見出し画像

ボール遊び禁止おばさん②

さてさて、我が家のお隣さんは、公園でのボール遊びを厳しく取り締まるおばはんだったわけですが。

我が家から少し離れたところにある広い公園にも、同じ様なおばさんが出没すると小6ムスコから何度か聞いていた。

そこは、地域センターに隣接された広い公園でもあるから、結構子供が集まる場所らしく。
そして、ボール遊びは「禁止」ではなく、「ある条件をクリアすればOK」というような立て看板があるそうな。

条件はうろ覚えだが、
1.ビニール製のような柔らかいボールであること
2.キャッチボールやパス回しなど、自分でコントロールできる範囲での遊びであること
3.ボールの大きさは直径20センチくらい、中が空洞であること

とか、ちょっと細かいけど、要は硬式ボールで野球すんなって事ね?って感じなのだ。
とはいえ、公園の周りはちゃんとした高さのあるネットも張ってあるし、近隣の住宅へ飛んでいってしまう心配はなさそうではある。

にもかかわらず、隣接するとある一軒のお宅のベランダや庭から、やいのやいのと文句を言ってくるおばさんが一人いるらしい。
なかなか面倒なクリア条件を、真面目に全部守ってボール遊びをしていたとてだ。

そのおばさんの被害にあった子供は結構いるそうで、みんな嫌っているって。
そらそうだよね。だって、大人が勝手に作ったルールを子供はちゃんと守ってるのに、理不尽な事を言い続けられたら嫌われて当然だよ。

そんなある日、ムスコは何人かの友達と一緒にその公園へ遊びに行った。久しぶりに来た友人が、条件に沿ったボールを持ってきてくれたので、それならと遊んでいたそうで。
そしたら案の定、おばさんが注意してきたそうな。おばさんは、

「みんなルールを守ってるんだから、あなたたちも守りなさい。」

って言うんだって。
それはおかしいと。だって、ルール守ってるじゃん!おばさんが言うルールは、誰が決めたルールなんだ?!と、ムスコは憤慨して、隣接する地域センターへ友達と走ったそうな。

そして、センターの職員に
「今すぐ市役所に電話して、担当課にルールを確認してください!!」
と、言ったそうな。その発想、すげぇ。

職員の人はすぐ電話をしてくれたそうで、公園のボール遊びルールからはなんら違反していないので、そのまま遊んで大丈夫だと確認してくれたそうな。

鬼の首取ったり!!てな感じで、ムスコらはテンション爆上がりして、階段から転げ落ちながら、意気揚々と公園に戻ってボール遊びを再開したらしい。
けど、またおばさんが文句を言ってきたので、今度は

「さっき、市役所の〇〇課に連絡して、問題ないと確認してもらいました!」
「じゃぁ、地域センターの人が嘘言ってるって事ですか!?」

って反論したらしいんだけど、おばさんは
「私も確認します。」
と言っていなくなり、再度現れて
「市役所に聞いたら、そんな事は言ってないと言われました。」
と、のたもうたらしい。

そんな筈は無いと。愕然とする子供たち。
けど、子供たちは如何せん「素直」だから、理不尽に感じながらもボール遊びを中断したそうな。可哀想に。

まぁ、私も後で市役所に確認したらさ、やはり公園ルールはムスコ達が正しくて、その公園でのボール遊びは、これまでも市からは禁止した事ないんだって。
つまりは、おばさんだけが「嘘」を言ってるんだよね。酷い話だ。

ムスコは「俺は絶対負けない!」と、なんか変なスイッチ入っちゃって、何日後かにもまた友達とその公園へボール持って遊びに行ってた。で、やっぱり現れたイチャモンおばさんに

「市役所に直接確認してOKもらいました!」
「ここはあなたの土地じゃないですよね?」
「僕の両親も市に税金を払ってて、そのお金で管理されてる公園です!」
「大人が子供に意地悪して楽しいですか?」

と、至極真っ当な意見をおばさんに対して繰り出したらしい。
それを後から聞いた私は、小6とは思えない発言のオンパレードに笑っちゃったよ。

「おばさんどんな反応だった?」
「何言っても〝柔らかいボールで遊んでください〟しか言わなくなった。」
「マジかw」
「けど、〝動画撮ってますから〟とか言い出して。もーなんか、めんどくさくなったから違う遊びした。」

だって。まぁね、触らぬ神になんとやら。おばさんは決して「神」ではないけど、厄介な人には近寄らないのが一番だよね。

「動画撮られたところで、君たちは何も悪い事してないから、そこは気にしなくていいよ。」

って伝えた。頑張ったね、よく言ったよ、と。

けどさ、理屈が通らない、そんな嫌な大人も世の中にはたくさんいるんよね。
「スカッとジャパン」みたいにはスカッとせんのんよ。(あ、もう終わった番組か)

なんとも気の毒だけど、世の中を変えるには大きな力がいるし、どーしたって変わらない場合があるのも現実。

頑張れ、少年。

#子育て日記


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?