マーケター採用担当なら知っておきたいマーケティング知識メモ
祝2020年。あけましておめでとうございます。
年末年始いかがお過ごしでしょうか。
私、エンジニアだけでなく、マネージャ、企画ディレクター、マーケター職の採用も担当しています。
これまでの職歴から大なり小なり担ってきた職務なので大体理解しているつもりではありましたが、実はマーケター(マーケティング)を体系だって理解してない気がしていたところに薦められた下記の本を読んで「完全に理解した」ということで、メモとして残しておきます。
※私が読んだ版が2009年と古かったので新しい版は内容違うかもです。
※このnoteは箇条書きメモでフレームワークや専門用語の説明ありません。
マーケティングの意義とプロセス
* マーケティングとセリングは対極。セリングは売り手本位。
* 経営理念・ビジョン>経営戦略>マーケティング戦略という位置付け。
* 経営戦略とは全社戦略+個別戦略
* 個別戦略とは事業戦略+機能戦略
* 人事や財務などは事業横断の機能戦略に位置する
マーケティング・プロセス
1. マーケティング環境分析(3C、PEST分析、SWOT分析)と市場機会の発見
* 市場機会はあるものではなく創り出されるもの
2. セグメンテーション、ターゲティング
* セグメントには変数が鍵
* 地理的変数、人口動態変数(デモグラフィック変数)、心理的変数(サイコグラフィック変数)、行動変数
* セグメンテーションされたグループは4つのRの原則を満たす必要がある
* セグメントを絞り込む前に市場攻略法を決める必要がある
* 非差別化マーケティング、差別化マーケティング、集中化マーケティング
3. ポジショニング
* ターゲット顧客に自社の製品がどう魅力的なのかを認知させること
* ユニークさを簡潔に表現する or 二軸を用いて自社と競合をマッピングする
* マッピングするのに2つの特徴をKBF(購買決定要因)で絞り込む
4. マーケティング・ミックス(4P)
* 製品戦略(Product)
* 製品戦略の前に製品コンセプトが重要。アイデアの創出にはシーズ型ニーズ型問わない。アイデアをスクリーニングし、ステートメントに落としコンセプトテストで精査する。
* 製品の特性によって類型分類される
* パッケージングは第5のP。ネーミングは親しみ、覚えやすさ、製品との整合性、ユニークさが肝要。
* 製品にはライフサイクルがある。導入期→成長期→成熟期→衰退期
* 環境変化に応じてプロダクト・エクステンション(改良)が必要とされる。
* 価格戦略(Price)
* 原価思考の価格設定
* コストプラス価格設定、マークアップ価格設定、ターゲット価格設定
* 需要思考(カスタマー・バリュー)の価格設定
* 知覚価値価格設定、需要価格設定
* 競争思考の価格設定
* 入札
* 実勢価格
* ペネトレーション・プライシング(市場浸透価格設定)
* スキミング・プライシング(上澄吸収価格設定)
* 価格弾力性とは、価格の変化率に対する需要の変化率。価格を変更してもほとんど需要に変化がなければ価格弾力性は小さいという。スイッチング・コストが高ければ価格弾力税は小さくなる。
* 流通戦略(Place)
* 流通チャネルには種類がある
* 自社組織と外部組織
* 小売業者と卸売業者
* 流通チャネルには段階数がある
* ゼロ段階チャネル、1段階チャネル、2段階チャネル、3段階チャネル
* マルチレベル方式、フランチャイズ方式、ライセンス方式
* マーケティング・ミックスの中でももっとも変更しにくい
* コミュニケーション戦略(Promotion)
* コミュニケーション手段は5つに分けられる
* 人的販売、パブリシティ、クチコミ、広告、販売促進
* コミュニケーション目標を設定する上でのモデル
* AIDAモデル、AIDAMAモデル、効果のヒエラルキーモデル
* 目標達成を評価するモデル
* AMTULモデル
* マーケティング活動そのものが顧客との総合的なコミュニケーション活動。
* このような考え方を統合型マーケティング・コミュニケーション(IMC)という。
* 市場や製品ごとに別々のコミュニケーション・アプローチをとるのではなく、あらゆるコミュニケーション手段を駆使しながら統一のとれた総合的なコミュニケーション戦略を実践する。
* 流通チャネルにアプローチするプッシュ戦略(販売促進戦略)と消費者に直接アプローチするプル戦略(広告戦略)に分けられる
* 広告戦略は、クリエイティブ戦略とメディア戦略に分けられる
5. マーケティング・マネジメント
* マーケティング計画と予算管理、マーケティング情報システムの整備、マーケティング組織の整備が必要
ブランド戦略
* ブランド価値を測定するブランド・エクイティ
* ブランド・エクイティを構成する要素
* ブランド認知:どの程度知られているか、どのように知られているか
* 純粋想起と助成想起に分けられる
* 知覚品質
* ブランド連動
* ブランド・ロイヤルティ:これだけリピーターが対象で最も重要
* ブランド・エクイティの評価方法
* コスト・アプローチ、キャッシュフロー・アプローチ、マーケット・アプローチ
* ブランド利用の方針
* マスター・ブランド戦略
* マルチ・ブランド戦略
* サブ・ブランディング
* NB(ナショナル・ブランド)とPB(プライベート・ブランド)
* 確立されたブランドを他に使用するブランド拡張
* 安易に拡張しすぎると、ブランドが希薄化するブランド・ダイリューションを引き起こす
* ブランド・ステートメントの策定はブランド浸透に重要
マーケティング・リサーチ
* コミュニケーションツールとしてのリサーチという側面も。リサーチのためのリサーチは意味がない。
* その目的のために収集された一次データと他の目的のために収集された二次データ
* 社内データと社外データ、定量データと定性データ
* リサーチ・プロセス
* 目的の設定
* 仮設の設定
* 仮設を立てるためのリサーチを探索的リサーチ、精緻化された仮設を検証するための検証的リサーチ
* リサーチの設計と実施
* サンプルの設定
* 対象となるサンプルを取り出すことをサンプリング
* サンプル数の設定
* 質問の設計
* 誘導質問、定義が不明確な質問、2つの問いかけをしてしまうダブルバーレル質問、答えにくい質問
* 上記に注意し事前に質問のチェックが大切
* リサーチ手法の選択
* サーベイ法、コミュニケーション法、観察法
* データ分析と仮設検証
* 相関分析、因子分析、クラスター分析、コレスポンデンス分析、コンジョイント分析、回帰分析
競争戦略
* リーダーの戦略
* 市場規模の拡大を目指す。業界秩序の維持の先頭にも立たなければいけない。
* シェア拡大
* フルライン戦略が効果的
* シェア維持
* 参入障壁を高め競合他社が攻め込みにくくする
* 報復の驚異を高める
* 競合他社の得意分野に攻め込む
* また、類似製品に対してもぐら叩きに出る方法と得意分野にフォーカスし続ける方法がある
* 後続企業の戦略
* 後続企業には三種類ある
* チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー
* チャレンジャーの競争戦略
* リーダーとの直接対決、背面攻撃(競争範囲の拡大)、後方攻撃
* フォロワーの競争戦略
* リーダーに追随したり、うまみのない市場セグメントの狙うなど
* ニッチャーの競争戦略
* 失敗例としては、より大きな市場に打って出るケースと、市場拡大によりニッチではなくなり大手の参入を招くケース
* 低コスト戦略/差別化戦略
* 集中戦略
* 競争のルールを変える
* 競争理論(早稲田大学山田英生教授)
* 企業資産か市場資産かと、同質化したくてもできない状況(Can’t)か同質化できるがしたくない状況(Won’t)の組み合わせ
* 企業資産の負債化戦略
* 市場資産の負債化戦略
* 論理の自縛化戦略
* 事業の共食い化戦略
カスタマー・リレーションシップ・マネジメント(CRM)
* 特定顧客との関係を継続的に築き上げ、その結果として売上や利益、さらには企業価値を向上させるという経営手法
* ベースとなる考え方に、LTV(ライフタイムバリュー)がある。単発取引ではなく時間軸の概念が入る。
* CRM重視の背景
* 市場が成熟期の重点課題
* 顧客との力関係の変化
* 費用対効果
* ITの発達、1to1マーケティングの低コストでの実施
* CRMの実施
* 顧客情報の収集:一元管理することが重要
* 顧客を選別する:2−8の法則があるようにロイヤルティの高い重要顧客を選別することが重要
* RFM分析での選別
* 最終購入日(Recency)、購入頻度(Frequency)、購入金額(Monetary)でランク付けする
ビジネス・マーケティング(生産財マーケティング、BtoBマーケティング)
* 消費財マーケティングとの違い
* エンドユーザーと購入意思決定者が異なる
* 顧客企業の競争力に直結する購買決定要因(KBF)
* 組織の保守性や硬直性、ブランド志向などの体質
* 顧客が少なく特定しやすい
* ユーザーの完成が強く働きやすい
* 顧客事業の成功不成功に左右される
* バリューチェーンを意識する
* 関係者マッピングで俯瞰する
* セリング思考ではなくソリューション思考(顧客ニーズに対する解決策の提供)が必須
読んだ人向けというかほぼ自分用メモなので、ご興味あればぜひ本書をお読みになってください。
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