苺日和

10代くらいのお嬢さんが
「私、終わったわ～～」なんて話している。

まだ始まってもいないのにね。

20代くらいのお嬢さんが
「もう、私もおばさんじゃん？」なんて話している。

そうね。
そんな風に言いたい年頃だった。

30代くらいのお嬢さんが
「色々テンパる年齢だからさー」なんて話している。

ふふふふふ。気力体力充実の
絶好調な年代のはずなんだけど。

40代くらいのお嬢さんが
「な～んかすっかり落ち着いちゃって」なんて話している。

本当は、道は半ば。
迷いも半ば。

50代くらいのお嬢さんが
「人生も後半戦突入じゃない？」

無理に急がなくても、夕焼けは必ずやってくるのに。

60代くらいのお嬢さんが
「今の若い人ってねえ・・・」なんて話している。

怒涛の高齢化の波の中、60代はまだ「若い人」。

70代くらいのお嬢さんが
「もう後はいつお迎えがきても」なんて話している。

それは、自分ではどうしようもないこと。


そうして。

我が家のお嬢さんが言う。
「ああ、いいお天気ねえ。おはよう。」

おはよう、おはよう。

朝ごはん済んだら、貴方が育てた苺を食べようねえ。