見出し画像

ひびの雑記 ホームページ移転とネパール料理

6月23日(火)
・ホームページ移転作業を行い、ようやく手に入れた独自ドメインアドレスへ引っ越しした。
http://kimuraiko.com/

ちびちび進めていた移転作業。それがようやく終わり今日公開。やれやれという感想とともに、凛とした、というかなんだか晴れやかな気持ちになった。もちろん達成感によるものが大きいのだろうが、自分の住所をようやく手に入れたよろこびと安心感。アドレスにも"kimuraiko"が入ってるので視覚的にも"わたしの家"というのが明確に分かり、ひとり部屋でニヤニヤしている。


・夕方夫と少し早い夜さんぽをしている最中ネパール料理屋に行かないかという話になり、コンビニで100円バナナを2房買ったあと向かう。

人気の少ない商店街を少し歩くと、前かがみになったコック風の身なりをした男の人形が現れる。ネパール料理屋の店先で立っているその人形の手にはいつもラップに包まれたナンが乗っている。たぶんその日焼かれたものを店の人間が乗せているのだろう。その様子を想像するとなんだかソワソワする。
店の入口は色とりどりの電飾で飾られているが、外から見た店内は暗く、表の人形も相まってなかなかの怪しさだ。店に入るやいなや「お元気ですか?」と店長が声をかけてきた。

"ナンがおいしいから"という理由で(もちろんそれ以外もとてもおいしい!)何度か足を運んでいるうちに常連となり、店長ともそれなりに話すようになった。
店長とは主にネパールの料理や文化、国の様子、日本での暮らしについて話す。16歳に日本に移住、ネパール料理店はもちろんいくつもの飲食店で修行を積み現在の店を持ったのだという。長い間日本で生活しているので日本語はペラペラ。漢字の読み書きは難しいがネットで調べたり、人に聞いたら教えてくれるのでとくに苦労はなさそうだ。

ビール、サモサチャート、ムラコアチャール、ラムチョイラを注文。夫はお酒に強くないが「この店のハイボールなら飲める」と勇んで頼んだ。この店のサモサチャートは格別で毎回食べるたびにその美味さと量に驚く。
元はチェーンの居酒屋であったろう店内には私達以外の客はおらず、天井につけられたTVの音と今注文した料理を黙々と作る音が響いている。

画像1

料理を食べ、いつも通りうまいうまいと言う。雑談をし、店長の表情を見ながら気になっていた経営状況を聞いてみる。
「緊急事態宣言出てる最中は配達たくさん入ってたけど、解除されたのに今月の売り上げはなぜか落ちている」と店長。知り合いの店の何軒もがそんな感じでかなり厳しいらしい。おそらく在宅勤務中は出前を利用する人が多かったが、解除されたのにも関わらず利用客が減ったのは"店に食べに行っても大丈夫なのだろうか?"という疑問と、周りの目を気にする心理により躊躇している最中の人が多いのではないかと話す。「収入が減ったことで金銭的な余裕がなくなった人もいるかも知れない」と苦笑いをしながら店長は言った。500円のランチのテイクアウトだけでやっていくのは厳しい。夜にお酒はもちろん店で追加オーダーをしてくれる客が来ないと店がまわっていかないのだ。

3杯目の酒とフルーツサラダとチャウミンを注文し、ネパールの文字を少し教えてもらう。模様にしか見えない文字を読むのは今のところ無理に近いが、ネパール語は日本の五十音とほぼ同じ発音をすることばで出来ていることがわかり、店長が日本語の発音が良いのにも納得がいった。

画像2

満腹になりながらも醤油味のチャウミンを腹に詰め込み、最後にチャイを注文。スティックシュガーを一本入れスパイスの効いたチャイを飲みつつ今日の料理の感想とスパイスの話をした。
レジ前で食べた品数と量を思い出しながら釣銭トレイに乗せた五千円札を眺める。店長が「またよろしくお願いします」と手を振り見送ってくれた。

夜の10時。誰もいない商店街でなんらかの撮影がおこなわれている。お持ち帰りしたサモサチャートを片手にその光景を眺め「次も夜やな」「サグパニールを食べるぞ」と言い、夜さんぽのつづきをした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?