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ネトゲに出会いを求めるのは間違っているのだろうか(加筆版)

※ここでいうネトゲ(ネットゲーム)はドラクエ10やFF14など据え置きゲーム機やPCで遊ぶMMORPGのことです。

どうもこんにちは。
最近ツイッターでこんな事案が流れていました。
少しボカして説明しますと、

ネトゲ(ネットゲーム)で知り合ってゲーム内で仲良くなった女性に会うため、片道500km移動して出かけていった男性。
2日間女性と遊ぶ約束をしていました。
初めて会った日はネットカフェで8時間一緒にゲーム。
しかし次の日は女性が体調不良のため一緒に遊べず。
地元に帰ってくると女性から「もうゲーム内での付き合いも終わりにしたい」という連絡。
男性はこの現実を受け入れられず、たいへん苦しんでおりました。


最初に言っておきますが、私はネトゲの出会いを貶めるつもりは一切ありません。
一時期ネトゲのガチ勢だった身としては、むしろ激烈に羨ましいです。
ネトゲ婚すれば毎晩好きな人と一緒に肩を並べてゲーム!最高ですわな。
私の知り合いにもネトゲがきっかけに結婚された人がいますが、
一緒に遊んでいる様子をSNSに投稿されていて、とても素敵でございます。

しかし、しかしです。
出会い目的でネトゲをプレイするのは絶対にオススメしません。
メリットよりもデメリットのほうが圧倒的に勝るからです。
ネトゲはあくまでネトゲ、出会いのツールではありません!


ネトゲでの出会うのメリット


・趣味が同じ
ネトゲの同じタイトルを遊んでいるわけですから、趣味は必然的に同じになります。
趣味や余暇時間の過ごし方が同じというのは交際の過程で非常に強力なメリットです。

・共通の話題がある
普段二人で楽しんでいるゲーム、それが共通の話題にもなります。
口下手な人でも、好きなものについてなら話せる人も多いでしょう。
気になる異性とに好きなものについて話せるのは、すごく幸せなことだと思います。


ネトゲの出会うデメリット


・本当の性別がわからない
私は昔、おっさんだらけのネトゲチームに所属していました。
ところが全員おっさんなのに、そのうち4割くらいは女キャラを使っていました。
そんなおっさんに限って可愛いキャラでフリフリの可愛い課金衣装を発売日に買っているんですよね。

数ヶ月かけて可愛い女キャラと意気投合!→実はおっさんでした!

という事件は表に出ないだけで結構あったりするようです。


・家が遠い可能性
国土が狭く交通網が発達している日本でも、未だに移動に一日がかりという場所も珍しくありません。せっかく仲良くなっても男性が青森、女性が宮崎だったりすると会うだけでも一大旅行になります。
お互いの距離は交際を発展させる障害になります。

・キャラと現実の落差が大きい
ゲーム内のキャラクターは美男美女可愛いキャラが基本です。
綺麗なエルフの女キャラクターを使っている人がいた場合、そのキャラクターの印象が強いので実際にプレイしている人も綺麗な人なんだろうなという謎の先入観が生まれます。
男性も同様に、かっこいいキャラを使っていると中の人もイケているのかもしれないと先入観が発生します。
写真を送ったり、実際に会ったときにこの落差を埋められないと悲劇が待っています。


ネトゲの出会いの最大デメリット


上に挙げたデメリットはまだかわいいもんです。
ネトゲで異性と出会い目的で活動したとき、もっとも大きなデメリットがあります。
それは、時間効率の壊滅的な悪さ。
空振りしたときのダメージが極大なのです。

ネトゲから実際に会うまでを簡単に並べますと
・ゲームを始める
・現在交際相手のいない異性プレイヤーを見つける
・その人と仲良くなる
・二人で一緒に遊ぶ頻度を増やす
・ゲーム内での恋人関係になる
・現実の連絡先(LINEや電話番号)を交換する
・そちらでも連絡を取り合う
・写真の交換や電話をする
・会いたいと提案する
・会う日程を合わせる
・時間をかけて移動する
・初対面

恐ろしいほどの手間暇と時間がかかります。
ここまで短くても3ヶ月~半年、長いと数年かかることもあります。
ゲーム中はほとんど相手と一緒の遊ぶので、会うまでの関係性を築くために何百時間もゲーム内で時間を共にすることも求められます。

そこまでして初対面にこぎつけても
「会ってみたらなんか違った」と相手に思われるだけで、あっさり振られます。
それまで積み重ねてきた時間と労力が全て無駄になります。

「会ってみたらなんか違った」以外にも、初対面の直前に相手にリアルの交際相手が出来る可能性もありますし、相手が恋愛に積極的でないパターンも当然あります。
他にも不安不確定要素は山ほどあります。

出会い目的であれば、100時間を超える余暇時間と数ヶ月~数年のリアル時間を使って、たった1人の性別すら怪しくどこに住んでいるかわからない人よりも、マッチングアプリや結婚相談所などの婚活サービスを使われることを強く強くおすすめします。
それがネトゲガチ勢・婚活ガチ勢だった私の素直な感想です。


まとめ

繰り返しますが、私はネトゲの出会いを否定していません。
出会いはあくまで入り口。無数の出会い方があります。
問題は、交際から先。将来、幸福になれるかどうかです。

ネトゲは現実を忘れさせてくれる素晴らしい娯楽。
しかし異性に出会いたいという理由で使うようになると、悲劇が待っていることが多いでしょう。
どうしても出会いを得たいならば、甘い世界であるネトゲから距離を取り、現実というクソゲーをプレイしましょう。


追記(運営側も同じ意見)

ネトゲの世界を作る運営側の人間で、現在日本で最も著名なクリエイターに吉田直樹さんという人がいます。
国民的ネトゲのドラクエ10の初期開発の中核メンバー、現在は世界的ネトゲのFF14の最高責任者とスクウェア・エニックスの執行役員を兼務するすごい人です。
その吉田直樹さんのネトゲ内の恋愛についてのインタビューが掲載されていましたのでご紹介します。

この中でも

>誤解のないようにお伝えしておきますが、そもそもオンラインゲームやそのコミュニティーは、出会いの場ではありません。その点はまずご承知おきください。

との発言がある通り、運営側もあくまでゲームはゲームの世界であり、出会いの場ではないと発言されています。
ネトゲ運営のスタンスがよくわかるインタビューなので、ご紹介させていただきました。


追記の追記(ネトゲ恋愛のウルテク)

しかし「どうしてもネトゲで異性と出会いたい!!ソードアート・オンラインみたいな恋がしたい!!」という方にここだけのアドバイスを。
出会い目的でネトゲをする場合、サービス開始から時間が経っているものはやめたほうが良いでしょう。ほとんどの人がくっついてしますし、サービス期間に比例して高齢者・既婚者の割合が高くなります。
もしネトゲ恋愛を目指したいのであれば、「人気タイトルをサービス開始と同時に遊び始める」ことをオススメします。
大手タイトルの続編や大規模な宣伝をされてある程度のユーザー数が約束されているゲームならば、色んな人がいますし、ネトゲ初心者の割合も増えます。
さらにサービス開始直後は稼ぎの効率やテンプレートが確立されていないため、試行錯誤を繰り返し、パーティを気軽に組みやすい環境にあります。
いろんなプレイヤーと遊ぶことが出来る空気があります。