鶴牧明日香

このページはマーダーミステリー「阿多田火荘殺人事件」のプライヤーキャラクター「鶴牧明日香」のページです。

作品のネタバレを含みますので、自身が選択したキャラクターでない場合、速やかに退出願います。

準備がよろしければ、下記から読んでください。



鶴牧明日香


168cm、体重57キロ


鶴牧明日香は3ヶ月前からこの宿で働いている従業員だ。親に甘えてフラフラしていたが、いい加減働かないと、この田舎では世間体が悪い。宿泊関係なんてやったことないのに、女将さんはちょっとのミスでもめちゃくちゃ厳しい。それだけならいいのだが、明らかに男と女で態度が違うのが腹立つ。こんなんで続けられるのかな、もうやめたい……

あなたはそんな鶴牧明日香の愚痴を見つけ、入れ替わりを提案する。

あなたの正体は岡本佳樹。かつてこの宿で働いていた母親を亡くした過去を持ち、女将の殺害を計画した犯人だ。

母は孤児であった自分を引き取り、愛をもって育ててくれた。そのことに対して本当に感謝している。父が健在であった頃は幸せな家庭だった。生き別れた兄とも手紙でやりとりしており、別々に引き取ることになったとは言え、両親同士も定期的に交流を図ろうとしていた。

しかしある時、父が死んでしまう。明らかに不明な点が多く、当時この辺りで抗争していたヤクザのせいだという噂がたちつつも、うやむやのまま事故扱いになった。

母は父が亡くなりひどく気を落としていたが、自分のために地元に戻りこの宿、阿多田火荘へ働きに出る。しかし、そこでひどいいじめにあったようで、日に日に母は弱っていった。
やがて病気になり、母も死んでしまう。しかし、女将は自分の非を認めず、しばらく前に解雇したからもう赤の他人だ、病気については知らない、などと言いパワハラや労災を認めなかった。

法で裁くには時間がかかる。きな臭いつながりもあるようで逃げられるかもしれない。
どうにかしてこの手で母の仇を討ちたい。

しばらく前から鶴牧明日香と接触し、SNSで連絡を取っていた。幸い自分の方が少し身長が高い程度で、顔立ちをメイクでごまかせばなかなか似せることが可能だったため、明日香と入れ替わりを提案する。

女将に虐められている。休みも全然もらえない。助けて欲しい……母親のことを思い出したこともあり、代わりに自分が働くからその間休んで欲しい、と提案すると、明日香は喜んで協力してくれた。

はじめは女将のひととなりを把握し、殺人計画を練る準備段階のつもりだったが、怪しい客が来たことを告げられる。髭面の大男で、明らかに危ない道のひとだ。と。

そういう輩がいれば罪を着せやすい。さらに本物のヤクザだったら、父の仇も取れる。この機会しかない。
そう思い、実行に移すことにした。


明日香からの連絡
一昨日 なんか明らかにやばい雰囲気の客が来た。髭面でボロボロだし……女将さんの知り合いみたいなんだけど、普段は客のお世話とか全部私にやらせるのに、全部自分がやるって言って私には近づくなっていうの。怖いよ……絶対ヤクザだって!

昨日 また髭面のやばい人きた!怖いよ……って思ってたけど、なんかテレビ関係の人みたい。子ども向け番組に出てるみたいなんだけど、さすがに見ないからなぁ……なんかドンちゃんって愛称らしい。怖いけどいい人そうだ。

ドンちゃんで検索するが、子ども向け料理番組の妖精みたいなキャラクターしか出てこなかった。


岡本佳樹の行動

9時 日帰り客として一度温泉に来て案内される。そのあとは裏庭などのスペースをチェック。

10時 女将が例の客の相手をするために従業員用の部屋に入っていった。その間玄関から堂々と入り、フロントの奥に招かれる。明日香が用意した従業員用の服を着てメイクをする。仕事の概要を書いたメモを渡され、いくつか情報共有をし、明日香を逃す。受付としてフロントに立ちつつ、メモを確認。

・女将はここ数日「桜の間」の客の相手をしたり出かけたりすることが多く、今桜の間の客に呼ばれていった。
・昨日きた客は料理が得意で、朝腰を痛めた料理人に代わって食堂に行ってもらっている。

11時 「明日香!裏に来な!グズグズしてんじゃないよ!」
女将が怒鳴りつける声が聞こえる。裏、とは作業員室だったか。とっさに「はい!」と返事をして慌てて従業員室に入る。エレベーターから女将が降りてきた。
バレないかと少し身構えたが、ふん、と鼻を鳴らすとすぐに見下したような顔をする。
「さっさと上行きな、あたしゃ忙しいんだよ。……なんだい、今日は一段と辛気臭い顔だね。あたしゃそういう顔が一番嫌いなんだよ!」
いきなり手を振り上げてきたので、とっさにガードする。その態度が気に食わなかったのか、より表情をきつくした。
「なんだその態度! なめてんのか、ええ! くそっやな女思い出しちまったよ。お前も痛い目見て死にたくなきゃ、さっさと行きな!」
「お前も?」
「ふん、昔いたんだよ、お前みたいに客の男たぶらかして仕事もろくにできねえ女がね。ちょっと小突いただけで病気だなんだと騒いで死にやがったが……」
ぐちぐちと言いながら背を向け、化粧箱を置く。その瞬間には、ハンマーを振り下ろしていた。
ゴ、という鈍い音と、潰れたかえるのような醜い声。
たったそれだけで、女将は動かなくなった。即死のようだ。
もうちょっと冷静に対処する予定だったのにカッとなった。
反応はない。
とりあえず前掛けをしていたおかげで服に血はついていない。幸い従業員用の部屋ということもあり、予備の前掛けもすぐに見つかった。
あまり待たせるのもマズい。急いで着替えてエレベーターに乗る。


11時15分 2階に上がると、凄まじく体格のいい着物のババアがいた。
「ええと、こちらは……?」
ババアの足元には黒い袋が置いてある。片付けろと言ったのはこれだろうか。
「あー、そのまま燃やして……おいてちょうだい? 中身はみちゃだめよ?」
わかりました、とだけ言い、すぐさまエレベーターで1階に戻る。
中身をみると、明らかに男物の服。女将が付いて世話をしていた男客……あいつが一昨日来た客か。
1階に付き部屋を見渡すと、特段誰かがきた様子はない。
一部飛び散った血を拭き取る。化粧箱は複雑な模様の隙間にまで血が付着していたため、念入りに拭いた。
女将をシーツを運ぶカゴに入れて運び、エレベーターを使って2階へ。
あの客は作業員部屋すぐ近くの桜の間に泊まっている。部屋からはほとんど出ないようだ。
桜の間の前についている窓から女将を落とし、
「桜の間の客が作業員部屋2階で殺害し、窓から突き落とした」
ように偽装する。
2階客室前廊下を確認するが、誰もいない。
そのすきに窓から女将を下とす。
すぐに作業員部屋に戻り、2階の畳を一枚取り外す。
エレベーターで1階に戻り、血痕の付着した畳を2階の畳と入れ替える。
壁に付着した飛沫痕はタンスを動かして隠す。
2階に戻り血痕の付着した畳をはめ込む。
また1階に戻り、黒い袋にゴミをまとめる。
裏口から出て焼却炉へ。

11時45分 今女将を発見されるのは面倒だ。落ち葉で女将を隠し、ゴミを燃やす。
 すると、従業員口から誰か出てきた! ……厨房を手伝っていると言っていた、昨日きた客か。
「燃やしておきますよ」と声をかけ、すぐに戻るよう促す。

12時30分 そろそろフロントの様子を見に行かないとマズい、とフロントに来ると、ちょうどベルがなる。宿泊の予約はなかったはずだ。
背の高い、化粧も服装も派手な人だ。こんな宿に何の用だろう。
「食堂か日帰り入浴のご利用ですか?」
「あ、ええ、そうね。ちなみに宿は空いてる?」
「現在3部屋ほど空きがございます」
「1室とってもらおうかしら。ちなみに、ここに黒田って人は来てない? かなり体格のいい男なんだけど」
不審に思ったが、僕には答えられない。客の名前知らないしな。
「申し訳ございませんが、宿泊中のお客様に関するご質問はお答えできかねます。プライバシーに関わりますので……」
「そ、そうよね、ごめんなさい。」
とにかく鍵を渡しておく。

14時 隙をみて逃走する予定が、日帰り客に掴まっている間に逃走し損ねた。悲鳴を聞いた瞬間、客が警察を名乗り出入りを封鎖してしまった。くそ、どうにかして逃げなければ……


目標
犯人として指名されない
ヤクザに罪を着せる