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『進化思考』批判を読み解く。〜備忘録として〜

『進化思考』という本について、「日本デザイン学会」にて提起された批判と、それを受けて、ある生態学者?(研究者)さんがブログにて指摘したことをシェアしておきます。他のSNSなどでも話題なので、既にご存知の方もいらっしゃるかと思います。

フォロワーさんの中には、この『進化思考』や、その著者の関係者・信奉者の方(ファンやコミュニティメンバーの方)もいらっしゃるので、気分良くないかもしれませんが、一つの

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生物多様性は、地域を選ぶ「新しい時代の選挙」になる。

今日はある委員会だったのだけど。
生物多様性は、やはり都市部より、海や山や川、野辺や湿地、あるいは田畑など、直接かつ大きなインパクトがあるところから考えるべきでさ。つまり、生産者や農山漁村に暮らす人が"最前線"の守り人、なんだよね。

「社会全体で生物多様性に取り組もう」っていうのは、ほぼ「生物多様性に取り組む生産者や地域の担い手に対して、社会全体がどうコミット(約束)するか」という問いに集約され

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次の10年に向けて「プラネタリー・グッド」を提唱する理由。

次の10年に向けて「プラネタリー・グッド」を提唱する理由。

プラネタリー・グッド(Planetary Good) #プラネタリーグッド #PlanetaryGood

って、聞き慣れない言葉だと思います。

そりゃそうです、私達が最近になって造語したもので、今のところgoogle大先生で検索かけても、弊社サイトと私のコメントくらいしかヒットしない、産まれたてのマイナーな言葉ですから。

私達はこの『プラネタリー・グッド』を、これまでの10年の中心的な

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市民研究者や社会実験家が作る「未知×探求」の10年へ。

市民研究者や社会実験家が作る「未知×探求」の10年へ。

これからの10年は、「解き明かされていないが、確かに存在するモノゴトに人が惹かれ、向き合う」時代になる。

数式に裏打ちされた合理性から、生態系や霊的なものへ。今は非科学的で証明が難しい「不可視で、複雑なものへの問い」に人が向き合い始めてる。解を出すことに長けたAIではなく、きっとCIやEI(僕の勝手な造語です。こちらをご参考に。)が研究対象になる。

ものづくり全盛期時代に象徴される「機能の獲得

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「備えあれば憂いなし」って世界に通じる(が、備えない日本人を憂う)話。

「備えあれば憂いなし」って世界に通じる(が、備えない日本人を憂う)話。

最近、環境(エコ)が大事だ、Co2削減しよう、なんて話をどこでも聞く。

しかし僕は正直、CO2問題も砂漠化も温暖化などについても、ことさら問題だ!と騒ぐ人の気が知れない。寒冷化してる地域や時期もあるし、その逆もある。雨や雪がすごい減った時期や場所もあれば、その逆もある。総論や平均で語る意味はあまりない。挙げ句に、わずか30年前までは寒冷化で氷河期に入るかも、とすら言われていた(おかげさまで就職氷

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ビジネス・デザイナー論。〜Evil Design(悪意あるデザイン)と戦う。〜

社会不安や景気の下降局面には、「弱者救済、支援、応援」をテーマにした数々の取り組みが溢れる。

それらは、人の善意(善か悪かという評価があるわけではなく、純粋に誰かのチカラになりたいというポジティブな思い)から始まるものが大半だと信じている。しかし、こうした情勢に便乗し、事実とは異なるキャンペーンで人心を扇動したり、誰かを非難や攻撃したり、不適切な利益を得ようとする輩も現れるのも現実だ。

コロナ

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2020年〜伸びる領域について(メモ)

2020年〜伸びる領域について(メモ)

※日本国内に限った話ですが、備忘録&シェアのために書き留めておきます。

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2020年から数年は、新市場創出への挑戦的な投資よりもむしろ、社会におけるコストを確実に下げるサービスへの投資が進む。

これは単に、過剰供給と価格競争で手数料や物価が下がっていく、ということだけを意味しない。
また、SaaSのように企業の人手不足・コスト削減・効率化や、シェアリングのように遊休資産

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支援という言葉を使わないこと。

支援という言葉を使わないこと。

何かに賛同する、事業に可能性を感じる、誰かを応援したいと思うことがある。

そんな時、投資家として出資する手もあるのだろうけど、事業家とはコアな価値基準が異なるし、利益相反も起きることがある。その点「自分が事業自体に参画して、実務で汗を流す」という方法が、実は一番良い。

僕も創業者として、投資家よりも、とにかく喜怒哀楽を共にし、一緒に苦しみを乗り越えられる仲間が欲しかった。同時に、次は誰かにとっ

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グッバイ消費者。ハロー研究者。

グッバイ消費者。ハロー研究者。

この1〜2年で顕著になったと思うこと。

それは、事業規模は小さくても、高い(深い)専門性を持ち、有言実行なプレーヤーがその存在感を高めていること。

既存の仕組みに挑む、みたいなデカいことを言うだけで実態が伴わないプラットフォーマーは、燃費が悪いことが(元から分かっていたことだけど)明らかになってきた。
一方、既存の仕組みに対して心の中で疑問を投げかけつつも、自らの哲学に基づいて、明るい未来に向

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