。

つまり、情報源がジャズ喫茶メインであるオイラは、
ジャズに関して詳しくなりたくても、なかなか思うにまかせないのが実情だった。聴いて気にいったミュージシャンをどんどん掘りさげて聴いて拡げてゆく、という基本的なリスナーの活動は、なかなか進まない。

CDを購入するようになってからも、もっぱら安い輸入盤しか買わないので、英語に明るくないオイラは演奏者の名前くらいしか知ることはなかった。
もちろん、その頃はインターネットもないわけで。

卒業して鹿児島に帰って状況はさらに悪くなる。
まず、CDショップにジャズのCDは、ほとんどなかった。
あるのはビッグ・ネームのミュージシャンくらい。

ジャズ雑誌に紹介されてる新譜のアルバムなど、ほとんど見つけることは出来なかった。廉価版シリーズがならぶのみ。
そして、ジャズ喫茶も2・3年でバタバタとなくなっていくし、さらにジャズ雑誌もどんどん先細りになって消えていく。

ほぼジャズ砂漠と化した地方都市。
たまに出張で出かける東京や福岡のCDショップで、何枚か入手するくらいのそんな生活、音楽的不毛な時代は長く続いた。

インターネットが登場しネットでCDを購入出来るようになったけど、ハズレがこわくて、そうそうポンポン購入するわけにもいかない。

結局、興味だけはあるものの音楽的飢餓状態は、じつは30年間ずっと続いていたのだった。

しかし、

明けない夜はない。春は、必ずいつかやってくる。

2015年7月、AppleMusic が日本でもサービスを開始した。すべてのアルバムとはいかないまでも、かなりの数の音源が聴き放題。

こんな素晴らしい時代がやってくるなんてワンダホー。
そして、Googleという情報面での強い味方もあるしYoutube も充実の一途をたどってる時代だ、ビューティホー。

けれど、小さな水槽で飼われていた蛙が、いきなり大海に放り出されたようなこの状態。

あまり聴くことなかった70年代以降のジャズ、
そして空白に近かった90年代から00年代、そして激変の10年以降の情報を、戸惑いながらも懸命(というか、うれしい悲鳴)にかき集めては聴きまくっているのが最近のオイラだ。

オイラのことをジャズに詳しいヒトと勘違いして
「ジャズって何聴けばいいんですか?」と頼ってくる若き仔羊たち。あるいは、オイラと同様に道しるべなき大海を彷徨うご同輩。そしてなによりも、
iTunes では、聴くべきものが多すぎて、履歴が消えると3日前に聴いたものも思い出せないワケ分からん状態に陥いってる自分のために、備忘録というかアーカイブ的なものとして、ブログを活用したいと思いたった。

毎日一枚のアルバムをアップする日々。
これ、いいね!なアルバムを、付随する情報とともに書き記している。

それが、このブログだ。

「毎日アップするなんて、どんだけ詳しいんですか!」と言われるけど、詳しいのではなく調べてるだけなのだ。= 好きってことだけど。

3年も続ければ、けっこうなアーカイブになるはずだ、と思って続けてる。
そもそも、AppleMusicや iTunes の検索機能やリスト構築機能が、もっと充実していれば、こんなことする必要はないワケで、そんな日が早く来ないかなと期待しながら書いている。

アルバムあるいは楽曲ごとに参加ミュージシャンやプロデューサー、技術者、レーベルなどの情報が分かればいいのに。そして、それぞれの人から、また他の参加アルバムや楽曲にリンクがあればいい。あるいは、使用楽器や年代やレーベルから楽曲やアルバムの検索ができればいい。
さらに、自己評価やメモを残したいし、それらから検索もかけたい。

求めすぎだろうか ?!
そんなサービスがあれば、すぐに飛びつくし、すぐにブログはやめられるんだけどな〜。


このブログが自分以外の誰かに1mmでも参考になれば、幸いだ。

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