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外資系エンジニアリングマネージャーの仕事術(2) メンター・メンティーの組み合わせのコツ~中堅社員編~

マネージャーは自身のチームメンバーにメンターを割り当てることがある。新人の場合と、中堅の場合で事情が異なる。メンティー(A氏とする)が中堅で、更にキャリアップしてほしい場合のメンター(B氏とする)の割り当て時に考慮すべきことは以下のようなことだ。

  1. メンターとメンティーの職位は2段階離れているのが望ましい

  2. メンター側にもメリットがあるように考慮する

  3. メンターはメンティーの「斜め上」がよい

1について。例えば会社の職位が社員・係長・課長・担当部長・部長という構成とする。メンティーが係長の場合、メンターは2段階上の担当部長がよい。メンティーは課長を目指すわけだが、メンターから見ても課長は1つ下なので様々な課長のあり方について語ることができる。3段階は離れすぎてしまい、メンターのアドバイスが抽象化してしまう可能性がある。

2は忘れがちだが大切なことだ。メンティーの業務分野がメンターと一部関連しているというのが1つの理想的なケースだ。例えば、メンティーがカメラモジュールのハードウェアを開発していて、メンターは映像処理のソフトウェアアルゴリズムの開発するチームのリーダーといったような具合だ。メンターはメンティーと月次1on1などをしたりするわけだが、メンター側にもメリットがないと続かない

3は、メンター・メンティーは同じ部署・部門でない方が効果が大きい、ということだ。これはメンティーの「顔を売る」という効果もある。メンターは2段階上なので、メンティーの昇進判定に影響を及ぼす可能性が高い。担当部長であるメンターB氏の同僚の別の担当部長に、「最近A氏は頑張っている」などと話す場面を想像してほしい。メンターB氏としても、A氏が活躍してくれれば自分の株が上がるので、身内を応援してくれるような気持ちで後押ししてくれるだろう。



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