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スラムダンクから学ぶクリエイティブディレクターの役割

私は昔バスケットボール部で、それを辿ると当時週刊少年ジャンプで人気連載されてたスラムダンクによる影響は、なんだかんだ大きかった。

そんなこんなでデザイナーを目指し始めて社会人になり今度はクリエイティブディレクターを目指して働いてて、最近よく思うことがある。

G(ガード、ここではポイントガードを指します)はクリエイティブディレクターの役割に似ている。

Gは、最初のボールを敵のコートまで運ぶ役割があるので、よく「ゲームメイクをする」とかもいわれます。私の思い描くGは、仙道くんです。

あれ、仙道ってF(フォワード)じゃね?と思ったあなたはもっかいスラムダンクを読んでくださいね。彼は、仙道の所属する陵南高校の監督、奇策の田岡によってFからGへ進化を遂げます。もともと仙道くんはスター選手なんで、引きつけてパスを出すことができれば、どんどん点がとれちゃうんですよ。(これがまた鮮やかで美しい)

マンガ的にも、私は個人的にあの時の陵南のスタイルがわりと好きで、チームとしてもかなりいい線いってたはず。(と、実在するチームかのように思わせてしまうスラムダンクは、本当すごい)奇策とか言われてたけど、私は好きだよ田岡!!!!!!!

Gは、敵がディフェンスをしてきてる時、頭の中にコートと敵チーム味方チームの分布図がずっと入ってて、「この瞬間こうパスを出せばこう動くから点が決まる」と判断をする。適切なタイミングに適切な場所にいる、適切な人間にパスを出すから、吸い付くようにゴールへボールが入り、点が決まる。

これを企業に例えるならば、敵(競合)が抑えてきてるところに意表を突いた施策をゲームメイクすれば必然的に点(売り上げ)はとれるということ。

かつ、私の所属する会社のようなサービス業においては、サービスを提供する人そのものがブランディングに直結することが少なくない。つまり、クリエイティブディレクターがGとして健全に機能するならば、チームメンバー(社員)に良いパス(広告、組織デザイン、抜擢)を出して活かす(意味を強めて外に出す)ことが点につながる。だれかを主役に引っ張りあげることによって、チーム(会社)は、勝てる。パスを出すタイミングが少し異なったら、それはかなわない。弱すぎたらカットされるし、強過ぎたらキャッチできない。バスケットボールでも、「チームメイトの素材をどう活かすか」Gしだいで点がとれたり、とれなかったりする。

当たり前のようだけど、ガンガンダンクを決めたくて、「自分はFやで!!!!」って息巻いちゃう人って少なくない。ただ、全員Fでチームができるならポジションなんかいらねーんだよ!ってことですね。某有名スター球団はスター選手ばっかりだから勝てないんだと思うんですよ。バスケでも、ボールを持って離さないメンバーばかりで自滅してしまう。ツマもガリもワサビない刺身。あるのは、トロばかり…。胸焼けがする。ザキヤマとフジモンが出てると、三村か博多華丸がいて欲しい。そんな気持ちである。

いま、私は「会社のよいとこ、まだあるよねぇ」ってガサゴソ探して、よっこらしょっとキレイにゴシゴシ磨いて、はいよっ!と、目立つところへ置き直す作業をしてるんですね。

ほとんどの場合、すごく地道に頑張っているのに「売り上げに直結してないから」評価されない社員は、すごく多い。ほとんどそうだ。だけど、必要だからやってることに意味がないわけがない。それならそれを全て点(売上)に結びつけてやる。これが、クリエイティブディレクターの在り方として最近すごくしっくりくる。そんな時1人でニヤッとするのは、チームメイト(社員)が誇らしげな顔でスター選手になっているのを想像するから。

こんなご時世にわざわざ組織で働くのなら、どうやったら勝てるのか?点をとるのはいま誰なのか?考えながら、楽しんでパスを出していきたい。


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