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ポスト労働経済学: AGI後の経済はどのように機能するのか? 最近の考察と対話

12,378 文字

おおきに、昨日クレムソン大学の学生さんたちに講演させてもろてん。よく聞いてくれる頭のええ若い子らと話すと、いつもそうやけど、ようけ考えさせられて、ええ議論ができたわ。ほんで、その話から得た洞察と、ポスト労働経済学に関する最近の考えを共有したいと思うてん。
みんなが気になっとる大きな質問は、もしAI革命、認知労働の革命が起こったら、みんなが仕事を失った後の経済はどうなるんやろか、どの産業が生き残って、どの産業が潰れるんやろか、ってことやな。これを個人レベルと、経済全体のレベルで見ていこか思うてん。
このチャンネルが初めての人や、このコンセプトを初めて聞く人のために説明すると、ポスト労働経済学いうんは、人間の労働が要らんようになったらどうなるか、いう新しい経済パラダイムのことや。AIと量子コンピューティングとロボットと他の自動化技術の組み合わせで、人間の労働が要らんようになったら、当然ようけのことが変わるわな。労働や仕事、お金、ビジネスとの関係を根本から見直さなあかんようになるんや。
AIの能力が急速に上がっとって、文字通り週単位で、時には日単位で新しい能力を獲得しとるんや。認知労働、知識労働の超過剰供給に向かっとるんや。第三次産業革命ではインターネットとコンピューターの革命があって、コミュニケーションやデータ処理が加速したけど、基本的に自動化は製造プロセスに限られとった。でも、人工知能の台頭で、新しい種類の自動化ができるようになってきた。製造業の仕事だけやなくて、知識労働まで自動化できるようになってきたんや。これが雇用状況を劇的に変えていくことになるわ。
よく言われとるんは、技術は常に新しい仕事を生み出すいうことやけど、これは必ずしも正しくないんや。技術がすることは、コストを下げることや。後でも話すけど、コストが下がると、資本や時間、エネルギー、お金が別のところで使えるようになる。そうすると新しい需要分野や、新しい市場が生まれて、それが新しい仕事につながるんや。つまり、技術と雇用の増加の間には実はいくつかの段階があるんや。でも、その新しい市場も機械で対応できるようになったら、必ずしも人間の仕事にはつながらへんかもしれんのや。
ほな、これからどうなっていくんやろか。ポスト労働経済学のアイデアはまだ発展途上やから、完全な絵は描けへんけど、AIが急速に発展していく中で、議論する価値は十分あると思うてん。
まず、AIの発展による主な利点を見ていこか。そもそもこんな利点がなかったら、みんなAIの開発なんかせえへんやろ。
一つ目は生産性の急上昇や。より優れた機械、より知的なコンピューター、より優れた言語モデル、そしてより高度なAIがあれば、生産性が上がるんは間違いない。これはもう実証済みや。例えば、マイクロソフトが最近のIgniteキーノートスピーチで発表したんやけど、コパイロットを使うと開発者の生産性が55%上がるらしいわ。タスクによっては200%上がることもあるんやって。
ワイがやっとる仕事を見とると、近いうちに人間の労働を完全に機械に置き換えられる分野も出てくると思うてん。電話交換手を思い出してみ。完全に自動電話交換機に置き換わってもうた。同じように、コーディングとか、他のコンピューター中心の仕事の多くは、近いうちに完全に自動化されてしまうやろな。そうなると生産性のスピードはぐっと上がる。これは良いことやけど、同時にいろんな影響と結果をもたらすんや。
次に科学の加速や。ワイが以前作ったツールで論文を読んで要約するようなものがあったけど、今では10万トークンのウィンドウを持つチャットボットがあるやろ。そこに大量の科学論文を詰め込めるんや。それに、論文を検索するのにもAIベースのツールがよくなってきとる。ワイが話したほとんどの科学者は、今や研究を加速させるためにAIを使っとるんや。もちろん、AIが一次研究を自分でやるわけやないけど、文献レビューや原稿の下書きなんかを手伝ってくれる。
それに、DeepMindみたいな研究所が、AlphaFoldのようなツールを作って、科学の可能性を根本的に変えるような成果を出しとる。AlphaFoldを知らん人のために説明すると、これはタンパク質の折りたたみ方を正確に予測できるAIモデルや。これのおかげで、創薬や他の生物医学研究が大幅に加速されとるんや。
創造性にも大きな影響が出とる。テキストから動画を生成する技術が本格的に出てきて、誰やったか忘れたけど、1年以内に最初の90分のハリウッド映画がAIで作られるって予測した人もおるくらいや。これが実現したら、すごい影響が出るで。ハリウッドの大作映画を作るコストが無限に安くなったら、ディズニーやハリウッド、Netflixに大きな影響が出る。セレブ文化にも影響が出るし、デジタルエンターテインメントの消費の仕方も変わってくるやろな。
表面的には良いことやと思うで。より多くのエンターテインメントが、より安く、より速く、よりパーソナライズされて手に入るようになるわけやからな。
問題解決の規模も拡大できるようになる。最近の動画で、エージェントやエージェントスウォームについて話したけど、一つの優れたAIモデルを作れば、それを何十億コピーも作れるんや。これは人間では考えられへんような規模で認知労働を拡大できるってことや。
これは自動化のパラドックスいうもんで説明できる。最終的な自動化エンジンが稼働するまでは何も起こらへん。でも、いったんそれが動き出したら、一気に100%の仕事がめっちゃ速くできるようになるんや。これは教育とか他のいろんな産業にも波及効果があると思うで。
ワイが予測しとるのは、「価格崩壊」いうもんや。これは難しい話やないで。例えば、このスライドの画像全部、AIで数秒で作ったんや。グラフィックデザイナーに数百ドルか数千ドル払う代わりに、DALLEとMidjourneyを使って数セントで作れたんや。これは数百倍か数万倍も安くて速くなったってことやな。
同じような価格崩壊がいろんなサービスで起こると思うてん。さっき言うたように、テキストから動画を作る技術が完成したら、9000万ドルかかるハリウッド大作映画が、1000万円くらいで作れるようになるかもしれん。もしかしたらもっと安くなるかも。法律サービスや金融サービス、医療サービスとか、いろんなもんがそうなると思うで。
これがどれだけすごいことかわかりにくいかもしれんけど、仕事の分野や労働市場全体が10%や50%やなくて、1万%とか100万%も安くなるいうのは、我々には想像もつかへんことやからな。
AIが直接影響せえへん産業でも、例えば鋼鉄を船で運ぶ速度を上げたり、木を速く育てたりはできへんけど、人間の労働を取り除くことで、石炭、鋼鉄、木材、石、アスファルト、コンクリートみたいな一次産品やサービスのコストを大幅に下げることはできるんや。
100%コストを下げられへんけど、面白い経済状況になると思うで。土地みたいな一次資源は大体価値を保つけど、他の商品やサービスはほぼただになる。だから、ビル・ゲイツみたいな大富豪が森林や農地を買い漁っとるんやと思うわ。金融業界や医療業界、その他の産業に投資せんと、これからも残る産業に投資しとるんやな。後で、ワイが残ると予測しとる産業について話すけど。
注意しとかなあかんのは、これは投資アドバイスやないってことや。金融アドバイスでもあらへん。ただのワイの観測と、他の人の投資行動の解釈や。これは絶対に投資の推奨やないで。ワイがこれら全部について完全に間違うとる可能性だってあるんやから。
この傾向のもう一つの要素は、総需要の減少や。講演を聞いてくれた学生の一人が、めっちゃええ質問をしてくれたんや。みんなが仕事を失い始めたら、消費者である我々のお金が減って、全体的な需要が下がるんやないか、って。これは企業が実際に生産するものに影響するで。需要が減ったら、企業はモノやサービスを作る気が減るやろ。だって、金のない人に売っても仕方ないからな。
これはコメント欄でもよく見る質問の一つや。「お金を使う余裕がなくなったら、経済はどう回るんや」って。この動画では完全には答えられへんけど、市民や一般人だけが消費者やないってことは言うとかなあかん。企業間取引や、企業と政府の取引もあるんや。ワイは経済の大部分がB2BとB2G、つまり公共部門の支出にシフトしていくと思うてん。
それに、一般市民にも基本的な需要はあるで。後で詳しく話すけど、これが経済が停滞するリスク要因の一つになると思うわ。失業率が急激に上がったら、総需要が減るからな。例えば、年収1000万円の仕事から失業給付や普遍的基本所得で年収200万円になったら、経済の中での購買力はガクッと下がるわけや。
これは経済を根本から変えることになる。まだ実際に起こるかどうかはわからへんけど、最近のレポートを見ると、ChatGPTみたいなAIがすでに幅広い産業に影響を与えとって、予想外の分野にも影響が出とるみたいや。
以前話したことあるけど、ワイのクライアントの一人が面白い話をしてくれたんや。データ分析ツールにChatGPTが組み込まれたら、生物情報統計学者の仕事が丸ごと置き換えられてしもた。これ、修士号か博士号が要る仕事やで。突然、月額2000円くらいのツールが、月給100万円以上の人間の仕事を置き換えてしもたんや。これが、これから起こりうる総需要の減少の規模やな。
でも、もう一つ考えなあかんのは、基本的なニーズや。これについてはすぐ話すわ。
これら全部が導くのは、根本的に新しい市場のパラダイムや。このパラダイムシフトについて、ワイの予測をちょっと話すわ。
例えば、ロボットやAIがあれば、脱グローバル化の傾向や循環型経済、地産地消みたいな流れと一緒に、製造業やサービス業でも同じようなことが起こるんちゃうかな。長い物流チェーンを使う代わりに、必要なモノやサービスをその場で提供できるようになるかもしれん。
例えば、映画館がハリウッドの映画を待つんやなくて、クラウドで生成した地域版の映画を上映するようになるかもしれん。Amazonの店に行ったら、中国で作られた商品の代わりに、裏で3Dプリントした商品が置いてあるかもしれん。
これはちょっと想像の域を出てへんけど、スタートレックのレプリケーターみたいな例はすでにフィクションにあるし、可能性の範囲内やと思うてん。でも、もっと現実的なんは、デジタル商品やデジタルサービスのオンデマンド生産やな。法律サービスやエンターテイメント、音楽なんかは、もうすぐそうなりそうや。
物理的な商品の地域生産はまだわからんけど、こういう変化が起こる可能性があるいうことは指摘しとこか思うてん。
経済状況が変わると、「産業の縮小」いうもんが起こるかもしれん。つまり、多くの企業や仕事の分野、市場セグメントが完全になくなってしまう可能性があるんや。そのビジネスモデルが完全に時代遅れになってしまうからな。
時間が経てばわかることやけど、こういうことは前にも起こっとるんや。例えば、馬の飼育はもう主要な経済活動やないやろ。なんでかいうと、100年以上前に馬の産業全体が自動車に置き換わってしもたからや。
昔は馬の世話や馬の飼育、馬車の製造なんかは主要な産業やった。農場で使う馬も、物や人を運ぶ馬もようけおったからな。でも今はもうそうやない。前にも起こったことやから、また起こると思うてん。でも、どの産業が完全に崩壊して、贅沢なサービスになってしまうかは予測しにくいな。馬の飼育はまだあるけど、これはどっちかいうと旧家の趣味みたいなもんやからな。
ほな、どんな産業が生き残るんやろか。ざっと考えたんやけど、これらの産業は多分残ると思うで。もう一回言うとくけど、これは投資アドバイスやないで。ワイ自身、これらには一切投資してへんし、ワイが言うてることは全部、めっちゃ慎重に受け取ってな。
まず間違いなく残るんは、原材料とエネルギーや。鉄鋼やコンクリート、石、木材、水なんかは絶対に必要やからな。これらは基本的なニーズに基づいとるんや。生きとる人間なら、食べ物も住むとこも服も必要やろ。
たとえ完全に自動化されて、機械やロボットやAIがやるようになっても、これらへの需要は続くと思うで。
半導体もな。全部AIで動くようになったら、チップ工場や、メモリ、CPU、GPU、RAM、サーバー、スーパーコンピューターが必要になるやろ。この産業は残るどころか、もっと大きくなるかもしれん。正直、主要産業になる可能性もあると思うてん。
長期的に見たら、オープンソースのデータやモデルの方が経済的に実現可能やと思うんや。ワイはさっきMicrosoftのIgniteのキーノートスピーチ全部見たんやけど、MicrosoftはGPT-4みたいなクローズドソースモデルにも、オープンソースモデルにも全力投球しとるわ。両方に賭けとるんや。
結局どっちになっても、MicrosoftとNVIDIAのハードウェアとクラウドプラットフォームで動くことになるやろ。OpenAIが作ろうが、Metaが作ろうが、カーネギーメロン大学が作ろうが、誰が作っても関係ないんや。
ロボット工学と自動化も残るやろな。ツールを作るツールを作るなら、安泰や。ゴールドラッシュの時にツルハシを売る人が儲かったいう話があるやろ。同じように、他の全てをやるロボットを売る人、他の全てを自動化するハードウェアとソフトウェアを売る人は大丈夫やと思うで。
サステナブル技術も残ると思うで。これは水や農業、持続可能な農業、太陽光エネルギー、その他の再生可能エネルギーに関係するんや。トリウム原子炉や溶融塩、核融合なんかもな。エネルギーは基本的なニーズやからな。食べ物もそうや。だからこの産業は残ると思うてん。
これがビル・ゲイツみたいな人が農地や森林に投資しとる理由やと思うわ。ワイがそんな立場やったら、同じことするわ。
最後に、体験産業も残ると思うで。みんなが9時5時の仕事から離れていくにつれて、これは個人的な経験から言えるんやけど、デスクワークがなくなると退屈になって、何かしたくなるんや。
つまり、映画館やレストラン、ヨガスタジオ、リトリート、休暇、Airbnbなんかの体験産業全般が、これからの経済の主要な柱の一つになると思うてん。
でも、面白いことに、映画やテレビは体験産業の一部やけど、新しいTV番組や映画を書くモデルを作るクラウドプロバイダーが生き残ることになるんやろな。Netflixが方向転換せんかったら生き残れへんし、ディズニーも方向転換せんかったら生き残れへん。
この動画を作る前に調べたんやけど、ディズニーは実際にAIストライクフォースいうのを作って、AIをビジネスに取り入れる方法を積極的に探っとるらしいで。だからディズニーは多分うまく生き残れると思うわ。
彼らはもうアニマトロニクスにAIを使っとるし、映画の脚本作りにもAIを使い始めとるみたいや。「アントマン/クアントゥマニア」にもAIを使うべきやったんかもしれんな。それとも使ったから問題が起こったんかもしれんけど、わからんわ。
ほな、どんな産業が絶滅すると予測しとるんやろか。
まず、医療やな。これは前に話したことあるけど、再生医療と若返り療法を組み合わせて、AlphaFold 2やAlphaFold 3、その他の進歩を見ると、医療との関係が根本的に変わると思うてん。5年から10年以内にかなり変わると思うで。
よく聞かれるんやけど、「デイブ、長寿逃避速度にいつ到達するんや」って。去年は3つの若返り療法が開発中やったけど、今年は20になっとるんや。若返り療法を完成させる経済的なインセンティブがめっちゃ高いんや。
DARPAからシリコンバレーの全員が投資しとるし、GoogleのAlphabetも若返り・再生療法の部門を持っとる。もう来とるんや。お金はあるし、お金が行くところに結果がついてくる。太陽光発電でも、AIでも同じことが起こっとるやろ。
お金はあるし、あとは時間の問題や。ワイは2010年に太陽光発電に注目し始めて、「おっ、これ伸びてきとるな」って思ったんや。今では多くの国や企業がカーボンニュートラル目標を上回っとるやろ。もちろん、これは議論の余地がある分野やから、深入りはせえへんけどな。
要は、2010年には誰も太陽光発電が今みたいになると思ってへんかったんや。でも今はなっとる。同じように、再生医療への投資も増えとるんや。もうすぐ来るで。
教育も根本的に変わるやろな。もう多くの人がChatGPTなんかのツールを使って、できるだけ速く学んどるやろ。ワイも実際、教師向けのツールや大学向けのツール、生徒を教えるアバターを作ろうとしとる複数のスタートアップにコンサルティングしとるんや。
スタートレック・ヴォイジャーを見たことある人なら知っとると思うけど、ホロデッキに行って、パーソナライズされたホロデッキプログラムをVRで体験するやろ。学生がホログラフィックなアバターと1対1のメンタリングセッションをするいうのは、完全に可能やと思うで。めっちゃクールやと思わへん?
今、大学システムはかなり厳しい状況にあるんや。仕事がなくなったら、いい仕事を得るために大学に行くいうこともなくなるやろ。そしたら、なんで大学に行くんやろ?これはまた別の機会に話そか。
クレムソンの学生の何人かがこの質問をしてくれたんや。ワイの短い答えは、「大学での経験は、グローバル市民になるにはええで。人類がほんまにグローバルな種族になり、グローバルな文化を作るのを手伝うという大きな仕事がまだあるからな」いうことやった。今はまだ全然そうやないで。めっちゃバラバラやからな。
金融の自動化もな。もちろん、ウォール街や金融業界、投資業界はなくならへんけど、保険とかその他のもんは、利益率が薄くなりすぎて、根本的に再構築されると思うで。
最後に、さっきも言うたけど、デジタルエンターテイメントとの関係も根本的に変わると思うで。多くの企業が潰れたり、崩壊したりすると思うで。だって、有名人に2000万ドル払って映画を作るか、同じ金でAIを使って200本の映画を作るか、どっちを選ぶやろ。経済的に考えたら、後者を選ぶやろな。
ちょっと宣伝させてな。ワイのPatreonで、12月8日の午前11時(アメリカ東部時間)にウェビナーのマスタークラスをやるんや。Patreonには2つのプランがあって、5ドルの基本プランではDiscordにアクセスできるし、50ドルのプレミアムプランではもっとたくさんの限定コンテンツにアクセスできるで。興味あったら登録してな。
さて、話を戻そか。基本的なニーズについて話したと思うけど、これは第一原理的に見て、人々に何が必要かを考えたもんや。地球上に80億人おるけど、明日お金がなくなっても、全てが完全に自動化されても、人々に実際に必要なもんは何やろか。ニーズがあるところには方法があるからな。生物学的な、動物的な衝動があれば、我々はそれを達成する方法を見つけ出すやろ。
ちょっとしたインフォグラフィックを作ったで。食べ物、住居、水、エネルギーがあるやろ。これらは全部基本的なニーズや。経済がシフトしていく中で、さっき言うたように、これらの産業が一番持続可能やと思うてん。
発電、食品の準備と生産と移動、住宅なんかやな。だから、多くの人が「不動産業界は一番安全な投資や」言うとるんや。みんな住むところが必要やからな。同じように、食べ物もみんなに必要やけど、食品産業の利益率はもう薄いんやけどな。
ワイは、基本的なニーズに焦点を当てた経済パラダイムが、ポスト労働経済学への移行の第一段階になると思うてん。ユニバーサル・ベーシック・インカムやユニバーサル・ベーシック・サービスについて話す人もおるけど、同時に価格崩壊が起これば、電気がほぼただになる可能性もあるんや。少なくとも、ほとんどの人が使う程度なら。
ワイが今月払った電気代は180ドルやったけど、太陽光発電や他の再生可能エネルギーが過剰供給になったら、それが月18ドルになるかもしれへん。エネルギーが過剰供給になれば、きれいで健康的な水もほぼただになるかもしれんし。
AIと自動化の波及効果で、木材やコンクリートの価格が下がって、ロボットで建てられるようになれば、家を建てるコストも下がるやろ。
5年から10年以内に、生活費が10分の1くらいになる可能性もあると思うてん。今、年間400万円かかる生活水準が、10年後には40万円で維持できるようになるかもしれんのや。
これを望んどるんは、この価格崩壊が総需要の減少を相殺してくれるからや。確かに人々の収入は減るかもしれんけど、全てがそれ以上に安くなれば、実質的な購買力は上がるんや。例えば、価格が100分の1になって、収入が10分の1になったら、実質的には10倍豊かになるわけや。
もちろん、生活に住居と食べ物と服だけあっても退屈やろ。そこで次に考えたんが二次的なニーズや。これが人生を面白くて楽しくて刺激的なもんにするんや。
ワイが考えたカテゴリーは、まず「豊かな体験」や。旅行やバケーション、コンサートやダンスクラブみたいなピーク体験なんかやな。これらへの需要は続くと思うで。
次に「創造性と自己表現」や。オフィスワークから解放されて時間ができると、ワイみたいに創造的な活動に熱中する人が増えると思うんや。ワイは小説書いとるし、退職したらすぐに演技や歌に戻る人もようけおるで。画家やデジタルアーティストもな。
これらが主要な経済の原動力にならんかもしれんけど、人間の創造性や芸術的表現への根強い需要は、人間がおる限りなくならへんと思うで。
「知的刺激」も大事や。ただ挑戦のために挑戦を求める人もおるからな。AIが全てできるようになっても、チェスを指す人はおるやろ。機械がすでに人間より上手いのに、まだチェスをしとるやろ。
プログラミングやコーディング、ハッカソンをする人もおるやろな。AIの方が上手くても、自分の腕前を機械と比べてみたいいう気持ちはあるもんや。楽しみのための読書もな。
もちろん、ワイみたいなオタクばっかりやないから、「頭使わんでええなら、ビーチでのんびりするわ」いう人もおるやろ。それでええんや。
「文化とコミュニティ」も残ると思うし、むしろ重要性が増すかもしれへん。歩いて暮らせる街や緑地、公園、コリビングやコハウジング、コミュニティセンター、宗教的な体験なんかやな。
教会でもええし、キリスト教は成長しとるんか衰退しとるんかいう議論もあるし、キリスト教とイスラム教の地政学的な緊張もあるけど、新異教主義の復活もあるんや。今、魔女が大流行やし。
意味の危機についての議論もあるし、人々は意味とつながりを求めとる。特に孤独の流行がある中でな。だから、文化やコミュニティ、スピリチュアリティ、つながりへのニーズは続くし、今はまだ十分に満たされてへんのや。
ウィリアム・ストアの「The Status Game」いう本のファンなんやけど、そこから気づいたことがあるんや。よく聞かれる質問で、「お金を稼げんくなって、目立った消費で社会的地位を上げられんくなったら、どうすればええんや」いうのがあるんや。
でも、地位を上げる方法はようけあるで。YouTubeで有名になるとか、ジムに行って魅力的な体を作るとか、チェスのグランドマスターになるとか、いろいろあるんや。音楽家になってもええし。
歴史的に見て、社会的地位は富以外のもんに基づいとることが多かったんや。富による社会的地位は比較的新しい現象で、特に資本主義や新自由主義の下で、目立った消費が地位を示す最良の方法の一つやったから、人々に富の蓄積を奨励したんや。
でも、教育や精神性、知的な追求、アスリートになるみたいな身体的な追求など、地位を示す方法はようけあるんや。
この画像に魅力的な若者がビーチで寝そべっとるのを選んだのも、そういう理由やねん。この画像で起こっとることの一部は、地位の表示やからな。文字通り体を見せびらかすことで地位を示しとるんや。
ジムに行く人もそうやで。男も女も、ジムで体を見せびらかすことがあるやろ。それは気分がええからやってるんや。ジムに行って「ワイはバキバキや、めっちゃカッコええ」って感じるわけや。
そやから、人々がこれを理解するようになると、注目経済に代わって地位経済が台頭すると思うてん。これはもう起こり始めとるで。YouTuberや他のインフルエンサーが、登録者数で優越感を感じとるやろ。「ワイはお前の5倍の登録者おるで、だからワイの方がええねん」みたいな。人気コンテストみたいなもんやけど、これは地位コンテストの代用品なんや。
一番怖いのは、これやねん。これについて、もっと多くの人と話し合いたいと思っとるんやけど、新しい社会契約を形成することや。
今の社会契約は、政府(おっちゃんサムで表現しとる)と企業の太っちょ猫と、普通の人々の3者関係やねんけど、労働需要がなくなったら、突然政府と企業が全てのカードを握ることになるんや。これはディストピア的な地獄絵図への確実な道やで。
どうやってこれを乗り越えて修正するんやろか。まず、力のバランスを取り直さなあかんのや。企業から人々と政府の方に優先順位をシフトする必要があるんや。特に有権者の力やな。
これは、投票改革や市民参加の増加、政府の舵取りに市民が新しい力を持つことで、民主主義の制度を強化することでできると思うんや。政府が企業と同じくらい、あるいはそれ以上に人々に奉仕することを確保せなあかんのや。
何らかの再分配メカニズムも必要やろな。正直、これは企業にとってもええことやと思うで。だって、消費者の総需要が下がるのは、ビジネスにとっても悪いことやからな。顧客が全員貧乏になったら、ええことあらへんやろ。
経済を回すために、消費者にお金を使う余裕があることを確保せなあかんのや。ネガティブ所得税やUBI(普遍的基本所得)、普遍的基本サービスなど、何らかの形の再分配が必要やと思うで。
ワイが数学的に表現するなら、富と所得の不平等の勾配が急すぎると、永遠に上り続けることはできへんのや。
これには規制の大幅な見直しも必要やろな。財政政策や金融政策の面では、すでに使える道具がようけあるんや。だから、ワイが予想するのは、既存のシステムが非常に小さな段階的な変更を広範囲に行うことやな。
一つの大きな政策変更やなくて、毎週、毎月、四半期ごと、年ごとに何十、何百もの小さな政策変更を行うんやと思うで。ゆっくりと調整していくんや。だって、意図せぬ結果の法則いうのがあるやろ。一度に多くのことを変えると、かえって悪化させてしまう可能性があるからな。それは避けたいよな。
まとめると、一番上のレベルでは、知識労働の代替について話しとるんや。ワイが挙げる4つの基準は、より優れて、より速く、より安く、より安全、いうことや。
機械やAIが知識労働において、人間よりもこの4つの面で優れるようになると、人間をその仕事に留めておく経済的インセンティブがなくなるんや。それどころか、人間をその仕事に留めておくのは倫理的にも問題になるかもしれへん。
例えば、AIの医者が人間の医者よりも優れて、速く、安く、安全になったら、誰に診てもらいたいと思う?ロボット医者やろ。結果がより良くて、安いんやから。そうなると、人間が医療を続けるのは非倫理的になるかもしれへんのや。
運転も同じや。完全自動運転が実現して、例えば自動車が100億マイル走って1件の死亡事故しか起こさへんようになったら、特定の状況以外で人間が運転するのを違法にする可能性もあるんや。これは覚えといてな。
総需要の減少は、我々が警戒すべき主要な経済的シグナルの一つになるやろな。消費者の総需要が下がると、経済が停滞するからな。だから、これを支える何かが必要になるんや。
ただ、さっき言うたように、価格崩壊がこれを相殺する可能性もあるんや。でも、これは2つの強力なデフレ圧力やな。技術は商品やサービスを安くするもんやから、デフレ圧力は予想されることやけど、どれだけ安くなるかについては、我々はまだ準備できてへんと思うで。
それから基本的なニーズについて話したな。これは自分を動物として見た時に、第一原理的に何が必要か、何のために働いたり戦ったりする気になるか、いうことや。食べ物、水、服、住居、基本的な根本的なニーズやな。
地位経済は、我々の社会生活、日々の生活の仕方の大きな要素になると思うで。残る商品やサービスの中には、地位に関係するものもあるやろうけど、地位経済いうたら、実際に我々が個人的な時間やリソースをどう配分するかの話や。
ジムでもっと時間を過ごすかもしれんし、ピアノの練習に more時間をかけるかもしれん。ワイ自身のことを言うとるんやけど、子供の頃ピアノを弾いとってん。「そろそろまた始めてみようかな」って思っとるんや。なんでかいうと、楽しかったし、結構上手かったからな。
完全に忘れてしもたけど、まあ、かなり昔の話やからな。言うたらあかんな。
新しい社会契約や。正直、お金や民主主義に関する物語を変えるのが、これら全ての中で一番難しい部分やと思うで。さっき言うたように、金融政策や財政政策の面では、ようけツールがあるんや。
でも、アメリカでは、オーナー階級や富、特権、エリートに関する物語が、多分一番の障害になると思うで。多くの人が「一時的に恥ずかしい思いをしとる百万長者」やと思っとって、「ああ、百万長者階級や企業階級をなんとしても守らなあかん」って思っとるからな。
でも、彼らは保護なんか必要あらへんで。十分やっていけるんや。生産性の原動力から、我々自身に焦点を変える必要があるんや。経済全体を根本的に再構築せえ言うとるんやないで。でも、何かを変える必要があるんや。
最後に、さっきも言うたけど、デフレ圧力な。もう一回説明せんでもええやろ。
見てくれてありがとう。この動画から多くのことを学んでくれたらええな。いつもの「高評価」とか「チャンネル登録」はよろしくな。また次回会おな。じゃあな。

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