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自分が難病だと判明して

きなこもちと申します。初noteです。
つい数日前に自分が国の指定難病にかかっていることが確定し、2週間おきに大学病院で高額な点滴を打つ生活が一生続くことになりました。
これまではバリキャリ女子として生きてきたため、就活対策やキャリア形成に関する寄稿、講演を頼まれる機会が多かったのですが、この数日で立場が急変し、そもそものキャリア形成自体変わるかもしれない転機となっているため、人生の記録として残しておこうと思いnoteを始めてみることにしました。

私の病気一覧

プロフィールのところにはキャッスルマン病についてのみ記載しておりますが、他にも一般的な病気の患者でもあります。

①子宮頸がん
4価のHPVワクチンを8年前に受けていたのですが、その努力も虚しく、がんの前段階である「中度異形成」となっています。
この段階だとまだ自然治癒する可能性も高いようなので、2-3ヶ月おきに経過観察をし、自然治癒したらラッキー、長引いて悪化したら子宮頸部の手術が必要になる、という流れです。
(→追記: その後高度異形成となったので、妊活のことも考え、2022年に手術しました)

②生理不順

後述しますが、激務な業界で働いていた私は、過度なストレスと睡眠不足により2年ほど前から生理が止まっています。
婦人科でホルモン治療をしていたのですが、薬の服用を中断したらまた生理が来なくなってしまったので、また治療方針を話し合わなければなりません。
20代後半既婚者、すでにアラサーという年齢を考えると、妊活もしっかり始めたいところなのですが、それ以前に排卵してもらわないことには...という感じです。
(→追記: なんと、アクテムラ投与開始後しばらくして、生理も復活しました!!!...と思ったら数ヶ月でまた排卵しなくなりました。)

③皮膚疾患

どうやら、もともとHPV類に対する免疫が弱いようで、幼少期から手のイボに悩まされて生きています。液体窒素を押し当てて治療するタイプのウイルス性のイボです。
大人になってからは脂肪腫などもできやすく、過去に3箇所ほど手術しましたが、また何箇所かできてしまったので、脂肪腫についてはもう諦めて放置しています。笑
最近は、おそらく難病の症状でアトピーのような皮疹も手足に目立つようになりました。

④心タンポナーデ

これも難病の症状の一つだと思われるのですが、心臓を包む膜の中に大量の水が溜まることで心臓を圧迫し正常に機能しなくなるという症状が出ており、2度ほど緊急入院しました。
そのまま放置したら死んでいたらしいので、なんとも恐ろしい症状です。
というわけでいろいろと通院が必要な状態です。
高校生までは、インフルエンザなどの感染症も骨折や捻挫も全くなったことがなく、大きな病気にかかった経験が無いことが密かな自慢だったことを考えると、驚くほどの変化です。笑

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新卒での激務生活

今ではそんな病気まみれの状態ですが、学生時代までは頑丈な精神と身体を持っていることを疑わなかった私。
元々成長意欲や社会貢献意欲が高かったこともあり、新卒では外資系証券会社に就職しました。投資銀行部門といって、M&AのアドバイザリーやIPOのコーディネート、ファイナンスのサポートなどをする、所謂激務の職種です。
忙しい時には、朝まで仕事をしてシャワーだけ浴びるために家に一瞬帰り、1時間後にはまたオフィスに戻ってミーティングをしている、なんて生活を繰り返していました。

そこまで忙しくない時でも、土日も当たり前のように働きますし、1ヶ月の労働時間は350〜400時間ほど。睡眠時間の確保はもちろん重視していましたが、それだと仕事と睡眠だけの生活になり精神が病んでしまうため、私はプライベートも充実させるよう心がけていました。
日帰りで飛行機を使って旅行したり、楽器の習い事を始めたり、ゴルフスクールに通ったり、毎日スポーツジムで筋トレをしたり、自然の中でラフティングをしたり、ボランティア活動に参加したり、、と普通の社会人よりも活動的だったかもしれません。笑

仕事にやりがいを感じており、プライベートも楽しめており、自分の中では非常に充実した毎日を送っていたのですが、どうやら無理がたたっていた様子。
入社してからの健康診断の結果は毎回最悪。血液検査の結果は、オールスターと言ってもいいくらい、全て異常値になっていました。また、原因不明ながら、脾臓と肝臓の大きさも普通の人の数倍になっていたようです。
私としてはそんな結果でも身体に症状は全く出ていなかった為、特に気にしていなかったのですが、、

当時同棲していた婚約者からは、ほとんど家にいないことを非常に心配され、まともな婚姻生活を続けるためには激務からの脱却が必要と判断。
ちょうど良いタイミングで昔から関心の高かった分野でのポジションを見つけたこともあり、結婚を機にワークライフバランスの良い職場に転職をすることにしました。

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心タンポナーデ発症

そこで転職時に受けた健康診断で、心臓のサイズも異常に大きいことを指摘されました。
元々、過去の健康診断の異常を元に大学病院での精密検査・経過観察を定期的にしていたため、次の来院時に念のためその結果も提示したところ、意外と大きな問題だったことが判明。
心タンポナーデと診断され、なんとそのまま緊急入院することに。
転職したての職場で何日に延びるかわからない有給を取るというのは大分心苦しかったのですが、上司からは温かい言葉をいただき、初めてのICUでの入院生活を送りました。
とは言っても、なんと入院開始日の翌週には結婚式の前撮り、その2-3週間後には結婚式本番を控えていたタイミング。ただでさえコロナの影響でオンライン結婚式になってしまったのに、それさえ予定通り行えなくなったらどうしよう、と珍しく不安になった私でした。
(担当医の方々の配慮もあり、無事、結婚式は予定通り実施することができ、その直後に再度緊急入院しました。)

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まさかの難病が判明

この心タンポナーデというのは症状でしかないので、再発を防ぐには原因となる病気の特定とその治療が必須です。
実際、結婚式直前に、心臓の膜に針を刺して水を抜く施術をおこなったにも関わらず、1ヶ月後には再度水が溜まり、同じ施術を再度おこなうことになってしまいました。
そこで、2年前から経過観察をしている原因不明の脾臓の肥大と同じ要因なのでは?という医師の想定を元に、骨髄検査と脾臓の生検をおこなうことに。
実は、これらの検査は脾臓の肥大の要因特定に有用として以前から紹介はされていたものの、検査の為に入院が必要でリスクもあるということで、身体への症状が出ていない段階では控えていたものでした。
そして死を覚悟するほどの激痛に耐えながらも各種検査を済ませた結果、キャッスルマン病という難病が要因らしいと判明しました。
正直、原因がわかるまでは早く特定したくてうずうずしていましたが、いざ自分が難病にかかっていることが確定すると、少し心が重くなるものですね。
先月からは毎月数十万円単位の医療費がかかっていましたが、難病と確定したので、診断書が完成し次第役所に申請すれば、医療費が月々数万円に抑えられるようです。
(私の通う大学病院は診断書作成にかなり時間がかかるので、おそらく年内は自腹で毎月数十万払う羽目になりそう...辛いw)

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これからの人生

転職したての状態で既に2週間以上の有給を取得しているわけですが、それを今のところ許してくれている優しい職場。
この分野でプロとして活躍できるようになりたいという想いもあるので、今後は今の職場の中でのキャリアアップを目指してゆきたいと思っています。
ただ懸念しているのが、最低月2-3回、多い時だと月5-6回の通院が必要になるという時間的制約。(毎回6-7時間程度かかります。)
さらに、どうやら難病の症状のせいか倦怠感と貧血がひどく、日中に数時間睡眠を取らないと電池切れを起こしてしまうのです。
今はコロナのおかげで在宅勤務なのでなんとか対応できていますが、もし今後毎日出社するのが一般的に戻ったら対応可能なのか不安なところです。
また、私のように突然難病になり日常生活に困難をきたす方も多くいらっしゃると思うので、そういった方々に向けたサービスか何かを副業の形でも始められたら面白そうだな、と思ったりもしています。
まだ状況が急変したばかりで手探りな状況ですが、うまく充実した生活を送れるよういろいろと工夫してゆきたいところです。

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