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受験生は孤独?リアルに聞いた受験生の声。テストの結果を親に教えたくないのは怒られるからだけじゃない。親が出来る事とは?

受験生は孤独だろうなと思っていた。息子を側で見ていて思った。目指すゴールは合格。受験勉強のその先に春からの自分の居場所が決まる。

逆に言えば、春からの自分の社会での居場所がまだ決まっていないのが受験生。

朝起きて、『行ってきます!』と言ってどこに出掛けて行くかがまだ分からない状態。

‥こんな事を私自身が昔漠然と思っていた。

そこまで息子が考えを巡らせているかは分からないが、そんな場所に今いるんだな〜。と、リビングの一角で受験勉強をする横顔を見て思っていた。

あるお母さんの悩み

つい先日、近所の奥さんに会った。長男の学年一つ下の息子さんがいる。つまり、受験生だ。そのお母さんが言った。『うちの子、受験生だっていうのに勉強になかなか身が入らないみたい。自覚がないっていうか‥。この前なんて、夏休み明けのテスト、返ってきてるのに出そうともしないし、こっちから聞いたら機嫌悪くなっちゃって。塾は一応行ってやってはいるんだろうけど‥。年頃だし、不機嫌な時も多くて、機嫌悪いとお互いケンカみたいになっちゃうから話そうにも話せないし。』と困っている様子だった。

そうなんだよなぁ〜。高校受験はちょうど年頃の時期とダブルで来るからなぁ〜(^_^;)


帰宅して、ついこの前まで受験生だった息子に聞いてみた。

受験生の気持ちは、受験生を終えたばかりの現役に聞いてみよう!


『テストの結果が自分で悪かったなって時、本当は見せたくなかった?』『振り返ってぶっちゃけ、どう⁇』

『あ〜、それはないかな。点数で怒られた事ないし。』

『そっか‥。やっぱりテストを親に見せたくない時って怒られるのがイヤだからって気持ちが大きいのかな〜。じゃあ、怒らなければ見せてくれるようになるのかなぁ〜。』

『うーん、1番よくあるのは怒られたくないからかもしれないけど、それだけじゃないと思うよ。』

『他に何かある?』

『何も分かってないくせに!って親に思ってしまうと、俺もイヤになってたかも。』『友達と話してても、そう言ってる子何人かいたよ。』


『どういう事?』


例えばの話。点数が下がった時に。『‥はぁ〜、確かに!』


『例えば・・夏休み前の数学のテストで70点取れていました。学校も塾も夏休みはとにかく『基礎固めをしっかりするように。』ってアドバイスがあって、基礎問題を塾でも家でも頑張りました。』
『夏休みが終わって、休み明けのテストをいざ受けたら、その中身が基礎が50点分・応用が50点分でした。結果60点でした。点数は前より下がったけど、夏休み頑張った基礎はミスが1つもなく完璧の50点でした。よし、ここからだ!応用問題がんばっていこう!って時に、親に見せたら「夏休みで時間も夏期講習もあったのに、数学の点数下がったってどういう事!?」って言われたら、「‥何も分かってないくせに‥。」ってなるじゃん?』

『‥はぁ〜確かに!』

『でも、オレが模試でへこんでた時、お母さんが言ったじゃん。』

彼が続けて、受験生の頃に感じていた事を話してくれた。

そして、私自身が忘れていた彼に言った言葉を、今も覚えている彼から教わる事になる。


『〇〇してくれてたのが良かった。』『そこなんだ‥!』後から言われて気づく母


『でも、お母さんは知ってるっていうか‥。数学訳わからなくても(←はい、その通り(´ε` )笑!)例えば大問1には計算問題が集まってるから基礎が出来てれば全問解ける!必ず全問正解を目指そう!って学校でも塾でも言われるけど、いつかの模試で一問だけ難しい問題が入ってて間違えた。それで、いつもは全問正解しなきゃいけない所を出来なかったってお母さんに話したら、「え〜!そんな出され方するパターンもあるんだね!それはしょうがないね。でもこんなパターンもあるって分かったし、次から生かせそうじゃない!?」って言った。それで次のテストの時は「今回の大問1は、あのパターン来ちゃった?」とか、勉強の中身が分からなくても、知っててくれてるっていうのが良かったかな。』

『あと、あれも嬉しかったかな〜。』


『あれも嬉しかった!』


『英語の過去問でリスニングするって時に、お母さんもチラシの裏にテーブルで書き始めてた事あったよね?後から「英語は好きだったし、久しぶりにやってみようってやったけど、最後の3番目が分からなかった!あれ、難しくない!?」って。「〇〇こんなのやってんの!?最近のは難しいわ〜。」とか。なんかそういうのが、知っててくれてるって感じがして良かったかな。』

続けて言った。

息子からの『助かった。』


『なんか‥試験本番は当たり前だけど自分1人でやるし、受験勉強の時も問題解くのは自分なんだけど、今の点数だけじゃなくて、色々あるんだって知ってくれてるとか、協力してもらってるみたいなのがあったから、それは助かった。』


孤独と思っていた私と、思っていなかった息子


冒頭に戻る。私は受験生は孤独だと思っていた。もちろん、学校や塾の先生がサポートしてくれている。でも彼が言ったように、当たり前だけど最後は1人で本番に向かう。模試の結果にどうしても一喜一憂してしまい、それでも次の一歩を踏み出すのも、その後歩き続けるのも本人だ。

私は聞いた。

『お母さん、受験生って孤独だろうなって思ってたんだよ。だから、〇〇大丈夫かな?っていつも思ってた。』

『うん。でも孤独って感じた事はなかったよ。本番はさすがに緊張したけど。』


受験生で疲れた顔をしたり、行き詰まってる様子の時もあった。入試直前の模試で偏差値がどんと下がり、これが原因か!っていうのもなかなか見つけれず不安そうな顔をしていた時は、私もどう声をかけようかと考えたな〜。

振り返って、そんな風に話す彼の話を聞きながらウルっと来るのをこらえた。


友達の□くんの話。

『そういえば友達の□くんも言ってたけど‥。』

『□くん、英語だけが苦手で。いつも英語に苦戦してたんだけど、教室で喋ってたら、「お母さんが今日学校帰ってくるまでに出来る所まで丸つけしておいてあげるって言ってくれたって。助かるって話してて。その時のテスト難しめだったんだけど、後から「これは難しいわ。」って言ってたって。でもその後も英語頑張ってたよ。』

□くんは無事志望校に合格した。

(おめでとう!)


親が出来る事は?今すぐにでもかけたい一言。


長男は私や夫の高校時代よりはるかに勉強を頑張っている。

だから、親が勉強を教えてあげられる事はほとんどない。(母は国語がんばります!笑)


ただ、見た目の点数のその中に興味を持って聞く事はできる!!


例えばTVのクイズ番組で見かける『この漢字読める?』っていう問題。小学生から漢検に出てくるような漢字まであるけれど、『これ、分かるー!』『これ、何だっけ!?ほら、アレ!』とか言いながら結構盛り上がる。そんなノリでいい!教科も何だっていい。

『最近のテストってどんな漢字出るの?』

『お母さん解けるかなー?ちょっと何か問題出してみて〜。』

『他には?もう一問!』

『英語の長文って、私の時こんな長かったっけ!?今の子偉いわ〜。』

『(我が子の点数が下がっていても)今回のこの教科、平均点低めだもん。みんな難しいテストだったんだね。』

『理科の計算難しそう。理科って暗記だけじゃないもんね。』

『社会だとどれが好き?お母さんは歴史だったよ。』

※番外編!?

『ちょっと〜!私が公民で現代の話で習ってた所、歴史に入ってるじゃん(´⊙ω⊙`)!』(これ、ビックリしました(笑))


最後に。


手に取った我が子の答案用紙。

点数は一旦さておき、ちょっとどこかに興味を持ってみませんか?

どこか一つだけでいい。

注目して会話してみませんか? 

我が子が何に苦労しているか知れるかもしれない。


点数の階段に一喜一憂するより、


これは大変だね。
頑張ってるね。


そう言えるかもしれない。


こちらのちょっとした、中身に興味がある一言をかけたのがきっかけで、その後、一言でも二言でも会話に繋がるかもしれない。

子どもが、親はテストの点数だけじゃない、自分の『今』に興味を持ってくれていると少しでも感じたら‥


少なくとも受験生となった我が子の孤独な時間を少しは和らげる事が出来るかもしれない。


どこかで、

この世の中の状況でも、受験生になった子。

そしてそれぞれの距離感で、時に悩みながらもそんな我が子を思うお父さん。お母さん。

読んでくださった方が、

読んでくださった方のお子さんが、

元気に万全に無事に受験当日を迎えられますように。

そして、どの場所でも、笑顔の春を迎えられますように。





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