【教育現場の闇】完食指導が子どもの心を病ませる!先生たちの「べき思考」が招く悲劇
文部科学省は、2019年に「食に関する指導の手引」を改訂し、
「完食指導は、児童生徒の心身の健康に配慮し、無理のない指導を行うことが重要である」
と明記しています。
2012年12月20日の給食アレルギー事故から7年も経過してようやく改訂された手引きです。
この1文は、婉曲的に注意喚起及び警告していることに気付いていない人が多くて残念で仕方ありません。
「完食指導はやってはいけません」
と書けないためにこうなったにすぎないだけです。
以下の資料を読んでいただければ、その理由がわかります。
アレルギー事故の詳細について↓
(調布市HPより)
検証結果報告書①
https://www.city.chofu.lg.jp/documents/1892/kensyou.pdf
検証結果報告書②
https://www.city.chofu.lg.jp/documents/1892/2_9.pdf
検証結果報告書③
https://www.city.chofu.lg.jp/documents/1892/3_8.pdf
もちろん、完食すること自体が悪いことではありません。
クラス全体で目標をもって取り組ませることが悪なのです。
それにもかかわらず、給食完食信奉者は後を絶ちません。
どうしてなのでしょうか?
理由は2つ
認知のゆがみと密室性
今回は認知のゆがみについて考察します。
学校の先生に多く見られる認知のゆがみの中に、
「白黒思考」、「~べき思考が」あります。
この2つの認知のゆがみが原因となってると考えられます。
この思考についてはいつか詳しく紹介していきたいと思います。
先生の認知のゆがみ
給食完食指導は、学校給食法を読む限り、絶対にやらなれければいけないものではありません。
ですが、先生の中で勝手に拡大解釈が起こり
「残してはいけない、全部食べるべき」
に置き換えられています。
一方、給食完食指導によってに食の拒否感や食べられない苦痛を与えてしまったり、誤食によるアレルギー事故などのケースも少なくありません。
実際、完食指導が原因となって死亡した事例もあります。
おそらく、世の先生方は、担任の指導が原因で死亡した児童がいたことすらしらないのだとおもいます。
知っていたら、完食指導などするわけがありません。
仮に知っていて完食指導しているのであれば、頭がおかしいか、亡くなった遺族のことをなんとも思っていない、命の大切さを理解できない非情で傲慢な人と言えます。
給食完食指導の認知のゆがみ
給食完食指導において、先生たちが陥りがちな認知のゆがみの一つが、
「完食=食育」という考え方です。
給食は、栄養バランスの良い食事を摂取するための機会です。
しかし、完食しなければ栄養が不足すると考えるのは、必ずしも正しいわけではありません。
こんな献立があったとしましょう。(高学年)
牛乳200㎖(134kcl)
ハンバーグ120g(268
ハンバーグソース用ケチャップ15グラム(16
ニンジングラッセ60g(33
インゲンおしたし90g(25
白米150g(234
豆腐とわかめの味噌汁200g(65
合計:775キロカロリー
仮に、インゲンが苦手で残してしまったとしても、750キロカロリー摂取しています。インゲンに変わる栄養素を家庭で補えば十分なレベルです。
次にたくさん食べる子について考えてみます。
標準的なおわかり
牛乳1パック、ごはん、みそ汁をおかわりすると
134+234+65=433
775+433=1208
偏ったおかわり
牛乳4パックおかわりしたら、134×4=536
775+536=1311
小学6年生で1日に必要な摂取カロリーは2200キロカロリー程度です。
1日の半分以上のカロリーを昼食でとったことになります。
標準的とも考えられるおかわりですら、栄養過多です。
もしこれで休み時間に運動しなければ、大人になって生活習慣病にかかるリスクは高まります。
自分のクラスに割り当てられた量を食べ切り、
食管を空っぽにすることを目標にしている場合、
上記のようなカロリー計算などは無視されていることがわかります。
もう一つの認知のゆがみは、「食べ残しはルール違反」という考え方である。
クラスの目標と掲げてしまうと、食べ残しをルール違反として捉えられます。
子ども達に食の拒否感や罪悪感を与えてしまうことにつながり、かえって食に対する不安感を助長させる原因となってしまいます。
学校の先生の認知の仕方や、給食指導法には独特なものがあることから、完食指導が絶えないのだと言えます。
以上、学校の先生および給食指導における認知のゆがみについてでした。