婚活で一番大切なデータの見方

その帰り道、誰かが寺山に「あなたも結局は年間平均すると、馬券で負けているでしょう」と話しかけた。
とたんに氏は叫んだ。「なぜ平均する必要があるんですか。あんたの人生は、平均すると、笑ってますか、泣いてますか?」

「競馬狂想曲」阿佐田 哲也

結婚したい!
身を固めたい!
所帯を持ちたい!

動機はどうであれ、婚活を始めると婚活について取り上げたネット記事や雑誌の特集に目が行くようになります。
今自分が取り組んでいるものには興味を惹かれますよね。

しかしネット記事は正直なところ玉石混交です。
素晴らしくタメになるものもある一方で、全く参考にならないものもあったりします。
それっぽい数字やデータが書かれていても、出典が怪しかったり、データの取扱いが間違っていたりすることもあるので注意が必要です。
婚活系の数字の取り扱いには慎重になりましょう。

私も学生時代は数学の成績が2~3だったような気がしますけど、
婚活のデータを見るときに気をつけてほしいことが一つだけあります。

「平均値」よりも「中央値」を参考にしろ!

でございます。
婚活系のデータを参考にする際は絶対に「平均値」よりも「中央値」を参考にしてください。


平均値と中央値って何が違うの?と思われますが、かなり違います。
年収を例に説明させてください。

ここに無作為に選んだ11人の30代未婚男性がいます。
それぞれの年収(円)は
1億、800万、600万、500万、400万、400万、350万、300万、250万、200万、0
です。
彼らもらう年収の「平均値」を計算すると1255万円です。
めっちゃ高いですよね?高額になった理由は年収1億の人間が平均を大きく押し上げているためです。
30代未婚男性の平均年収が1255万円!と発表しても、全く参考になりませんよね。

より実態を知るために大切なのは「中央値」です。
中央値とは、その集団の真中の数値です。
11人であれば中央は上からも下からも6番目の人になります。

1億、800万、600万、500万、400万、「400万」、350万、300万、250万、200万、0

だから彼らの年収の「中央値」は400万円になります。ぐっと身近な値になったと思いませんか?

平均値は一部が数値を押し上げることがあるので、中央値をぜひ優先して使ってください。
しかし発表されるデータは平均値だけというものも多く、その場合は「中央値はどれくらいなのかな?」という考えを持つのが良いでしょう。


追記
繰り返しますが、平均値に引っ張られないようにしてください。
30代男性の平均年収は484万円とされていますが、
これも一部の高給取りが平均を底上げしており、中央値は360万前後です。
しかもこのデータは既婚者・未婚者一緒に集計されていますので、未婚男性はこれらの数値よりも更に低くなります。
(データは平均年収.jpより)

上っ面だけの平均値に引っ張られてしまうと、「500万の年収が普通の男!」という考えに取り憑かれてしまい、婚活がうまく行かなくなってしまいます。
30代未婚男性の年収は300~350万弱がボリュームゾーンだということをあらかじめ知っている人といない人では、笑える人生を送れる確率に天地の差が生まれるかもしれません。