木村 (壹番地[いちばんち])

大阪吉本 壹番地(いちばんち)というコンビの木村です。アカデミックな仕事に備えて

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短編 二十五の行方

亮介は丁寧に髭を剃っていた。フリーターなので特に剃る必要はないのだが、いずれまた剃ることになるであろう髭を丁寧に剃っていた。 「余分なものはなるべく24に置いていこうぜ」という謎の宣言とともに、翌日迎える誕生日に備えて、髭を剃っていた。 誕生日はなんとも特別な日だ。自分が生まれた日であること、生んでくれた両親へ感謝する日であること以上に意味はない。別に歳を一つ重ねるだけで特にいつもと変わらない時を過ごすのだが、なにをしても許されるような気がするのだ。たとえバイトにて、レジ

    • コンビニのレジ前で"男気じゃんけんやってる俺らのノリが1番最強やん"みたいなやつ誰がしばいていくかそろそろ決めていこうぜ

      • Twitterはゴミまみれの海でインスタは波が高くて乗りこなせない海で俺はこのプライベートビーチみたいなnoteで細々やっていくしかねぇみてぇだな

        • インスタとかで学生時代の優秀な友達の充実した投稿を見るたび焦燥感に駆られる反面、私服ダサいの安心する。あとシーシャ吸ってる写真シーシャより落ち着く

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        短編 二十五の行方

        • コンビニのレジ前で"男気じゃんけんやってる俺らのノリが1番最強やん"みたいなやつ誰がしばいていくかそろそろ決めていこうぜ

        • Twitterはゴミまみれの海でインスタは波が高くて乗りこなせない海で俺はこのプライベートビーチみたいなnoteで細々やっていくしかねぇみてぇだな

        • インスタとかで学生時代の優秀な友達の充実した投稿を見るたび焦燥感に駆られる反面、私服ダサいの安心する。あとシーシャ吸ってる写真シーシャより落ち着く

          後半チェーンメールか思たわ

          夜勤中に本を一冊読破することにハマっている。仕事のだるさを上回る達成感と本の世界への没入感から抜け出した感覚がたまらなく心地よいのだ。noteで人生で初めてと言っていい具合に文章をしっかり書いていながら、今までろくに本を読んだことがないことに気付く。記憶上、おはよう読書で読み切ったかいけつゾロリが最新の読書履歴である。内容は覚えていないが、だいたいゾロリがなんでも解決していたと思う。今まで読書を全然してこなかったのだが、文章を読むこと自体は別に嫌いではない。活字を読むと眠くな

          後半チェーンメールか思たわ

          きっかけ

          幼い頃はサッカー選手になりたかった。 サッカー選手がインタビューで度々、「サッカーを始めたきっかけは?」と問われるのに対して、「兄がサッカーをやっていてそれで自然と」と答えているのを目にしていた。"世の弟、兄よりも才能開花する説"を密かに唱えた。そんな僕も先天性で生粋の純然たる弟である。おまけに兄がサッカーをしているときた。いつか僕も「兄がサッカーをやっててそれでやり始めましたねぇ」なんて答えてやろうと目論んでいた。地元の少年団チームの他にもサッカースクールに毎週通い、中学に

          友人

          「ごめんごめん急に」 ついに来たかと俺は思索した。勘の鈍さでは市内で10本の指に入る俺がすぐさま察した。こいつが他人行儀とフランクの境目みたいな声色を出す時、決まって恥じらいと後ろめたさがあることを俺は知っている。いつも「今暇?」と聞いてくるのは急なのに、急に電話したことに対して詫びている。 「どうしたん?」と返すと「まあ、あのぉ、俺って最近保険会社で働き出したやん?」 俺はついに『友人から保険の営業をかけられる』を経験することになった。皆さん、お祝いにシャンパンでもいか

          ギャルの親友、大体マミ

          前回の投稿から約5ヶ月が経とうとしている。年々加速する日々のスピードに、これはひょっとすると地球規模の時間軸の歪みなのではないかと考える毎日である。約5ヶ月と言う期間も、100年も前なら1ヶ月ほどのペースなのではないか、いや100年という期間も歪みの影響で60年ほど前なのではないか。 ご覧の通り、文筆のブランクはしっかり約5ヶ月だった。 この期間に僕はなにをしていたのか。親ぐらいしか興味のないところではあろうが、一旦落ち着いて読んでもらいたい。 この5ヶ月の間、例年通り

          ギャルの親友、大体マミ

          笑わないあの子

          小学校何年生だっただろうか。"お楽しみ会"という毎学期末に開催される催し物があった。毎月初めに開催される"席替え"と同等の、小学生が狂喜乱舞するイベントだ。この会では主に1ヶ月前あたりから出し物を決める。例えば、手品を披露するグループもあれば、楽器演奏をするグループもある。当時流行っていたORANGE RANGEをカバーするグループもあれば、クラスのお調子者たちは新喜劇のような寸劇を披露する。各々がクリエイティブに行動し、見ている者たちに喜んでもらおうと計画を立てる。皆、「し

          短編 かおちゃんとピョンちゃん

          「ちょっとピョンちゃん!」 「何?かおちゃん」 「また落書きしたやろ!」 昨晩、寝室で仕事の愚痴を散々吐き出して寝落ちした"かおちゃん"。かおちゃんは翌朝、寝ぼけ眼をこすり、少し大きな寝巻きの袖で大きな欠伸を隠しながら、素足で3メートルほどの廊下を気怠そうに歩く。玄関そばの一畳近くある洗面所に向かい、寝ているかおちゃんに僕が施した落書きを鏡越しに発見する。その刹那から、昨晩の勢いそのままに落書きを擦りながら、寝起きの苛立ちも相まって、寝室にいた僕に向かって猛然と抗議した

          短編 かおちゃんとピョンちゃん

          U-25

          「笑いの金メダルって終盤100万円ピッタリにする企画と節約レシピの紹介で生き抜いてたな」なんて思い出す今日この頃。いかがお過ごしでしょうか。 おかげさまで各方面から微賛の小雨ということで、今回もつらつらと書いていこうと思う。 もっと更新頻度を上げれば、否定の声も挙がるほど認知されたりもするのかな、なんて薄紅色ほどの淡い期待を抱きながら書き始めている。 最近、「U-25」という表記をよく目にする。25歳以下であれば、割引が適用されるというあれだ。現在25歳の僕は、一応これ

          徒然なるままに

          つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 することもなく手持ちぶさたなのにまかせて、一日中、硯に向かって、心の中に浮かんでは消えていくとりとめもないことを、あてもなく書きつけていると、(思わず熱中して)異常なほど、狂ったような気持ちになるものだ。 『徒然草』(つれづれぐさ)は、吉田兼好(兼好法師、兼好、卜部兼好)が書いたとされる随筆。清少納言『枕草子』、鴨長明『方丈記』とならび日本

          チンプラ

          1月に初めて短編の小説を書いてみた。もちろん世の中にある小説たちの足元にも及ばない駄文だが、自分の中では一握りの自信とある程度の達成感があった。褒めてくれる人もいた。少し小っ恥ずかしい思いがあったのだが、素直に嬉しかった。自分の中で、「評価されてないのは知られてないだけだ。」なんてさえ思ってしまった。これは小説を書いたことに限らずだ。「金も何もなかったけど20代なんて根拠のない自信だけはあったよね」なんて、成功した誰かが何かのインタビューで言っていたのと、今の自分を勝手に重ね

          2020

          忙しない師走もだんだん年末の澄んだ空気を帯びて、年の瀬のひとときの安らぎを感じさせるようになってきた。「年末って感じせんなぁ」なんてこぼしながら、なにかと納めようとする人たちを見て「年末感出てきたな」とつぶやく。今年を振り返り、「なんやかんやいいこともあったな」なんてこぼす。 
 
 皆さんも身にしみて感じているように、今年はいろんなことが起きた大変な年だった。人それぞれ身の回りに多くの困難が降りかかったであろう。僕自身も例外ではない。 今年の初めに、一度解散していたコンビ

           少し前までは実家にいたのもあって、地元の友達とは頻繁に会っていた。高校、大学の友達とは年に数回会う程度である。 
 しかし、このご時世と金欠と元々誘われないのも相まって、ここ数ヶ月は友達と会うことはほとんどなかった。 
 まあ友達に会わずとも幸せに生きていたのだが、先日大学の友達と久しぶりにフットサルをすることになった。 
 朝から友達と車に乗り、フットサルで「きちぃ〜!」なんて言って汗を流し、終わってから酒を飲みつつホルモンを喰らい、カードゲームを嗜み、ダーツに興じた。(

          トモニイコウ。

          毎年、毎月、毎週、僕の心を煩わせ、心を踊らせる存在がある。 皆さんにも応援している人やチームやグループがあるだろう。 
 僕のそれはヴィッセル神戸だ。 
 
 ヴィッセル神戸とは、現在J1リーグに所属している兵庫県神戸市をホームタウンとするプロサッカークラブである。 
 僕はヴィッセルを応援するようになって約15年ほどになる。 
 いわゆるサポーターであり、ファンであり、推しである。 1サッカーファンの1ヴィッセルファンである。
 アイドルやバンドと違って、スポーツク