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【シャニマス】このイベントコミュ、事前知識いる?いらない?【初心者向け】

こんにちは。
岡山ディヴィジョンです。

みなさん。『アイドルマスターシャイニーカラーズ(シャニマス)』を楽しんでいますか?6周年を迎え、昨今のコンテンツとしては比較的年長者になりつつあるシャニマスですが、大人気作品『【推しの子】』とのコラボ施策が展開されるなど、まだまだ飛躍を続ける作品です。
『【推しの子】』とのコラボをきっかけに、「シャニマスって作品のことぜんぜん知らないけど、これを機にプレイしてみようかな」という方もおられるでしょうし、この作品を好きになってくれたら心から嬉しいです。

ガシャの無料10連キャンペーンなども併せて開催されており、現在シャニマスは、新規プレイヤーの獲得に力を入れているように思います。

「イベントコミュ」の読み放題キャンペーンも、そうした新規向け施策の一環でしょう。

でも、待ってください。
「そもそもイベントコミュってなに?メインストーリーのこと?」「数が多すぎてどれから読めば良いか分からないさね」「人気があるらしいイベント読もうか迷ってるんだけど、もしかして事前知識いる?」などなど、疑問は尽きないはずです。

そこで本noteでは、「このイベントコミュ、事前知識いる?それともあまりいらない?」ということに着目し、全イベントコミュに対して一言ずつコメントをつけていこうと思います!

シナリオを読む前の参考にして頂けたら嬉しいです。

それでは行きましょう~!


〈前提知識〉
そもそも「イベントコミュ」って?

「コミュ」というのはストーリーのことです。シャニマスには、現在実装されている28人のアイドルたちについて、様々な「物語(コミュ)」が実装されてきました。そして、それら「コミュ」はいくつかの種類に別けることが出来ます。
「共通コミュ」「カードコミュ」
そして「イベントコミュ」です。

ひとつが「共通コミュ」と呼ばれているもの。これはガシャをひくことなく読むことができますが、少しだけゲームプレイが必要になります。「共通コミュ」は、画面右下「プロデュース」からゲームをプレイすることで開放することが出来ます。
「共通コミュ」は、アイドル1人につき五種類のシナリオが用意されており、「WING」「ファン感謝祭」「GRAD」「Landing Point」「STEP」があります。それぞれに物語の性質やゲームのクリア方法は異なりますが、本稿では詳しく立ち入りません。

「STEP」のみ時系列がWING以前を描いているため、並び順では一番上になっていますが、実際の実装時期は「Landing Point」の後になります。

「コミュ(物語)」のふたつめ「カードコミュ」は、ガシャやイベント配布などを通じて入手した「アイドルのカード」を、ゲーム内の特定の操作(先述の「プロデュース」が必要な場合もあります)を通じて開放することができます。端的に言ってしまえば、カードを入手しなければ読むことが出来ない物語、ということです。

こうした「カードコミュ」の中にも大きく二種類に大別されます。「プロデュースカード(通称"Pカード")」「サポートカード(通称"Sカード")」と呼ばれています。
アイドル1人にスポットライトを当てるのが「Pカード」で、そのアイドルが所属しているユニット(チーム)全員にスポットライトを当てるのが「Sカード」と認識すれば、概ね相違はないでしょう。

これが「Pカード」。SSRは全5話構成。
これが「Sカード」。ユニットメンバーの日常が描かれます。

そしてみっつめ「イベントコミュ」は、期間限定で開催されるイベントに参加するか、開放用のアイテム(それほど希少ではありません)を使用することで開放できる、長編のエピソードです。
たいていは一つのアイドルユニットに着目し、時間を掛けてその子たちの頑張りを描きます。

任意の(読みたい)イベントをタッチして、「アルバム」に向かうと読む(開放する)画面が表示されます。

シャニマスにひと連なりの「メインストーリー」に該当するものはありませんが、「イベントコミュ」は「共通コミュ」や「カードコミュ」に比較してもストーリーが長く、そしてアイドルたちにとっても転換点の出来事が描かれることが多いです。また、課金せずに読むことが出来るので、多くの新規プレイヤーはまず(ガシャの回す必要のない)「共通コミュ」と「イベントコミュ」を順番に読んでいくことをオススメします。

また、「イベントコミュ」はそれぞれ、イベント開催期間にサポートSSRカードが配布されます。その配布されたカードに収録されているコミュは、「カードコミュ」ながら「イベントコミュ」と密接に繋がっている内容であることが多いため、併せて読むとより楽しいと思います!
※過去に配布されたイベントのサポートSSRカードについては、ショップ>イベント>チケット交換から交換できます。交換にはプチセレチケットというアイテムが必要です。

〈前提知識〉
文脈は「時系列」に沿っている!

さて、本稿はここから、「このイベントコミュは○○をあらかじめ読んでおくとより楽しめます!」みたいなコメントを全てに補足していこうと思うわけですが、そもそもの大前提として、アイドルたちとの出会いの物語である「WING」シナリオは、最初に読んでほしい、ということです。

また、それぞれの物語を最大限に楽しもうと思ったら、それ以前のシナリオを実装された順に読んでいるのが、文脈の取りこぼしが発生しづらく、安パイとなります。時間を掛けてこつこつプレイするのが苦でない人は、「実装順」に読んでいくのが簡単です。

シナリオの実装順をまとめてくれているユーザーの方もおられます。参考にしてみてください。

ただ、必ずしも実装順に読むことにこだわる必要はないと思います。ある程度気になったシナリオから読んで問題ないと思うのですが、事前知識がないために楽しめないという事態を避けたい場合は、本稿をひとつの参考にしていただけたらと思います。

それでは、改めて本題に入っていきましょう!

各項目についての説明。
[種類]コミュのカテゴリ(例:イルミネ、283越境)
[概要]当該イベントの概要
[長さ]読了までの長さ。「非常に短い」~「非常に長い」
[前提コミュ]事前に読んでおくべきコミュ
[関連コミュ]予め読んでおくと良いコミュ
※前提・関連コミュは最低限かつ一般的に言われているラインをチョイスしたつもりです!

Light up the illumination

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]イルミネーションスターズの結成を描く物語。櫻木真乃、風野灯織、八宮めぐるの3人が出会い、そして徐々に心を近づけていく様子が描かれます。「今の櫻木さんは多分、ひとりで練習したほうがいいと思う」という、よく引用(ネタ)にされる台詞も。シャニアニ第1期の展開の一部元ネタにもなっています。イルミネのことを知りたいなら、まず候補に挙げられる一本。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし 

廻る歯車、運命の瞬間

[種類]アンティーカ
[概要]月岡恋鐘、田中摩美々、白瀬咲耶、三峰結華、幽谷霧子の5人からなるアイドルユニット「アンティーカ」。ゴシックという特異なコンセプトを持つユニットが生まれる、そのきっかけを描くイベントです。個性豊かな5人の魅力が随所にちりばめられており、アンティーカを知れば知るほど「ああ、この子のこういう魅力ってすでにこのイベントで描かれてたんだ!」と新鮮に驚けるでしょう。このイベントに紐付いたサポートカードのコミュも◎
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

五色 爆発!合宿 クライマックス!

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]名作との呼び声も高い一本。結成直後の「放課後クライマックスガールズ」が、廃校を利用した施設で2泊3日の合宿に挑みます。下は小学生の小宮果穗から、高校生の杜野凛世、園田智代子、西城樹里を挟んで、大学生の有栖川夏葉まで。個性だけでなく年齢までばらばらな5人の魅力が爆発する2泊3日の時間が、カメラ係の果穗の手によって写し取られていきます。「放クラ」という愛おしい空間を味わう、今もなお根強い人気を誇る名作をあなたにも楽しんでほしいですね。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

満開、アルストロメリア流幸福論─つなぐ・まごころ・みっつ─

[種類]アルストロメリア
[概要]双子の姉妹・大崎甘奈と大崎甜花に、ちょっとお姉さんの桑山千雪を加えたユニット「アルストロメリア」の仲が深まっていく様子を描いたイベント。ゲームに興じたり夏祭りに行ったり。楽しげな一幕には、3人の関係性でなければ描けなかった「遠慮」というキーワードと共に描かれます。これは、以降のアルストの物語でも驚くほど重要。そうした大切なテーマがはじめて描かれた、大切な思い出の一つです。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

夏は短し海でしょ!乙女たち~お待ち遠サマ★ごちそうSUMMER!!~

[種類]283プロ越境
[概要]放課後クライマックスガールズとアルストロメリア。2つのユニットが垣根を越えて(意外と垣根を越えてない?)海の家のお手伝いをする一夏の思い出。焼きそばの中にプロテインをぶち込もうとする(!?)夏葉、トンビに荷物を奪われてしまう甜花ちゃんなど、くすりと笑える場面も目白押し。「手紙」を通じた心温まる交流にも注目。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

真夜中発、ハロウィンワールドの旅人

[種類]ハロウィン世界
[概要]目が覚めるとプロデューサーは、異形の命に溢れた異世界に迷い込んでいた――?別世界を舞台に繰り広げられる「ハロウィンイベント」の第1弾は、イルミネとアンティーカのアイドルに「よく似た」怪物たちとの邂逅が描かれます。しかし、異世界を舞台にしているからと油断するなかれ。プロデューサーがアイドルたちをどう眼差しているのか、その片鱗が輝きます。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

オペレーション・サンタ!~包囲せよ283プロ~

[種類]283プロ越境
[概要]クリスマスパーティーの準備に忙しい283プロの一夜。しかし、アイドルたちの元に驚きのニュースが飛び込んでくる。「この事務所に泥棒が!?」。忍び込んだ(らしい)泥棒と283のアイドルをめぐるドタバタ劇。泥棒に自首を促すため果穗が書いた手紙は、今なお語り草です。そして物語の結末には、アイドルたちにあるニュースが飛び込んできて…?
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]読了後ですが、声優さんたちによるライブイベント「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 1stLIVE FLY TO THE SHINY SKY」(Blu-ray発売中)や、『1stLIVEメモリアルコミュ』などをチェックするとGood。

新春!283式かるた大全

[種類]283プロ越境
[概要]新春。それぞれの時間を過ごす283プロの面々と、かるたに書かれた「慣用句」。新春らしい、肩の力を抜いて楽しめるコミュです。サブタイトルの慣用句がそのエピソードの内容やオチに紐付いており、短編集的に楽しめます。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

Catch the shiny tail

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]大傑作マスターピース。ファンだけでなく、公式の周年PVにもこのイベントから台詞が参照されるほど、「シャニマス」にとって大切な物語です。シャニマスのことを知れば知るほど、好きになればなるほど、私たちは再びこのシナリオに戻ってきたくなる。「どうして私がセンターなんだろう……」何の取り柄もないはずの自分がイルミネの"真ん中"であることに、ふと悩んでしまう真乃が出した結論には、目頭が熱くなります。配布のイベントサポートも大傑作ですので、交換推奨です!
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『オペレーション・サンタ!~包囲せよ283プロ~』

MAGIA L'Antica~アンティーカの5つの魔法~

[種類]アンティーカ
[概要]コマーシャルにキャスティングされたアンティーカの面々。カメラの前でバッチリ決める彼女たちは、まるで魔法にかけられたよう。しかし、撮影の裏側では……?アンティーカ一人ひとりにフォーカスした短編集的な構成でありながら、アンティーカのことをもっと知って、もっと好きになれるイベントです。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

PiCNiC BASKET!

[種類]283プロ越境
[概要]レクリエーションでピクニックに出かけた283プロの面々。遊びに精を出したり、ちょびっとトラブルに対処したり。みんなで作り上げる楽しい楽しい一日を描いたイベントです。物語のラストにはちょっとしたサプライズが準備されているほか、このイベントのみ唯一、「EXTRAコミュ」としてこのイベント開催日以降に追加されたアイドルたちも登場(つまりノクチル、シーズ、コメティック)。シャニマスユーザーからは特異点と呼ばれることもあります。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

完録、クエストロメリア! ~サイコロ編~

[種類]アルストロメリア
[概要]バラエティ企画「クエストロメリア」でロケに出かけるアルストロメリアの3人。(私は番組を見たことありませんが)「水曜日どうでしょう」風のテロップワークやおとぼけな展開など、基本的に笑いの要素が多い、コメディ仕立てのシナリオです。とはいえ、ある展開には以後のシナリオに繋がっていく要素がこっそり忍ばせてあるかも?
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

轟!-とどろき- 紅蘭偉魔空珠†番外地

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]放クラメンバーがキャスティングされたWebドラマ『轟!紅蘭偉魔空珠†番外地』をまるごと描くイベント。基本的に全編「作中作」で進行しますが、ドラマそのものが意外と面白い。また、「放クラ結成の物語」を暗喩しているという説もあります。アイドル(高校)に戸惑いながら馴染んでいく樹里、グループの方向性を決定づける果穗、1人で(アイドルの)トップになるとこだわる夏葉、なき校長(プロデューサー・ソロアイドル?)にこだわる凛世。そして、自らのアイドルとしての出自に後ろ暗さを感じている智代子。そんな彼女らが、胸襟を開くことでひとつにまとまっていく物語のラストに映し出される、「ある人物」の「ある立ち絵」にはうっかり涙が。そう、他でもない君が必要なんだ!サポートカードが大名作なので是非交換を。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ](読了後)【かきまぜたら*ミルク】園田智代子

Straylight.run()

[種類]ストレイライト
[概要]芹沢あさひ、黛冬優子、和泉愛依の3名からなる「ストレイライト」の登場を鮮烈に彩るイベントシナリオ。アイドルに強いこだわりを持ち、プライドを持って目の前の仕事に向き合おうとする冬優子が、自由奔放に振る舞うあさひや気楽そうな愛依に不満を感じながらも、やがては無二の「ストレイライト」として結束していくまでを描きます。何を隠そう、今なおトップクラスの人気を誇る名作コミュでもあるんですよね。ユニット結成を描くので事前知識もあまりいりません。いきなりこれ一本読んでも満足いただけるでしょう。特に、黛冬優子の美学が爆発する終盤のシーンには今なお胸に詰まるものがあります。シャニアニ2ndシーズンの一部元ネタにも用いられています。
[長さ]普通
[前提コミュ]芹沢あさひ、黛冬優子、和泉愛依「WING」編
[関連コミュ]なし

サマー・ミーツ・ワンダーランド

[種類]283プロ越境
[概要]夏合宿に来た283プロの面々。特にストレイライト加入後で、やりとりにも賑やかさが増しています。年頃の女の子たちが夏合宿なんて、ワクワク大爆発!楽しくないわけがありませんね。さりげないやりとりの中に「えっ、このキャラとこのキャラって仲良かったの!?」みたいな驚きもちりばめられていて、楽しいこと間違いなしです。そして、物語は「ちょっぴり不思議な一夏の冒険」になっていきます。童心がくすぐられるような、そして、大人になった私の目にはほんの少し切なくもなってしまう良作だと思います。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

十五夜「おもちをつこう」

[種類]アンティーカ
[概要]隠れた良作。幽谷霧子が、病院の子どもたちに向けて読み聞かせする絵本を自作する。アンティーカはそのための手助けを……という筋立ての穏やかな物語には、霧子にとっての、アンティーカにとっての、もしくはシャニマスにとっての大切な「キーワード」がちりばめられています。決してドラマティックではない、しかしどこまでも大切な「物語」。みんなが何を描こうとするのか、あなたにも見届けてほしいと切に思います。肩の力を抜いて、さくっと楽しめるイベントでもありますね!
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]【天・天・白・布】幽谷霧子(P-SR)など、霧子の人物像や、病院でボランティア的な活動をしていることに触れていると、より楽しめるかも知れませんね。

ミルキィウェイ61-世界と世界がまじわる夜に-

[種類]ハロウィン世界
[概要]再びハロウィン世界に迷い込んでしまったプロデューサー。放クラとアルストによく似た怪物たちとの出会いは、銀河を横断する大冒険の幕開けだった!シャニマスのアイドルたちは非常に可愛らしいですが、この「ミルキィウェイ61」に登場するアイドルたちの仮装姿は特に可愛らしいです。本作の放クラはマジで可愛いので必見。物語のスケールはシャニマスでもNo.1かもしれませんね。一作目のハロウィンイベント(『真夜中発、ハロウィンワールドの旅人』)との繋がりはさほど強くありませんので、こちらから読んでもOK。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『真夜中発、ハロウィンワールドの旅人』

Star n dew by me

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]大・大傑作マスターピース。またしてもマスターピースが生まれてしまいました。ある高校の文化祭を盛り上げるために、「オニ」に捕まらないよう様々なミッションに挑戦していく「鬼ごっこバラエティ」に、3人で挑戦するイルミネ。順調にミッションをこなし、文化祭も盛り上げていた3人に思いがけないことが起こって…?という筋立てですが、シャニマスを好きになればなるほど、八宮めぐるというアイドルを好きになればなるほど、号泣必至のイベントシナリオになります。彼女という人を好きになる。はじめて読んだときより二回目に読んだときの方が。そしてこれからさきもずっと、大切になり続けていくことでしょう。終盤の名台詞の数々、優しく穏やかに幕ひかれていく物語に、私たちは、まるで文化祭が終わってしまう時のような寂しさを覚えるのです。
[長さ]短い
[前提コミュ]『Catch the shiny tail』(イベント)⇒【チエルアルコは流星の】八宮めぐる(P-SR)
[関連コミュ]【はじまりのエピローグ】櫻木真乃(イベントS-SSR)、【小さな夜のトロイメライ】八宮めぐる(P-SR)

きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!~お客様の中にサンタはいらっしゃいますかSP~

[種類]283プロ越境
[概要]海外ロケの機会獲得を目指して、283プロのアイドルはリレーに挑みます。額に汗しながら荷物をバトンして、先へ先へと繋げていく。それはまるで、過去の「いつか」から今日の「今」までが、繋がっていくように。バラエティ色豊かでコメディ仕立ての物語には、実のところ深遠なテーマが隠されているのかもしれません。283プロの社長・天井努の人物像が掘り下げられたイベントでもあります。ほとんど本作と次作(『[MAKING]スノー・マジック!』)だけで披露された、ユニットを超えた「チーム」別けには根強いファンが。例えば「チームまりあ」なんかはその代表ですね!名作イベントですので是非。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

[MAKING]スノー・マジック!

[種類]283プロ越境
[概要]あるスキー場のCM撮影に、前作(『プレゼン・フォー・ユー!』)のチーム別けでそれぞれ挑んでいく。引き続き賑やかな物語であるこのイベントは、細やかなところにアイドル同士のやりとりの魅力が光る良作です。肩の力を抜きながら、新年を祝うにふさわしい賑やかな物語を楽しみましょう。
[長さ]普通
[前提コミュ]『きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!~お客様の中にサンタはいらっしゃいますかSP~』
[関連コミュ]なし

階段の先の君へ

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]屈指の人気シナリオ。放課後クライマックスガールズの5人は、親交もある地域の商店街を盛り上げる、豆まきイベントに参加することになります。しかし彼女たちは、ある事実を知ることになり……。ごくありふれた日常を切り取る、ノスタルジーに満ちた物語です。西城樹里を語り部に据え、日常の愛おしさをそのままに物語るこのイベントを思い出すとき、私は必ず涙ぐんでしまいます。袖触れ合うも多生の縁。坂の上り下りを繰り返すように、私たちは出会いと別れを繰り返しながら生きています。短くて、ごくありふれた人生の奇跡に、放課後クライマックスガールズというアイドルがどう関わるのか。『階段の先の君へ』という名作イベントコミュを通じて、何かを感じ取ってくれたら嬉しいですね。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]【凛世夕町物語】杜野凛世(S-SSR)

薄桃色にこんがらがって

[種類]アルストロメリア
[概要]シャニマス屈指の人気シナリオ。大傑作です。大崎甘奈の元に、有名雑誌『アプリコット』の復刊を記念するモデルオーディションの声がかかります。ところがその雑誌は、同じユニットメンバー・桑山千雪の価値観に大きな影響を与えた雑誌でもありました。甘奈がオーディションに出るのだから……はじめは「遠慮」しようとしていた千雪でしたが、たとえ甘奈と争うことになっても「オーディションに出たい」と決断。甘奈、千雪だけでなく、甜花やプロデューサー、そして事務員の七草はづきさんをも巻き込みながら、心に迫る人間ドラマが繰り広げられる本作は、ひとつの「卒業」を描く人生の物語でもありました。サポートカード【ドゥワッチャラブ!】桑山千雪は屈指の名作ですので併せてぜひ!
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『満開、アルストロメリア流幸福論─つなぐ・まごころ・みっつ─』、『完録、クエストロメリア! ~サイコロ編~』、アルストロメリア「ファン感謝祭」編など

WorldEnd:BreakDown

[種類]ストレイライト
[概要]人気投票要素のあるイベントに参加することとなったストレイライトは、それぞれが考えたSNS投稿などで結果を競うことに。「互いに絶対負けない」そう誓った彼女たちの、勝負の行方は?和泉愛依にスポットライトを当てた本作は、プロフェッショナル然として迷いのない(ように見える)冬優子や、思うままに振る舞うあさひに対比し、「それじゃあ愛依ちゃんって?」というテーマに答えます。ストレイライト2本目のイベントシナリオにして、3人の関係性がひとつの結論めいたものに到達する。その関係性の愛おしさを知るのに、これ以上ぴったりな作品はないでしょう。個人的にもとても好きなコミュです!
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]続編色が強いとよく指摘されるため、『Straylight.run()』⇒ストレイライト「ファン感謝祭」編を読んでおくとなおよいでしょう。

ストーリー・ストーリー

[種類]アンティーカ
[概要]屈指の人気シナリオ。一つ屋根の下、「涙を流してはいけない」というルールの下に繰り広げられるリアリティーショーの撮影に挑むアンティーカの姿を描きます。家を舞台にしたリアリティーショーという、明確なパロディ元が連想されそうな切り口ながら、しかしお話自体は「家」というものを深く、かつ鋭く切り取った心に迫る物語に仕上がっています。シャニマスにはいくつか伝説的な扱いを受けている名台詞があるのですが、そのうちの一つはこの物語のラストに、幽谷霧子が発言しています。「アンティーカ」。家族みたいに大切で、家族そのものじゃないその関係は、家族のように真実でもあるとこの物語を通じて気付きます。胸に温かいものが広がって、読み終えた時には大きく息を吐き出してしまうことでしょう。
[長さ]長い
[前提コミュ]アンティーカ「ファン感謝祭」編、『十五夜「おもちをつこう」』
[関連コミュ]【輪になって】三峰結華(S-SR)、【賑やか四畳半】三峰結華(S-SSR)、【プレゼントなら両手いっぱい】三峰結華(S-SSR)など、アンティーカの関係性を知っていたらより楽しめるでしょうね。

くもりガラスの銀曜日

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]これまでの「イルミネーションスターズ」を振り返るような、連作短編集。ひとり静かにページをめくる時のように穏やかな物語でありながら、多くのシャニマスファンの心に焼き付いた大傑作です。元ネタを予習しておく必要はあまりないですが、細かく見ていけばいくほど、沢山の「これまでのイルミネ」がちりばめられていることに気付くご褒美のようなシナリオ。ぎこちなかったあの頃と、強く繋がっている今。イルミネ3人の「過去」と「現在」を対比させることで、私たちはその世界に蓄積された彼女らの時間を感じることができます。そして主題となるのは「他者理解」。彼女たちが他者の前にどうあろうとするのかを知ったとき、その真摯さに心打たれてしまうのです。派手な出来事は全く起こりませんが、それでも「これぞシャニマス」と思える大傑作!とにかく愛おしいこの物語を、是非読んでください。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『Light up the illumination』⇒『Catch the shiny tail』⇒『Star n dew by me』など最低限読んでいると楽しい。元ネタ多数につき、ネット記事などを参考にすると良いと思います。例えば↓

天塵

[種類]ノクチル
[概要]今なおトップクラスの人気を誇る名作イベント。浅倉透、樋口円香、福丸小糸、市川雛菜の4人からなるアイドルユニット「ノクチル」の鮮烈な登場を描く物語です。異質な気配を放つ彼女らは、アイドルになる以前から幼なじみだった。どこまでも自然体かつどこか完成された雰囲気の彼女らを相手に、プロデューサーも、そして私たちも目を奪われていくことになります。どこか鬱屈としていながら、同時にとても爽やかな気持ちにもなる。夏に読み返したくなる「ノクチル」らしい一本です。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

アジェンダ283

[種類]283プロ越境
[概要]真乃の発案で、283プロ総出のゴミ拾い活動をすることに。「環境問題」を一つの軸に据えながら、多面的な価値観とその中に生きる「私(たち)」にスポットを当てる、異質ながらシャニマス「らしい」隠れた名作シナリオです。環境問題、SDGsなどのキーワードだけ聞くと堅苦しそうで身構えるかもしれませんが(事実、このシナリオをきっかけに環境省コラボが実現しています)、シャニマスのいくつかのシナリオを振り返りながらしみじみと感慨に浸れる瞬間もあり、アイドルたちのきゃっきゃうふふに楽しい瞬間もあり、そしてぐっと考えさせられる瞬間もある。一口に語るのはとても困難なほど、やはり多面的な魅力を持った物語なのです。変則的ではありますが、やっぱり夏に読みたい一作。
[長さ]長い
[前提コミュ]『Catch the shiny tail』や『薄桃色にこんがらがって』などの、ある場面にそれとなく言及する場面があります。あくまでそれとなくなので、必須ではないかも。
[関連コミュ]『くもりガラスの銀曜日』でイルミネ流「他者理解」に触れた上で、『天塵』を通じてニューカーマー「ノクチル」と出会っていれば、本作のメッセージ性をより強く感じられるかも知れません。

many screens

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]「リモート文化」を切り口にしながら、沢山の人(画面)との繋がりを描く名作の呼び声高い一本。物語は放クラのみんなが、ラジオで落語『死神』に挑戦するところから始まります。沢山の価値観が存在する世界に自分が在るというのは、そしてそこに声を投げかけるというのはどういうことなのか。そんな深遠なテーマに切り込んでいく本作。……と聞くと、なんだかまるで堅苦しいお話のようにきこえるかも知れませんが、コロナ禍以降爆発的に普及したリモート会議文化に少しでも触れたことのある人なら、思わずくすりときてしまうあるあるや放クラの愛らしさなども存分に描かれていて、ほろりと涙しながら、でもほっこり温かい気持ちにもなれる不思議な一作です。配布サポートカードも非常に魅力的なお話!非常に完成度の高いコミュですので、楽しんでほしいですね。
[長さ]長い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

ゴシップ・キャンディ!-魔法の本とおかしな食べ物-

[種類]ハロウィン世界
[概要]ストレイライトとノクチルによく似た怪物たちと出会う、毎年恒例ハロウィンイベント。異世界の学校らしき場所に迷い込んだプロデューサーは、例によって命の危機に晒されながらも現世へ帰還を果たそうと四苦八苦します。相も変わらずアイドルたちのいる現実とは異なる世界を描いたお話ですから、必ず読まなければならない……とまでは言いませんが、読んでみると実はすごく楽しい。特にこのイベントでは、良くネタにされる「空中戦じゃ分が悪い」という台詞も飛び出します。ヴァンパイヤの円香、人狼の雛菜など非常に"癖"に刺さる子たちが登場するのも個人的にはポイント高いですね。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]ハロウィンイベント前2作(『真夜中発、ハロウィンワールドの旅人』『ミルキィウェイ61』)を読んでいると間違いないでしょう。

流れ星が消えるまでのジャーニー

[種類]アルストロメリア
[概要]隠れ(てない)名作。永遠みたいな、束の間の旅に出かけましょう。生まれたときからずっと一緒にいる唯一のアイドル・大崎甘奈と大崎甜花。特異な出自を持つ大崎姉妹にフィーチャーしながら、甜花ちゃんがこよなく愛するマスコット・デビ太郎についても深く言及されていきます。これは、単に大崎姉妹のバックボーンを深く知ることの出来るイベントというだけではありません。布団に潜り込んで、眠りに落ちる直前に、あの頃はあのぬいぐるみが好きだったなぁなんてことを思い出してしまうみたいな。言葉にできない思い出の物語なんですよね。そして思い出は、星々が明滅するような束の間のジャーニーへと連れて行ってくれます。泣くような場面じゃないのになぜだか涙が滲む、名作です。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]【好きなものはなんですか?】大崎甜花

明るい部屋

[種類]283プロ越境
[概要]シャニマスを貫く「283プロの思想」。それは「家」の思想とも呼ぶべきものでした。イベント『明るい部屋』はすっかり大所帯になった283プロの面々を、群像劇的に切り取っていきます。寮での一幕、勘違いやすれ違い、キャロル隊への参加、部屋の片付け、ケーキ売りのアルバイト、そして忘れられていなかった「過去」のこと……まるで無関係のように見えたものが、明確な形では繋がることなく物語は終わります。しかし、このイベントを読み終えた私たちは、それがもっと大きな何かで繋がっていることを感じ、言い知れぬ感動に襲われてしまうんですよね。それはなんなのでしょう?「明るい部屋」って?そのヒントは、この物語に余すことなく描かれていたと思います。283プロ、縁の下の力持ちである七草はづきさんに深く言及されたという点でも、多くのファンの記憶に残っている名作。シャニマスらしい「クリスマス」の描き方を楽しんでほしいです。
[長さ]非常に長い
[前提コミュ]『きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!』
[関連コミュ]なし

海へ出るつもりじゃなかったし

[種類]ノクチル
[概要]幼なじみ4人。未だ、アイドルとそうでない存在との中間項のような彼女たちが、自らの意思で海へ漕ぎ出していく物語です。年末~年明けを過ごすノクチルの面々を、ゆったりとした筆運びで描いていくこのイベントは、前作『天塵』に比べるとドラマチックさこそ薄いですが、特に本作における浅倉透の心情の揺れ動きは、十二分すぎるほどにドラマチックでもある。アイドルになったことで、ずっと変わらないはずだった彼女らの関係は変わっていくのでしょうか。そんな予感と共に読む本作は、きっと心に残るはずです。
[長さ]非常に長い
[前提コミュ]『天塵』⇒(本作)⇒浅倉透「GRAD」編
[関連コミュ]【pooool】浅倉透

The Straylight

[種類]ストレイライト
[概要]ストレイライトというユニットの、一つの総決算。調子の良かったストレイライトの前に、「偽物」が現れて…!?その出来事をきっかけに、彼女らは「自分たち」を見つめ直すことになります。ファンが知る姿と、舞台裏での姿に明確な二面性を抱えたストレイライトというユニットが、「本物」になる瞬間を私たちはこの物語のなかに見る。正直、多くを語るのは難しいです(放棄)。ここに書かれているのはストレイライトの全てのような気もするし、ほんの始まりに過ぎないような気もする。多くのシャニマスファンにとって大切な物語である本作を、あなたにも読んでほしいと思います。
[長さ]普通
[前提コミュ]『Straylight.run()』⇒ストレイライト「ファン感謝祭」編⇒『WorldEnd:BreakDown』
[関連コミュ]なし

見て見ぬふりをすくって

[種類]アンティーカ
[概要]ある出来事をきっかけに、咲耶の様子がおかしくなった。そんな摩美々の気づきから始まる本作は、驚くほど繊細に「人間関係」を描くアンティーカらしい物語です。中でも白瀬咲耶を中心に据えた本作を、私は折に触れて思い返してしまいます。短いながらも傑作。沢山のことを知っているようで、ほんの少ししか知らないかも知れない「君」という他人のことを、こんなにも優しく眼差して、こんなにもやさしい言葉に気持ちをくるんであげられるのなら、それはどんなに……。イルミネの名作イベント『star n dew by me』や『くもりガラスの銀曜日』にも連なるシャニマスの「他者理解」に、私は少しだけ、明日から優しい気持ちになれるような気がします。サポートカード【あのねが言える場所】白瀬咲耶も本当に素晴らしいのでぜひ。
[長さ]短い
[前提コミュ]アンティーカ「ファン感謝祭」編
[関連コミュ]【紺碧のボーダーライン】白瀬咲耶、【幸福のリズム】白瀬咲耶(いずれもP-SSR)

青のReflection

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]「仲が良いってどういうこと?」。前作『くもりガラスの銀曜日』で究極的な他者との同一視を相対化してみせたイルミネの続くイベントは、本当に仲が良いってどういうことなんだろう、という難題に挑む3人の姿を描きます。ほとんど喧嘩をしたことがないイルミネの3人は、果たして本当の意味で「仲が良い」と言えるのでしょうか?そんな提起に対して自分たちなりの答えを模索するジュブナイル仕立ての一本。前後のイベントコミュがあまりに人気がありすぎて意外と語られる機会の少ないシナリオですが、短い中にエッセンスが詰まっているので面白いと思います。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]おそらく意図的に絵の構図を似せている【チエルアルコは流星の】八宮めぐる(P-SSR)や、『star n dew by me』などは予め読んでいると楽しめるでしょう。【夏風渡るdiary】櫻木真乃(S-SSR)が実はオススメ。

ミッション・コンプリート!

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]体感型アトラクションのプロモーションキャラクターとして抜擢された放クラの面々は、イベント最中次々と起こるトラブルに対処していく……その裏側で、実はそのトラブルは「ドッキリ」だったという筋立てです。シャニマスにおいてドッキリが取り扱われるのは比較的珍しく、このイベントと【純粋・fall into a trap】白瀬咲耶くらいかな?基本的には肩の力を抜いて楽しめるコメディ的なイベントですが、放クラが「最後の一人」になる場面のはっとさせられる感じはなかなか好きです。下は小学生から上は大学生まで。年齢の幅がありながら対等な目線でものを考え、語る彼女たちだからこそ映える展開だったと思います。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

アンカーボルトソング

[種類]アルストロメリア
[概要]来ましたね、大・大傑作イベントが。アルストロメリアとファンと取り巻く「永遠」についてを描いた『アンカーボルトソング』は、無類の素晴らしさです。それぞれの仕事が忙しくなり始めたアルストの3人は、3人での仕事が少なくなっていることに一抹の寂しさを抱いていました。そして、それはアルストの「ファン」も同じで……。大なり小なり何かに熱を上げたり、応援したりといった経験がある人には、どこかしら刺さるところのある物語ではないかと思います。変化していくこと。それは少し寂しいけど、優しくて、強くて、カッコよくて美しいんですね。配布サポートカード【ever -】大崎甘奈も本当に素晴らしいので、ぜひ読んでみてください。
[長さ]長い
[前提コミュ]アルストロメリア「ファン感謝祭」⇒『薄桃色にこんがらがって』
[関連コミュ]なし

OO-ct. ──ノー・カラット

[種類]シーズ
[概要]七草にちかと緋田美琴からなる2人組アイドルユニット「シーズ」の、始まりの物語です。容姿や歌声はおろか、年齢や性格や出自まで全く異なるにちかと美琴。一方で彼女らは、共に強烈なアイドルへの「憧れ」と「こだわり」に胸を滾らせていました。そんな彼女らは果たして、共鳴し合うのか。イベント全体を包み込む特有の緊張感、一種の「シリアスさ」はシーズコミュ特有ですが、そうした描き方でなければ表現できない地平がそこにはあります。シャニマスの新境地を切り拓いた2人の物語を、この名作イベントからはじめましょう。
[長さ]非常に長い
[前提コミュ]『きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!』⇒『明るい部屋』
[関連コミュ]なし

アイムベリーベリーソーリー

[種類]283プロ越境
[概要]死の気配が漂う、シャニマスの「夏」。あるゲームに描かれた「寡婦」の物語と、どこかぎこちなさの漂うシーズ、そしてお花屋さんでの職業体験に望むアイドルたち。いくつかの場面をザッピングしながら、「ある後悔」が描き出されていきます。長くて、どこか抽象的。壮大なようで、何も起こっていない風にも見える。けれど、どうしてだか心を掴まれて仕方ない。そんな力を持った名作シナリオです。表題『アイムベリーベリーソーリー』はお悔やみを意味する言葉ですし、イベントスチルの恋鐘は喪服を身に纏っていますから、シャニマスを知ったばかりの人にもただ事ならぬ気配を感じ取れるかも知れません。確かにテーマは重たいものが含まれます。しかし、何度もでも思い返して、咀嚼して、自分の一部にしたいと思えるほど深遠な物語でもあります。月岡恋鐘の何でもない台詞に、降り注ぐ日射しの美しさを思い出す。狂おしいほどその場面が好きなんですよね。ちなみに、本作以降の283プロ越境シナリオは283プロ総出ではなく、メンバーを選抜しての「分割越境」になります。サポートカード【ビコーズ・ラブ】月岡恋鐘は名作です。
[長さ]非常に長い
[前提コミュ]『きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!』⇒『明るい部屋』⇒『OO-ct. ──ノー・カラット』
[関連コミュ]幽谷霧子のコミュを親しんでいると、物語全体を受け止めやすいかも?

さざなみはいつも凡庸な音がする

[種類]ノクチル
[概要]ノクチル初の「かんむり番組」。その収録に臨むノクチルの姿を描くこのイベントでは、ノクチルという特異な立場を獲得しつつあるアイドルユニットと、それを取り巻く周囲の目線にフォーカスした物語でした。「面白いってどうやればいいの?」幼なじみ4人、自然体なままにアイドルになってしまったからこそ、その問題提起が存在感を持ってしまいます。彼女たちはどんなアイドルになっていくのでしょう。非常に地味な物語ではありますが、キラリと光るテーマを持った佳作だとも思います。繰り返される凡庸な音のように、この物語が終わって、またさざ波の音がきこえ始めるのかもしれませんね。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『天塵』⇒『海へ出るつもりじゃなかったし』、ノクチル『ファン感謝祭』編など

密着!ハロウィンワールド24時

[種類]ハロウィン世界
[概要]ハロウィン世界を舞台とした物語、その集大成です。シーズの2人によく似た「死神」から命を狙われるプロデューサーは、その逃亡の途上にかつて出会った怪物の少女たちと再会することになります。果たして彼は2人の死神を退けることができるのでしょうか。このコミュでは、数年間にわたってバラバラに描かれたハロウィンワールドが統合されただけでなく、そこに大団円が描かれたことも印象的でした。そして、プロデューサーにとってアイドルをプロデュースするというのはどういうことなのか。少女たちの歩みを見届けようとすることはどういうことなのか。そんな大切なテーマが浮かび上がってきます。パラレル世界を舞台にしているので、どうしても語られづらい一本ではあるのですが、面白いと思うので是非。
[長さ]普通
[前提コミュ]『真夜中発、ハロウィンワールドの旅人』⇒『ミルキィウェイ61』⇒『ゴシップ・キャンディ!』
[関連コミュ]なし

Run 4 ???

[種類]ストレイライト
[概要]アイドルたちが紅組と白組に別れ、様々な競技で対戦する番組に出演することとなったストレイライトの3人。冬優子は「プロとしての仕事を」と強調するが、あさひは自由奔放に、敵対する白チームに参加してしまう。果たして勝負の行方は…?ストレイライトという無二の関係、その美学が爆発するこの傑作イベントは、短い中に「黛冬優子」がこれでもかと詰まっています。読み終えたあと、爽快感や痛快感に打ちのめされるような読み心地は、ストレイライトイベントの特徴でもあるでしょう。傑作です。
[長さ]短い
[前提コミュ]『WorldEnd:BreakDown』など
[関連コミュ]なし

感光注意報

[種類]アンティーカ
[概要]事務所の倉庫から出てきた古いカメラ。それぞれに一枚ずつ、みんなで一枚の計六枚を撮影してフィルムを使い切り、現像してみようとアンティーカに持ちかけたプロデューサー。そして、みんなの中に記憶される「写っていない時間」についての物語です。時間や思い出、記憶をめぐるシャニマスの思想の根本が描かれているといって過言ではないでしょう。短いながらも傑作イベント。きこえます。写っていない、みんなの声も。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

#283をひろげよう

[種類]283プロ越境
[概要]283プロのアイドルたちの、裏側に密着!その企画に抜擢された八宮めぐる市川雛菜の2人は、色々なアイドルたちの現場での姿を目の当たりにしながら、アイドルとしてのスタンスを考えることになります。Twitterとの連動も楽しかった変則的なコミュですが、もちろん、今読んでも楽しいシナリオ。特に市川雛菜の終盤の台詞には、これまでの彼女の姿を知っていると胸に来るものがありますね。読み終えた後は、実際のTwitterで展開されたリプライパーティーをディグってみるのもオススメです。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

はこぶものたち

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]大傑作にして問題作。フードデリバリーサービスの広告塔として起用された真乃、サスティナブルなアパレルメーカーのモデルとして起用されためぐるに対し少し焦りを感じていた灯織が、新たな挑戦としてスポーツ番組に出演するところから、物語は始まります。「私」ではない「他者」を、私たちはどう想うのか。派手な物語的展開は排されていながらも、どうしてか心が締め付けられるシリアスな物語。その結末に、私たちは思わず自分の生活を思い起こすのです。私たちは隣に腰掛ける誰かに、どうしてあげられるのでしょうか。触れられないほどの遠くにいる隣人に、かけてあげられる言葉は?イルミネーションスターズというアイドルが何をはこぼうとしているのか、それを見届けてほしいと切に願います。
[長さ]長い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]風野灯織「GRAD」編

アフター・スクール・タイム

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]産休に入る先生から、生徒を喜ばせたいというドッキリの用命。産休に入る先生を喜ばせたいという、生徒たちからのドッキリの用命。偶然双方から番組に寄せられたおたよりを、放課後クライマックスガールズが繋ぎます。いずれやって来るお別れも、悲しいことじゃない。底抜けの優しさと真っ直ぐさによって貫かれた物語は、みんなが同じ時間を共有する放課後アフター・スクール・タイムの奇跡を想わずにはいられません指折りの大傑作シナリオに、きっと温かい涙が溢れることでしょう。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]有栖川夏葉「LandingPoint」編

YOUR/MY Love letter

[種類]アルストロメリア
[概要]シャニマス人気No.1コミュにして大傑作。「すべての名もなき人たち」に捧げられる愛に満ちあふれた物語です。シャニマスのシナリオで、最も前提知識を要さず読むことが出来るシナリオでありながら、シャニマスのシナリオの中でも最も人気が高い、そして最も胸を打つ(かもしれない)イベントコミュ。これは、あなたの物語でもある。きっと見届けてください。きっと、胸に届きます。
[長さ]長い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『薄桃色にこんがらがって』や、『流れ星が消えるまでのジャーニー』など(特に後者)。

モノラル・ダイアローグス

[種類]シーズ
[概要]2人の間に生じ始めていたディスコミュニケーション。そして緋田美琴のかつてのユニット仲間である、斑鳩ルカの存在。シーズの物語は大きく動きつつあります。バラエティ番組で一定の地位を獲得しながらも、美琴との意思疎通に苦戦する中で追い詰められていくにちか。「分からない」そう呟くことしかできない美琴の姿はいっそ痛々しさすらあって、気持ちが沈んでしまうかも知れません。プロデューサーは彼女らに、カウンセラーをすすめるのですが……。彼女らがコミュニケーションに双方向性を獲得することができるのか、それはあなたの目で確かめてほしい。シーズにとっての大切なピースである、人気シナリオ。
[長さ]長い
[前提コミュ]七草にちか、緋田美琴「WING」編⇒『OO-ct. ──ノー・カラット』⇒シーズ「ファン感謝祭」編
[関連コミュ]なし

天檻

[種類]ノクチル
[概要]少しずつ、幼なじみの時間は変化していました。アイドルの時間が増えて、学校での時間が減って。彼女らはどこへ行くんでしょう。ある「パーティー」に招待されたノクチルが、そこに参加するまでを丹念に描く本作は、ノクチルの一つの集大成とも呼ぶべき大傑作。彼女らがどこへ、どうやって進んでいこうとするのか。それを受けてプロデューサーは、自分をどのような存在だと定義するのか。檻を突き破るような、どこまでも痛快な結末と前に進んでいく彼女らの姿に、しかし、どこか哀切を喚起されるのは私の我が儘なのかもしれません。
[長さ]非常に長い
[前提コミュ]『天塵』⇒(『海へ出るつもりじゃなかったし』⇒)浅倉透「GRAD」編⇒樋口円香、浅倉透の「LandingPoint」編
[関連コミュ]【UNTITLED】樋口円香(S-SSR)

if(!Straylight)

[種類]ストレイライト
[概要]現実世界と電脳世界を描く作品の舞台化に際し、「かりそめの姿」としてユニットごとキャスティングされたストレイライト。しかしその配役は、まるで彼女らが世間にひた隠しにしている、裏側の姿そのもののようでもあって……面白そうなイントロダクションから展開されるのは、胸を打つ人間ドラマでもありました。彼女らがどう仕事に向き合うのか、その片鱗を感じられたとき、ぐっと胸にこみ上げてくるものがあります。プロデューサーの最後の台詞が非常に印象に残ります。傑作です。
[長さ]長い
[前提コミュ]ストレイライト3人の「WING」編⇒『The Straylight』
[関連コミュ]なし

ロング・ログ・エンドロール

[種類]283プロ越境
[概要]あるホテルの魅力をまるごと紹介するために、泊まり込みで撮影にやってきた283プロの面々。いつもとは違う場所、違う過ごし方。旅行の浮ついた気持ちが見事に表現されている本作は、『サマー・ミーツ・ワンダーランド』などからの系譜である「ちょっと不思議」な要素を持ちます。意味深な表題『ロング・ログ・エンドロール』の意図は?彼女たちが迷い込むことになる「時間」とは?ほんのちょっぴりだけ前に進みたくなる、夏にぴったりのお話
[長さ]普通
[前提コミュ]アルストロメリア「ファン感謝祭」⇒大崎甘奈「GRAD」編など
[関連コミュ]なし

For Your Eyes Only

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]リアルタイムに考察欲が掻き立てられるような、連続ミステリードラマにキャスティングされたイルミネの3人。同時期に、学校の文化祭でクラスの力になりたいと知恵を絞る真乃。イルミネらしい「他者理解」をキーワードにしながら、あくまでも寄り添おうとする彼女らの姿勢を感じられる小粒ながら面白いシナリオです。肩の力を抜いて読めると思います。
[長さ]短い
[前提コミュ]櫻木真乃「GRAD」編
[関連コミュ]【チエルアルコは流星の】八宮めぐる(P-SR)など。

かいぶつのうた

[種類]アンティーカ
[概要]大大大大大好きなコミュ。ハロウィンライブに向けにわかに忙しさを増すアンティーカは、臨時のマネージャーとして雨竜さんをチームに引き入れます。同時に、ライブの演出監修を行う監督でありながら強烈な個性を持つ御子柴氏との邂逅も。この出会いは、彼女たちにどのような影響を与えるのでしょう?そして同時期、プロデューサーはある噂を耳にします。街を徘徊する怪物の噂。孤独な気持ちを抱える全ての人に読んでほしい、大大大大傑作シナリオである本作は、実はハロウィン世界のイベントシナリオとの繋がりも強い。私はこのシナリオを読むと、本当に声を上げて泣いてしまいます。きっと、噛みしめるでしょう。「このせかいに、かいぶつはいない」というイベントあらすじの意味を。ぜひ読んでほしい。
[長さ]普通
[前提コミュ]『真夜中発、ハロウィンワールドの旅人』『ミルキィウェイ61』『ゴシップ・キャンディ!』『密着!ハロウィンワールド24時』(最低でもひとつかふたつは読んでおいた方が良いと思います)
[関連コミュ]アンティーカのサポートコミュなど

夢色ストライド、どこまでも

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]樹里は、ある番組に出演することに思い悩んでいました。集まった沢山の子どもたちから「アイドル」について訊ねられるという企画。いつしか憧れられる「アイドル」という立場になっていた樹里は、自分にどんな答えを返してあげられるのか悩みます。「アイドル」。それは憧れられる職業。そして同時に、今ここにいる一人の女の子から地続きで在るもの。前に前にと進んできた彼女たちの現在地を、今一度愛おしく思うための穏やかな物語は、出汁のように染みます。
[長さ]短い
[前提コミュ]放クラ「WING」編
[関連コミュ]『階段の先の君へ』など

線たちの12月

[種類]283プロ越境
[概要]大傑作コミュ。火の用心を伝えてまわる地元のイベントに参加するアイドルたちと、冬季集中ダンスレッスンに参加することになった風野灯織。そして、孤独を燻らせる斑鳩ルカ。それぞれの物語が繋がり、そしてすれ違う時、シャニマスの「祈り」が姿を見せます。「認知」と「祈り」をめぐるささやかなクリスマスを通じて私は、人の想いが繋がってしまうことの奇跡で胸一杯になってしまうんですよね。どこにも届かないかもしれない、誰かの/君の/私の想いが、あなたの胸に届く瞬間の奇跡を。無駄かもしれないけれどそれでも言わなければならない言葉を、私たちは祈りと呼ぶのでしょうか。大・大・大大傑作です。ぜひ。
[長さ]非常に長い
[前提コミュ]シーズ「ファン感謝祭」編、「シャイニーの日スペシャルコミュ(2022年)」
[関連コミュ]『明るい部屋』、【凛世夕街物語】杜野凛世、【当日じゃない日】白瀬咲耶など

私たちのためのフレーズ

[種類]アルストロメリア
[概要]AIで再現したアルストロメリア=「AIストロメリア」と、私たちがよく知る「アルストロメリア」。ちょっと不思議な関係の彼女らを描くことで、ひいては私たちと283プロのアイドルの関係にも思索が及ぶかも知れません。非常に短く、さくっと楽しむことが出来るイベントです。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

VS.

[種類]ストレイライト
[概要]ユニットメンバー同士でパフォーマンスを競い合う番組「Stray versus」に出演することとなった3人。ところが、あさひが怪我をしてしまい……?仲間でありながら互いにライバル。誰にも負けないアイドルユニット「ストレイライト」において、その闘争の美学がこの上ないほど露わになるのがこのイベントシナリオでしょう。ストレイライトを語るとき、特に和泉愛依という1人のアイドルを語るときに、このイベントを外すことは絶対に出来ません。そのくらい大切な物語です。終盤に描かれる、ある人物同士の会話に落涙をこらえるのは困難。
[長さ]短い
[前提コミュ]『WorldEnd:BreakDown』⇒『The Straylight』
[関連コミュ]【あたし流・かっこいい】和泉愛依

セヴン#ス

[種類]シーズ
[概要]彗星の如く現れ、伝説のままに引退したアイドル「八雲なみ」。その存在が再び話題になり始めると、ある企画が持ち上がります。八雲なみの楽曲を様々なアーティストがカバーする一夜だけのスペシャル企画「八雲なみトリビュートギグ」。オファーを受けることにしたシーズでしたが、ある出来事をきっかけに、にちかの心は限界を迎えてしまい……。シャニマスのイベントシナリオは傑作揃いですが、もう二度とこれほどのパンチを打つことは出来ないだろうというと思わせるほどのイベントコミュです。これを読まないというのはあり得ません。どれだけ時間がかかっても、必ずこの物語までたどり着いてほしい。私から言えることは、もう、それだけです。
[長さ]非常に長い
[前提コミュ]『きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!』⇒『明るい部屋』⇒七草にちか、緋田美琴「WING」編⇒『OO-ct. ──ノー・カラット』⇒シーズ「ファン感謝祭」編⇒「シャイニーの日スペシャルコミュ(2022年)」⇒『モノラル・ダイアローグス』⇒七草にちか、緋田美琴「GRAD」編⇒『線たちの12月』⇒(本作)⇒ライブ「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I _ Wings」Day2
[関連コミュ]『アイムベリーベリーソーリー』

ジ・エピソード

[種類]斑鳩ルカ
[概要]とある出来事をきっかけに、表舞台から姿を消してしまうほど精神にダメージを負ってしまった斑鳩ルカ。心を閉ざそうとするルカの前に、彼女のマネージャーや、283プロのプロデューサー。そして、ある「幻影」が代わる代わる現れます。果たして彼女はどうなるのか。283プロに加入することとなる斑鳩ルカの、加入前日譚にあたるエピソードです。
[長さ]短い
[前提コミュ]シーズ「ファン感謝祭」編⇒『モノラル・ダイアローグス』⇒『線たちの12月』⇒『セヴン#ス』⇒(本作)⇒斑鳩ルカ「WING」編
[関連コミュ]なし

ワールプールフールガールズ

[種類]ノクチル
[概要]浅倉透の自宅から発見された、大量の「借りっぱなしの物品」。かつての同級生たちを訪って、それを返していく彼女たち。ノクチルと「世界」をめぐる占い。そして、SNSを駆け巡る「ノクチルがまたやらかしたらしいぞ」という声。檻から飛び出したノクチルと「世界」をめぐる物語は、私たちと未来をめぐる物語でもありました。愚か者による「巡礼」の結末に、私たちはどうしようもないほど「今」と「未来」を見ます。かつては「どこに向かうのだろう」と口にしていた彼女らが示した、「これから先」の姿に、胸が一杯になってしまうんですよね!私も大好きな名作コミュですので、是非。
[長さ]長い
[前提コミュ]『天檻』⇒ライブ「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I _ Wings」
[関連コミュ]なし

ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]ここにきて、『YOUR/MY Love letter』に匹敵するほどの突出したシナリオが誕生することになるとは。ある「イルミネファン」の中学生たちとイルミネの3人を繋いだ、ファンレター。そして積み重ねられてきた「時間」をめぐる、あたたかくて、さみしくて、やさしい物語。涙腺への攻撃力は全イベントの中でも屈指(それこそ『YOUR/MY Love letter』かこれかというレベル)です。地球の裏側にも、宇宙の果てにだって「祈り」は届きます。絶対に。
[長さ]短い
[前提コミュ]【日々を紡ぐインヴェルノ】八宮めぐる(P-SSR)⇒八宮めぐる「LandingPoint」編⇒「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I _ Wings」Day2
[関連コミュ]なし

月が焦がれる太陽/月

[種類]アンティーカ
[概要]傑作。パフォーマンスを競い合う番組に出演することとなるアンティーカ。しかし、トラブル発生につき恋鐘が出演できない事態に。動揺しない他のメンバーに比べ、三峰結華は自分がひどく動揺していることに気付きます。あれ、私ってもしかして…?アイドルファンとしての側面と、アイドルとしての側面を両方持つ結華だからこそ、この葛藤に向き合うことになります。アイドル・三峰結華の放つ強烈な輝きを目にしてほしいですね。サポートも併せてチェックしましょう!
[長さ]普通
[前提コミュ]『ストーリー・ストーリー』
[関連コミュ]なし

綺羅星ルックバック

[種類]放課後クライマックスガールズ
[概要]バラエティ番組のロケに挑戦する放クラと、楽しいゲームコーナー。しかしひょんなことから、果穗は自責の念に駆られてしまうことになります。そして明らかになる、放クラ結成直後の「ちょこ先輩」と呼ぶようになったきっかけ。園田智代子はなぜ「アイドル」なのか。その一端を突きつけられるような眩しい傑作イベントを、ぜひチェックしてほしいですね。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]【茜色セレンディピティ】園田智代子、園田智代子「GRAD」「LandingPoint」編、小宮果穗「STEP」編など

Belles of three.Stray match

[種類]コラボイベント
[概要]『【推しの子】』とのコラボを記念したイベントシナリオ。ストレイライトのメンバーと様々な種目で対戦するという内容です。作品への知識は最低限でも楽しめるようなつくりになっていますし、例えば推しの子しか知らない人でもこのイベントを読めば、ストレイライトを知ることができると思うのでオススメです。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

バイ・スパイラル

[種類]283プロ越境
[概要]283プロに加入したものの、事務所のメンバーとは距離を置いている斑鳩ルカ。そんな彼女と心の距離を近づけるべく、あるお祭りへの出演を見に来てほしいと伝えるアイドルたちですが…。ルカ加入という大イベント以降、283プロ全体がどのように進んでいくかを占うようなイベントです。あさひや摩美々の立ち回りが面白かったり、樹里の台詞が印象に残ります。
[長さ]長い
[前提コミュ]『ジ・エピソード』⇒斑鳩ルカ「WING」編
[関連コミュ]西城樹里「LandingPoint」編など

好きの満ち欠け

[種類]アルストロメリア
[概要]「好き」をきっかけに新しい仕事が舞い込む甘奈でしたが、ふと在る不安に駆られてしまう…というお話。ファン感謝祭で示された「未来」への憧れと不安を正当に引き継ぎながら、大崎姉妹の関係性も美しいお話。
[長さ]短い
[前提コミュ]アルストロメリア「ファン感謝祭」編、大崎甘奈「LandingPoint」編
[関連コミュ]【好き、っていうのはね】桑山千雪(イベントS-SR)、【ネームレス・ヘヴンに憧れて】桑山千雪(トワコレPカード)など

not enough

[種類]シーズ
[概要]『セヴン#ス』以降目が合うようになったシーズの2人が、ある舞台にキャスティングされます。役作りに悩む2人と、「食」をめぐる物語です。不器用ながら歩み寄ろうとしている2人の姿に心温まるでしょう。サポートカードの美琴が可愛いことも印象的でした。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

Wintermute,dawn

[種類]ストレイライト
[概要]様々な事態が重なり、少しずつ息苦しさを感じ始めていた芹沢あさひ。自分の肉体を制限する重力すなわち「重さ」と、彼女はどう向き合うのでしょうか。あさひというアイドルを語る決定的な物語の一つで、傑作イベントです。文字通りの集大成であり、あさひのことを好きでいればいるほど刺さること間違いなし。必読です。
[長さ]短い
[前提コミュ]ストレイライト「ファン感謝祭」編⇒芹沢あさひ「LandingPoint」編
[関連コミュ]芹沢あさひ「STEP」編、【Howling】【Anti-Gravity】芹沢あさひ(いずれもP-SSR)や、【ひかりしめすは】芹沢あさひ(トワコレサポート)など、あさひコミュからの引用が圧倒的に多いっす

ロード・トゥ・ハッピーホリデー!

[種類]283プロ越境
[概要]加入したばかりのアイドル・鈴木羽那と郁田はるきの2人が、あるイベントに出演。ところがそのイベントはトラブルに見舞われていて……?ある人物たちの暗躍によってそのイベントが成功裏に収まる様子を描いた、コメディシナリオ。お話の構成は「カメラを止めるな!」などにも似ています。比較的誰にでも読んでいただきやすい一本。オススメです。
[長さ]普通
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『夏は短し海でしょ!乙女たち』

no/ode

[種類]コメティック
[概要]新たに加入した8つめのアイドルユニット「コメティック」。その結成を描くイベントです。イルミネの結成イベント(『Light up the illumination』)の展開を意図的になぞっている部分があるなど、細かく見ていくのも勿論たのしいですが、それ以上に、コメティックという新しいアイドルユニットの第一歩を喜びたいですね。
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

いきどまりの自由

[種類]ノクチル
[概要]ある専門学生の卒業制作に出演することになったノクチルは、自分たちを表現する自由律俳句を作るよう求められます。彼女たちはどんな俳句をつくり、どんな「自分たち」を言葉にしようとするのでしょう。そこに現れる彼女たちらしい「彼女ら」を味わう、短くて読みやすいイベント。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]なし

タイム・オブ・グッバイズ

[種類]アンティーカ
[概要]ある子役の女の子が抱えていた悩みに、どんな言葉をかけてあげられるのかと思案するアンティーカを描いた本作は、春、出会いと別れの時期に読みたい心温まる話でした。「家」にまつわる物語(『ストーリー・ストーリー』)を経たアンティーカだからこそ出来た結論だったのかも知れませんね、
[長さ]短い
[前提コミュ]なし
[関連コミュ]『ストーリー・ストーリー』

Stay just the way you are

[種類]ストレイライト
[概要]あるオーディションに出演したことをきっかけに、「誰かを負かしてしまう」ことに衝撃を覚える愛依。そして様子がおかしくなってしまう彼女を前に、ユニットメンバーの2人は……。本作は和泉愛依を語り部として描きながら、どうしようもない、どうでもよさにまみれた「友情」についてを描く物語でした。サポートコミュが好きでした。
[長さ]普通
[前提コミュ]和泉愛依「GRAD」編
[関連コミュ]『WorldEnd:BreakDown』

絆光記

[種類]イルミネーションスターズ
[概要]久しぶりにやってきた大傑作コミュにして、またもや問題作。ある映画のプロモーション活動として、地方の学校を訪れるイルミネと、光への苛立ちを抱えているルポライター。そして、炎上してしまう映画のプロモーション。様々なものがかみ合いながら、あるいは空回りしながら、物語は「言葉」というものの無力さを突きつけます。ずんと腹の底にくるような重たい物語でありながら、それでも一握の奇跡が生じる瞬間をこの物語に見るのでした。私たちは言葉を探し続けます。それが無意味なことかもしれなくても。是非読んでほしいイベントです。
[長さ]普通
[前提コミュ]『はこぶものたち』
[関連コミュ]『バイ・スパイラル』、【ふたり色 クレオール】八宮めぐる(トワコレPカード)

THE(CoMETIK)EPISODE

[種類]コメティック
[概要]ずれたままに回り始めていたコメティックという車輪。ユニットの中にいながらも壁を作っている斑鳩ルカは、メンバーと向き合うことが出来るのでしょうか。コメティックの(本当の意味での)第一歩を言祝ぐ為のシナリオだったのかも知れません。斑鳩ルカが心の中に抱き続けた、一つのわだかまりが氷解を見る場面は要注目です。サポートカードも必ず読みましょう!
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]シーズ「ファン感謝祭」編⇒『no/ode』⇒コメティック「ファン感謝祭」編
[関連コミュ]【遠き明滅】郁田はるき

それはとても青く。

[種類]シーズ
[概要]にちかと美琴が、単身で挑むパフォーマンスランキング番組。1人でステージに上がろうとするとき、翻って彼女らは2人でステージに立つことの意味を再確認するのかも知れません。ぎこちないながらに共に歩んできた2人が、自らの「青さ」を見つめる爽やかなお話です。
[長さ]非常に短い
[前提コミュ]『OO-ct. ──ノー・カラット』
[関連コミュ]七草にちか、緋田美琴「LandingPoint」編

【配信!】おはこんばんストロメリア!

[種類]アルストロメリア
[概要]アルストロメリアの三人に舞い込んだ新たなお仕事。それは「配信」でした。自分たちなりの面白い配信を模索する彼女たちでしたが、思わぬ悩みに行き当たって・・・という筋立ての本作は、語呂が悪すぎるタイトルからも分かるようにコミカルで読みやすいイベントシナリオ。甜花ちゃんは他のコミュでも実際のYouTube企画(現在は非公開。MOIW2023のBlu-ray特典に収録)でもゲーム配信をする様子が描かれたことがありますし、アルストらしい切り口といったところでしょうか。はっとさせられる場面もありますが、単に配信あるあるなんかもくすりと出来て、楽しいイベントです。
[長さ]普通
[前提コミュ]『満開、アルストロメリア流幸福論-つなぐ・まごころ・みっつ-』、『好きの満ち欠け』
[関連コミュ]【甜ing Room】大崎甜花

そして、物語は続きます 

現在、『【推しの子】』コラボ第二弾として、イベントシナリオ『Acters』が開催中です。シャニマスには多面的な魅力がありますが、こうしたコラボ施策をきっかけにその一端にでも触れてくれたら心から嬉しいなと思いますね。

本noteは、各イベントシナリオをご紹介しつつ、一見すると分かりづらいコミュとコミュとの繋がりを、主要なもののみに絞って紹介する趣旨の記事でした。多少のヒントはご提案できたんじゃないでしょうか。
一方で、シャニマスのシナリオは読んでいけばいくほどに自分の中で無限に繋がっていく感覚があるんですよね。何でもない日常の一コマと、ドラマティックなクライマックスとが結びつくことがある。それは、アイドルたちの存在が一貫しているからでしょう。彼女たちのことを知れば知るほど、これまでの歩みもリンクしていく。

だから、6年間の蓄積があるコンテンツではありますが、いつ始めるのに遅いなんてないし、どこから読み始めても間違ってるなんてないんです。順番とか、「必須コミュ」みたいな言い方には惑わされないでください。あなたなりの技法によってアイドルたちを愛することができるのなら、そこに体系立ったルールなんてないんですから!

さあ、準備は出来ました。
飛び込んでいきましょう!

ようこそ!シャイニーカラーズの世界へ!!!


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