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無観客ライブのおかげで世界が広がった

2020年の夏がこんな感じだなんて、誰が想像したであろうか。

今日7月24日は東京オリンピックの開会式が執り行われるはずで、お目当ての開会式こそ落選してしまったものの、2枚の観戦チケットを確保できていた私は、人生で1度あるかないかの興奮を24歳という年齢で体験できることに心を踊らせていた。
友達と、仕事を早く切り上げて誰かの家に集まって観戦しようだの、自国でオリンピック開催中に海外に行くのも野暮だから、今年は国内旅行にして夜は旅館でお酒飲みながら観戦しようか、だの。

オリンピックイヤーということを除いても、旅行にライブに、今年は楽しみにしていることが大打撃を受けてしまった。
もちろん仕方のないことだし、娯楽は健康・安全という土台の上にあるものだと私は思っているから、個人としてできる対策に日々勤しんで1日でも早く世界が元どおりになることを願うだけなのだけど。


3日前、リモートワークを終えた夜、JUJUさんの無観客ライブ
JUJU ”MAKE IT DELICIOUS” from BLUE NOTE TOKYO【Streaming+】」を視聴した。

無観客ライブという形式だったからこそ、私は軽率にチケットをポチり、世界が広がった。今日はそういう話です。

JUJUさんのライブは初めて。
元々特別ファンでもなくて、持ち歌も超メジャーな「明日がくるなら」くらいしか知らないレベルだけど、ジャズの名曲をカバーしていたことはなんとなく知っていた。
そしてJUJUさんの音楽にこそ疎かったものの、JUJUさんが出演されているNHKの紀行番組「世界はほしいモノに溢れてる」が一番好きなテレビ番組と言っても過言ではないほどに大ファンで、JUJU姐さんの強そうに見えてチャーミングなお人柄、言葉選びに共感していた。

このライブのチケットを購入したのは開演5分前だ。
番組のいちファンに過ぎなかったはずの、なんでもない私ですら、先日のニュースに自分でもびっくりするくらい滅入ってしまっていて(正直今も。)
そこでJUJUさんが無観客ライブをやると知り、「JUJUさんを応援したい」という気持ちになった。
Twitterの番組公式アカウントへのリプライで「今せかほしファンはJUJUさんをハグしたい気持ちです」というのを見かけたが、私はまさにそれだった。
ただただ毎週元気をくれてありがとうございます、応援していますという気持ちを表したくて、投げ銭感覚で3300円のチケットを購入した。
ライブは実際とても贅沢な時間で、歌声もMCもバンドの演奏も素晴らしかった。ブルーノートという場所にも興味が沸いたし、セトリに入っていた曲もiTunesで購入して楽しんでいる。
公式YouTubeにアルバムの視聴があったので1つ載せておきます。

さて、ライブを観終わって頭に浮かんだのは、「お金の落とし方がなかなかに衝動的だ、これ無観客の配信ライブじゃなかったらチケット買ってないな」ということだった。

よくよく考えてみると、ハードルが鬼低いのだ。
ちょっとでも興味あったり、私がそうだったように応援したい気持ちがあるならば、配信ライブはすぐに元が取れそうなくらい視聴者にとっては低コストだと思うのです。(前後の時間や諸々検討のコストが掛からず、チケット代と実際の視聴時間しか費やさないから)

・会場に足を運ばなくて良い
・チケット代意外にお金が掛からない
・そもそも当落がない
・誰か誘おうかな、忙しいかな...というのもないから即決できる
・お一人様のハードルの高さを感じなくて良い(人によるかな)
・あまり曲知らないと会場で浮いてしまうかしら...という心配もいらない
・個々人の楽しみ方によっては、ながら視聴やちょっと離席も可能
・本当に開始直前まで検討できるので「暇だったらノリで見よ〜」も可能

実際に会場に足を運ぶライブの良さも私は知っている。
どっぷりハマってしまったアーティストのライブなら、実際に足を運んで肉眼でパフォーマンスを観て、耳で体で音を感じて、盛り上がるということがしたい。

だけど配信ライブはライトなファンの集客にはむしろ向いているだろうし、おまけに人件費や会場費も抑えめでできるだろうし、このコロナ渦が晴れて収束したあとの未来でも、リアルなライブと共存する形で残ってくれたら嬉しいなと思った。

そしてあわよくば自分の好きな人たちがより多くの人に見つかって、自分も知らなかった世界をたくさん知って、さらに自分の好きを深めて行けたら良いな、なんて思っている。

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