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「情報整理大全」シリーズvol.0創刊にあたって

はじめに

Evernoteを中心にして考えられてきたIT時代の情報整理法が、ここにきて岐路を迎えています。Padとデジタルペンの技術レベルが劇的に向上したことに加え、クラウドサービスをベースとした、情報整理ツールが相次いで発表されたのと時期を同じくして、Evernoteの料金体制が変更されたことなどが大きな要因となっています。

「情報整理大全」とは?

「情報整理大全」は、情報整理環境の大きな変動の中で、いま改めて「自分の情報整理体制」を検討する人たちの「再構築のプロセス」を現在進行系でまとめた電子し書籍シリーズです。2021年10月より月1回1冊(11月より2冊)、2022年1月まで7回にわたって発刊する予定です。

執筆陣に佐々木正悟氏、Tak.氏をはじめとした情報整理、デジタルノートツールの大家たちをお迎えし、独自の視点から語っていただくシリーズです。

ご自分にぴったりの情報整理ツールやデジタルノートを使いこなしている方にも、どうもどれもしっくりこないな、と思っている方にも、「いや、アナログ手帳でしょ、やっぱり。」と思っている方にも、次の行動のフックになるように様々な視点・視座が用意されています。

自分に合った最強のデジタルツールを

何を隠そう、いまだに紙の手帳を毎年楽しみに購入している私にとって、今回の企画は未知のジャンル。デジタルとクラウドを駆使した「デジタル情報整理」という分野があることさえ知らなかったのです。

知らないとはいえ、実際のスケジュール管理はGoogleカレンダー、evernoteは思いついたことをメモ代わりに、ということはやっていました。

そもそも、デジタル情報整理ツールって何?というところからのスタートです(苦笑)。

そんな昭和な人間の私でも、evernoteが革命的だということは薄々知っていました。そして自分でも使ってみて、「なるほど、確かに便利だな。」と思うこともありました。

主に使ってきたのは、仕事ではプロジェクトごとの打ち合わせの内容や、タスクのメモ、個人的にはその場で思いついたことをメモしたり、友達に送るプレゼントでいいものがあればメモしたり、というような感じです。手軽に書き込みができるのと、タグ付けと日付を入れたらソートできるのも魅力でした。

しかし、今、その「evernote一強時代」も終わったというのです。新たに様々なデジタル情報サービスがしのぎを削っている。

それぞれが長短を持っている中で、自分に合った最強のツールを、と考えるのが自然です。「本書はそのような方へのオリエンテーションとして位置づけられればという気持ちで作りました。」と、監修者の佐々木正悟氏はいいます。

監修者・佐々木正悟氏プロフィール

ビジネス書作家、心理学ジャーナリスト。

1973年北海道旭川市生まれ。97年獨協大学卒業後、ドコモサービスで働く。
2001年アヴィラ大学心理学科に留学。2005年に帰国。
仕事のメインパートナーは大橋悦夫さん。シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌で週間連載中。

2019年から「グッドバイブス」の倉園佳三さんとも一緒に活動中。
『スピードハックス』(日本実業出版)、『先送りせず「すぐやる人」になる100の方法』(KADOKAWA)、『グッドバイブス 安心力で生きる』(KDP)ほか50作品以上を商業出版しています。

セミナーを毎月定期開催し、タスク管理トレーニングセンター、グッドバイブスファクトリーなど、オンラインサロンも運営しています。

佐々木正悟公式サイト

タスク管理トレーニングセンター

グッドバイブスファクトリー

*佐々木氏の記事は、本noteで次号以降に掲載予定です。そちらもお楽しみに。

情報整理大全には愛がある

何より本シリーズで面白いなと感じたのは「単なるツールの紹介」に終わっていないこと。よくあるのは、「開発者がスポンサーになってるんじゃない?」と思ってしまうくらい、広告的な読み物になっていて、興醒めしてしまうパターン。

人間とは面白いもので、行間を読もうとしなくても、背後に何が動いているかをなんとなく感じ取ってしまうものです。著者が狙っているところ、出版社が狙っている意図が、単に損得だと分かったら、興醒めしますよね。

読者を置いていってしまうような紹介本ではなく、そこには共感や、著者それぞれの思いがある。それが本シリーズ発刊につながっています。

例えば、デジタルツールを偏愛し、「そこまでやるか?」というところまで調べ上げ、深掘りしていたり、あるいは単にツールの説明に終始するのではなく、その文化人類学的な意味を考えたり、情報整理史を紐解いて、今のデジタル情報ツール乱立時代を語ったり...。

つまり、そこに愛があるかどうか?が、書籍としての価値を左右するのではないかと思います。

情報整理の重要性

情報整理自体、デジタルであろうがアナログであろうが、日常の中で誰もがいつでも行っていることです。それは、デジタルツールのない昔であっても同じことでした。

本書では、最新のツールを紹介しながら、結局、そういった普段の情報整理がいかに重要か、それが仕事の質だけでなく、ひいては人生の質に関わってくるくらい影響力の強いものであることを、おそらく誰もが自然と感じるのではないかと思います。

それは、各回の執筆陣誰もが、「情報整理で人生が変わった」と感じているからに他なりません。だからこそ、デジタル情報整理ツールに関して、それぞれがそれぞれなりの方法で思い入れてきた物語があり、本シリーズの発刊に繋がったと言えるでしょう。

情報整理大全」、満を辞して創刊です。ご期待ください。

金風舎プロジェクトマネジャー 榎田智子


「情報整理大全シリーズ」は2021年10月29日に第1弾 Tak.著「アウトライナーとパーソナルな情報ツール」発刊決定!
以降毎月発刊予定です。お楽しみに。




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