46回目の記念日。
お父さん、お母さんへ。
今日は46回目の結婚記念日ですね。
よくもまぁ46年も一緒にいるなぁと尊敬します。
この間、お父さんにその事を言ったら
「お前とも40年近く一緒にいるだろ」って言われました。
私達は日々生きていくことで色々な悩みもありますが
今、こうして明るく会話して過ごせる家族がいる事だけは
自慢できる素晴らしい事だと思っています。
お父さんは数日前に
「13日、ケーキでも買ってこようかと思う」と言っていました。
「去年は何もしなかったのに?」と問うと
「去年はすっかり忘れとった」と言っていました。
「どうせなら45周年の去年に買ってきたら良かったのに」と言うと
「今年になってそれ思い出したんよ」という応えです。
結局、変なケーキ?より
コンビニスイーツの方が美味しいということで
お父さんがシュークリームとか色々買ってきてくれました。
食後にみんなで頂きましょう。
こんなお父さんですが子どもの頃から
『お父さんはお母さんの誕生日には必ずプレゼントを買ってくる』
という印象を持っています。
私や兄たちの誕生日にも
もちろんプレゼントを買ってくれましたが
それは「何が欲しい?」と聞いた上でのこと。
それも大きくなるにつれてなくなりました。
でも、お母さんの誕生日にはお父さんは必ず何か買ってきていましたね。
『あーお父さんの1番大切な人はお母さんなんだ』と思いました。
私も大人になって幸か不幸か
家にいる時間が増え、話す時間も増えて
二人の馴れ初めや結婚のいきさつを聞くことがありました。
お母さんは「なんとなく自然の流れ」と答え
お父さんは「気付いたら」と答えます。
何度聞いても、一人一人の時と二人一緒の時に聞いても同じ答え。
そういう“何が”きっかけとかといった出来事がなく
それこそ生きていたらそういう事になってた
と思うような出逢いが運命なのかもしれませんね。
今日は結婚式をした日で
入籍した日は別だという事を
兄のお嫁さんが気づいて話してくれるまで
私は全く知りませんでした。
今、二人に聞いても「いつか分からない」という答えが返ってきます。
お母さんは「書いておじいちゃんに出してもらったから分からない」と言い
お父さんは「そもそも書いた記憶がない」と言っていました。
式の前に入籍したのか、後だったのかも覚えていない二人です。
そういえばお父さんは最近
家の片付けをしていたら結婚指輪が見つかったので
「つけてみよう」と言って
つけるようになりました。
お母さんはアクセサリー類をつけると
肩が凝ったり体調が悪くなるのでつけていません。
いきなりお父さんが指輪つけ出したら
お兄ちゃんたちが何かあったんかとびっくりするわと話しましたね。
本当はお宮参りに行ったりする予定だったのに
年齢も年齢だし
何よりお母さんが感染したら大変だからと
東京へ行くとこは直前になって取り止めました。
大切な孫の大切な行事。
お嫁さん側のご家族に任せてしまうという結果になりましたが
間違ってなかったと思います。
今の私には、二人がいてくれないと生きていけません。
二人には元気でいつまでも私の相手をしてくれないと
どうしていいのか分かりません。
移動する事にもっと安心出来るようになったら
今まで祝えなかった分もお祝いしてあげましょう。
だから、来年も再来年もその先も
結婚記念日を笑って祝えるように
みんな健康に気をつけながら過ごしていきましょうね。
昔、お父さんもお母さんも
「今までに一度も離婚しようと思った事はない」
と言っていました。
離婚の“り”の字も過ったことはないと。
娘としてはそれがなんか誇らしくありました。
今も一緒に買い物に行くたびに喧嘩しながら帰ってくることも多く
板挟みになる日もありますが
お父さんはお母さんと口が聞けないと寂しそうですよ。
だから喧嘩してもいつの間にかでいいから仲直りして
二人も楽しく過ごしてください。
せっかくの結婚記念日なのに
何もお祝いができない子ども達でごめんなさい。
私はお祝いのシュークリームのおこぼれに預かる始末ですが。。。
不甲斐ない子ども達が祝える日まで
元気でいてください。
なんでも日頃から想いは伝えているけれど
今日はお手紙風に。
46年、尊敬します。
結婚記念日おめでとう。
いつも感謝しています。
これからも来年の結婚記念日に向けて
三人で楽しく元気に過ごしていこうね。
不甲斐ない娘より。