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成熟した「大人脳」が世界を変える

一つのウイルスが発端をなって、世界中が大変革の波にもまれています。
その中にあって日本は旧態然というか、まどろっこしいというか、変化が出来ずにいる。重すぎる。

今、多くの人がそう感じているのではないでしょうか。

組織の上の方にいる人たちや、地域・家庭で決定権を持っている世代が時代の変化に対応できていない。従来の価値観を変えることができない。

つまり、いわゆる ”おっさん・おばさん世代” が足を引っ張っている。
そんな言われ方も耳にします。

うん、わからなくはないですよ、その気持ち。
確かに、そういう世代の一部の人たちが社会の変化を妨げているなあと、わたしだって感じることが多いです。
(りっぱなおばさん世代ですが……)

でも、ここで、特定の一部の人たちの行動傾向だけを見て、単純にそれを「年齢」という秤で判断するというのは止めてほしいのです。

年齢で何かが決まることは、小さな子供ならいざ知らず、大人の場合はあり得ません。それははっきりと断言できます。

育ってきた時代の影響はあります。
でも、それをどう取り入れるか、どこに価値基準を置くかは人それぞれ異なるし、変化を受け入れるかどうかも個人の資質や価値観の問題です。

たしかに、若いころはまだ価値観があやふやだから、どんな色にも染まりやすいですよね。
でもそれは、望ましくない方にも染まりやすいということです。

「変化は悪だ!」と主張する誰かの価値観に染まっているかもしれない(^^;)
実際、ネット上でそういう投稿をよく見かけます。

つまりはその人その人、個々人の問題なんですよ。
歳を取ったからどうのと、一律に扱われるべきことではないのです。

実際のところ、脳細胞というものは、その他の肉体の細胞と違って「老化することはない」のだそうです。びっくりですね。

「大人になると脳細胞は死んでいくだけ」というのも大ウソだそうです。

記憶に関わる海馬では常に新しい細胞が生まれるし、脳をしっかりと使っていれば神経回路が増えることなどもすでに実証されています。

長く生きていれば生きているほど、知識や記憶はどんどんと蓄積されます。
若いころはまだわずかです。10年20年生きて来ただけですから。
まだまだ脳の中がスカスカだからどんどん覚えられるんですね。

大人になると記憶の量やスピードは確かに落ちてきます。
でも、質を上げることができるし、そうやって記憶した豊富なデータを
縦横に駆使して使いこなす
ことができるようになります。

これを「脳の成熟」と言います。

熟成し始めるのは、50代あたりからです。

脳の変化の過程から見ると、40代ぐらいまでの脳はまだまだ成長期なんだそうです!つまり小僧っこです。

大人の脳は、変化に対するスピードは若い脳に比べたら遅いです。
なぜなら、ワンルームと一軒家ぐらい脳の中身(情報量)に差があるから。
模様替えするにも、それなりに時間がかかるのは当然です。

だからと言って、変化できないということはないんですよ。

大きな出来事をきっかけに一夜にしてパラダイムシフトを起こすことだって実際にあります。
今回のウイルス禍はそうしたきっかけの一つになりそうですね。

豊富なデータを蓄えている成熟した大人の脳に大きなパラダイムシフトが起きたら・・・!?

本当に深くて大きな価値観の変化を生み出すはずです。
底の浅い、上っ面の変化じゃないんです。
世界を根底から書き換えるような、そんな大きな意識の変化がこれからきっと起きてくるんではないでしょうか。

それを本当に成し遂げるのは、若い脳たちを上手に生かすことができる成熟した大人脳を持っている人たちなのだろうと思うのです。

脳の成熟について詳しく知りたい方には、こちらの本がおすすめです。

『成熟脳~脳の本番は56歳から始まる』
黒川伊保子・著 新潮文庫 2018年


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