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西表島ガイドから学ぶローカルコミュニティ

今週、夫と一緒に八重山諸島へ行ってきました。最近、仕事が詰んでいたので「全てを忘れる癒しの旅!」というテーマで、離島めぐりも。

この季節には珍しく晴れ間が続き、西表島のピナイサーラの滝めぐりも、気持ちの良い天気の中で行くことができました。

そこで出会ったガイドさん。

数年前から西表島にツアーガイドとして移住してきて、同じく移住してきた女性と結婚し、子どもも生まれて家族で西表島に住んでいらっしゃるとのこと。

休憩時間が多かったので、その度に生活の様子などを聞かせてもらっていましたが、これが面白い!

年に一回開催される竹富町球技大会。
かなり本気&負けたらすぐ飲みが始まり、試合が全部終わったら、さらにそこからそれぞれ公民館で打ち上げ開始。そして勝った集落チームは凱旋パレード(笑)
小学校の運動会。
小学生だけでなく、なんと0歳〜お年寄りまで参加!それができるような工夫されている。例えば、小学生とおばあが一緒の競技に参加出来る様に、コースの途中に植物の葉を編むという課題を出して、最後は子供とおばあが接戦になるということも。また、競技参加者への参加賞として配られるティッシュにはクジがついていて、景品もあたる。自転車を景品でもらったおばぁは運動会の最後に自転車に乗ってウイニングランをしたらしい(笑)
島民の結婚式やお祝い行事の話。
お祝いごとが多く、赤ちゃんが生まれたら、子どもが入学したら、卒業したら、成人したら・・・など、節目節目で近隣の人や縁ある人を招いて盛大にお祝い会を開く。成人式では公民館でお祝いをした後、さらに家に戻っても人を招いて、お祝い会。お祝い会は準備や片付けが大変なので、手伝いにいくことも。結婚式は、ご祝儀の相場があまり高くない&かりゆしウェアなど服装がラフでいいこともあり、参加への敷居が低く、当人が知らないようなつながりの人(父親の友人など)が参加することもあり。

『他所は他所、自分とは関係ない』という価値観が一般的になってきて、地域の子ども会や運動会がなくなってきている今の世の中では中々珍しく地域の行事がしっかり残っていて、集落ごとの絆が深まる機会が沢山。しかも、参加する人たちが楽しいと思うようなユニークな工夫をしているということが素晴らしいと思う。

また、節目節目のお祝いが多く、たくさんの人がそれに関わりあうという西表島のローカルコミュニティを通して、『他人ごと』が『自分ごと』になってくる。つまり、「あなたの喜びは私の喜び」という、人を祝う気持ちが醸成され、「あなたあっての私」という恩を感じる心が育っていくようになっていくのだと感じました。

『他人ごと』が『自分ごと』になっていくと、人の喜びは自分の喜びに。人の苦しみも自分の苦しみに。そこには、他人という概念が無くなってくるのかも。

西表島のローカルコミュニティの在り方は『誰もがみんな、神の子どもであり、この世に他人ごとはない』という金光教の信仰にもつながるものがあるようだと感じます。

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