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ネタバレ有り;シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版:‖

久しぶりの投稿がエヴァの内容になるとは、この作品も9年ぶりの続編、完結篇とあって、なんだか意味深です。

noteの主催者の深津さんも記事にしているほどの関心ごとと思いますが、25年前のTV放映時から観ているものとしては考え深い。

まずは、庵野監督が携わる作品だと「庵野」の呪縛から離れられない。どうしても作品=庵野監督の世界観、思想が入ってくるからだ。「不思議の海のナディア」「トップを狙え!」のテイスト、そして最近の「シン・ゴジラ」など、やはり庵野監督の顔がチラチついて観てしまう。

ちょうど今を起点とすると、人生のエヴァンゲリオンに出会ってからが半分の時間を経たことになるのだが、自分にとっても Before  EVAとAfter EVAでは全然考え方や生き方が変わっているように思える。

25年前は自分の心の投影はシンジとシンクロしていたが、今はゲンドウやミサトさんに近いものがあり、自分とエヴァの成長がリンクしているなと感じてしまう。

25年前はまだネット配信、HDDレコーダもなく、VHSに録って何度も見たり、それこそLDプレイヤーを準備して、LDを予約して購入して観ていた。LDってレーザーデイスクの略でCDやDVDがレコードのLP盤と同じくらいデカイ光ディスクのことである。そのジャケットに封入されている雑知識、豆知識みたいなのが楽しかった。今は、プレイヤーも使えなくなり、LDもまとめて売っちゃいましたがね・・・。同じような内容で出てきたガジェットしては、シンジがゲンドウから譲り受けたDATですね。知らない子は「うわ!ウォークマン?」って観ているかもしれない。

そしてSNSもまだNiftyの掲示板でのやりとりがメインで、初めて記入した板に「おまえだれ?」と返信がきたりしてちょっとショックを受けた時代だった。

で、自分にとっては旧作の劇場版Air/まごころを君に End of Evangerionが最後にしたかったと思う。なので、新劇場版 序が公開されているのは知らず、Q公開時に「え?エヴァってまたやっているの?」と言った感じだった。パチンコの広告もかねてリバイバル上映しているんじゃないの?というぐらいの考えだった。

基本、アニメは色々シリーズ化されているものも、ファーストしか観ない、機動戦士ガンダム、超時空要塞マクロスしかり、、、。なので、新劇場版シリーズの開始はとても疑問に思った。

TVで物議を醸したエンディングを回収するための続編の1997年に終劇した旧劇場版は理にかなっていたし、納得のいく結末であった。しかし、なぜまた新劇場版をするのか?序こそ焼き回し、追加情報のインプットであるが、破から方向が違う方へ行き、Qでは14年後と全く別展開・新展開となり、もうはや同じ作品ではないことがわかる。

エヴァには謎めいた宗教的な要素や科学的用語を含んでいて、それで色々と考察・深堀ネタが広まった。考えるに、旧作は聖書に倣うと旧約聖書、新作は新約聖書みたいなものなのかなあとも考えている。

庵野監督はクリエイターらしく、とても癖がある人だったらしいのだが、やはり変わったのは安野モヨコ氏との結婚なのではないだろうか?結婚前はシンジと同じくイジイジ感やウジウジ感、他人を拒絶するようなイメージを持っていたが、2002年の結婚以降はなんだか違う?雰囲気が出てきたかな?

なので、1995年〜の旧作は、視聴者置いてけ堀も辞さない、閉鎖した少年的な作風であったが、新作はよりわかりやすく家族的な作りになったと思う。なので、刺々しい触ると危険なものから、柔らかく扱いやすい作品になってしまい、もし仮に、新作のようなテイストで1995年放映してもここまではヒット作にならなかったかもしれない。

で、満を期して上映されたシン・ヱヴァンゲリヲン劇場版だが以下の点が気になった。

あの田園シーンは、とてもジブリっぽさを感じるシーンでしたね。昭和っぽさと小うるさいおばさんたち、家族、猫、赤ちゃんなどあそこのだけ観たらジブリ作品でしょう!父なる宮崎駿氏にはどう写るのだろうか?

そして出てくる安野モヨコ作品!オチビサン?

それと、Qでは忘れ去られていたトウジや委員長、ケンスケも出てきてサービスサービスゥって感じだ。視聴者へのサービス、ある意味予定調和的だけど、トウジとヒカリが結婚している、ケンスケのミリタリーぶりが健在とかはね。それとジムニーファンにはたまらない!あれはまだ2ストジムニー??四速ギアしかなかった!それとビデオカメラね!アスカのゲームもQからだけどゲームボーイアドバンス?

そして、これもサービス精神たっぷりの加持リョウジと葛城ミサトとの子、加持リョウジの登場。旧作では匂わせながらも、ならなかったことが実現している感じ。

で、大風呂敷を広げた数々の謎よりも、最終的には父親と息子の大喧嘩で、父親側が納得して収まったという感じだ。結局は碇ゲンドウがユイとまた逢いたかったから、壮大な人類補完計画なんてやっちゃんたんだよなあ。そして、旧作にはなかったシンジにユイを見つけたのも庵野監督結婚前後の心境の違いかな?

2つの謎がある。加持リョウジとマリ・イラストリアスだ。

加持さんはTV版からも突然何者かに射殺され退場しており、破で出てきて、Qでは全く出演せず、シンでは回想の中でしか出てきていない。重要な役割を担って、命を落としたことは確かだが、ここは空白の14年間の内容を補完する作品を是非作成して欲しいところだ。

マリは新作からのキャラだが、いかにも商業的で場違いなキャラと感じてしまう。しかし、作り手もわざとそのように設定しているようで、庵野ワールドに部外者を入れて、第三者的・観察者として扱っているようだ。にしても違和感あるなあ。

で、最後の最後は旧作と同じように実写やラフ画を入れて、エヴァから卒業し現実世界に戻ろうよ!といったメッセージ告げられる。内なるシンジを外なる世界に連れ出したのは「気持ち悪い」のアスカではなく、第三者的な立場であったマリだった。旧作はファンを突き放したイメージだったが、今回はまさに手を引っ張っていってくれる感じ。マリ=モヨコ氏という考えもある。

何はともあれ、25年エヴァと付き合ってきたのだが、これで終劇を迎えられそうだ。あ、あの14年間を埋める作品は許しますよ!

では。



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