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育休編 〜夫が育休をとってよかった5つのこと〜

妊娠期間中は夫婦の絆について考えさせられましたが、やっとこさ出産し、無事元気な男の子を迎えることができました。

出産後はもっと大変だろうな、と覚悟しながら私たちは里帰りはせず、夫が2ヶ月間の育児休暇をとり、最初の子育てをはじめることにしました。制度は整えられてもなかなか進まない男性の育休ですが、実際に育休をとってみるといいことばかりで、結果的に「絶対に育休はとるべし!」と考えています。
私たちなりに、夫が育休をとってよかったと思う5つのことをまとめてみました。

1_子供に夫婦で一緒に向き合う期間

夫:子供が生まれると、とにかく考えることがたくさんある。

ベビーベットは必要か否か。オムツは紙にするか布にするか。沐浴はどっちがやるか。それに必要な道具はなんなのか。ミルクのメーカーはどこがいいのか。いつ寝かして、いつミルクをあげるのか。服はどこで買うのか。保険はどうするか。保育園に預けるかどうか。預ける場合はどこがいいのか。・・・・

もちろん産まれる前から準備できることもたくさんあるが、産まれてみないと分からないこともたくさんある。新しい命が目の前に現れ、不安や緊張が半端ない環境でさらにそれらの検討事項が山積みになる状態は、結構ヘビーだ。

もし仮に夫婦の役割を「仕事は夫、家事育児は妻」みたいにしていたら、子育てにまつわるあれこれの意思決定はあっという間に妻に委ねられることになる。それはなかなかの負担だし、そうなっては夫としては育児に対して主体的に考えることはより難しくなってしまう
だから、一緒に悩み、一緒に考え、一緒に決断する、ということが大事なのだと気づいた。一緒に考えたからお互いに納得できるし、向き合うことができる。
そのスタートラインに立つためにも、夫婦が一緒に向き合う時間が必要だと思う。

妻:妊娠中は動けない時間が多かったので、常にネットで産後の準備をしていた。そのグッズが必要かどうかを決めたら次はどのメーカーで、どのくらい用意しておくべきなのか。なかなか想像がつかないながらもいろんな人の出産準備Youtubeをみたり情報を集め、最後は夫に相談して一緒に決めた。

ひとりで決めることもできたのかもしれないけど、夫にも自分事化して欲しかったし、なにより頭がまわっていない妊婦時期には誰かの意見が必要だった。このやりとりが、産後すぐに協力体制に入ってくれたのにも一役買った。


2_なにがどう大変なのか体感できる

夫:「育休とって、家で何してるの?」と聞かれることがしばしばある。
育児は大変、なんていうけど具体的になにがどう大変かということは、言葉や文字では表現しきれないのが正直なところ。

オムツを変えて、母乳やミルクをあげて、あやして、寝かしつけて、またオムツを変えて・・の繰り返し。なんとなくリズムがあるような気もするが、子供の成長はあっという間で、リズムがつかめて慣れてきたな、と思った矢先、数日、数週間のうちにリズムや様子は変わっていく。
その変化に対応しながら、日々のあれこれを何度も繰り返す大変さは、本当にやってみないと分からない。しかも夜は3時間おきに起きる。
文字にするとあっさりしてしまうけど、毎日一人でやってたら数日で気が滅入ってしまう。(もちろんそれ以外に母乳がでるように練習したり、家事をしたり、育児用品を揃えたり、やることはたくさん・・)

子供が成長するにつれ大変なことはいくらでもあるのだろうが、最初に体験知を得ていることは、なにをするにも大事だ。

妻:日々成長する子供の変化に一喜一憂していた。子供が出来ることが増えるのは嬉しいが、やっと慣れたと思った生活リズムを常に変えていかなければならない。抱っこして寝なかった息子が、腕枕で寝てくれるようになった矢先に夜泣きがひどくなったり、抱っこマンになって全く家事に手がつけられなかったり。

ただ、この大変さは産後2ヶ月の生活を一緒に過ごしていた夫だからイメージがつくのだと思う。これは仕事でも他のことでも言えることだが、やはり経験したことがないと言葉だけでは理解ができない。それだけのように聞こえるかもしれないが、その後の夫婦生活は育休をとったかとってないかでだいぶ違うと思う。

3_育休後にこそ意味がある

夫:意外な気づきは、育休が本当に大事なのって、その期間中に家事や育児をするということだけでなく、仕事に復帰した後の気持ちなのかもしれない、と思ったこと。

育休をとるときは、出産で疲労困憊な妻をサポートすることが自分の一番の任務だ、と思っていたのだが(もちろんそれもあるが)、育児で大変なのは最初だけではなく、その後もずっとである(その時々で大変さの種類が違う)。たった2ヶ月の育休だったが、なにをするにも2人いることの安心感を実感した。ちょっと料理を作る、お風呂にいれる、トイレに行く。なにをするにも一人だと結構大変。
それがわかったので、仕事復帰後はできるだけ早く帰ろう、と自然に思えた。朝の出勤時間をこれまでより1時間早くし、沐浴の時間に合せて早く帰るための工夫をした。

仕事から帰ってきた時に、妻が家事に全く手をつけられない日もある。そんな日でも、なんで家事やってないんだ、なんてことは思わず、今日は大変だったんだと理解でき、そして労いの感情が湧く。
だから育休は、その期間のためにとるのではなく、その後の生活のためにとるのだと理解した。

現在子供が8ヶ月、仕事に復帰して半年が経つ。日々の仕事に追われると妻や子供がどんな1日を過ごしているのか、だんだんわからなくなってくる。たまには、思い切って有給をとったり、半休をとって、子供と一緒にいる時間をつくり妻に休んでもらうことも、とてもオススメである。

4_会社や周囲、そして自分へのポーズ

夫:日本の社会全体として、男性が育休をとることはまだまだ浸透していない。ということは後から知ったのだが、2019年度の男性育休取得率は7.48%。日本の育休制度は、会社員であれば男女ともに当面の生活には困らないくらいにそれなりに手当てがでるし、世界的にみても充実しているそう。
(ただし!フリーランスにとっては全然手当てが不十分なのでそれは声を大にして意義を唱えたい。それはまた別の機会に・・)

それでも育休取得率が低推移しているということは、社会的に容認される空気ではなく、キャリアアップや職場への負担を考えると、容易に理解を得がたい状況なのである。知人や親戚に「育休をとる」と伝えると、「いい会社ね〜」と言われた。それが実態である。
幸い、うちの会社は本当にいい会社で、全く怪訝な反応はされず業務をみんなでフォローしてくれた。会社のみなさんには本当に頭があがらない。この場で改めて感謝です。

とはいえ、そんな環境である会社もまだ数が少ないとは思うのだが、ある種、会社や周囲へのポーズの機会でもあると思った。家庭と向き合う時間をつくる、という意思表明でもある。
つるの剛士は「育児休暇」という名前をやめるべき、「家庭訓練」とか「家庭修行」と呼ぶべしと言っていた。すごく共感。「休暇」というと休んでいる感じがするけど、実際全然休みじゃないし、家庭にとっては必要で大切な時間。
「育休とります」で怪訝な顔をされるのではなく、「修行行ってきます!」「おぉ、頑張れ!」と。誰もが育休を当たり前にとれる社会に早くなってほしいと切に思う。

https://lineblog.me/tsurunotakeshi/archives/7833504.html

自分自身にとっても、この先の人生で何を大切にするかを考える機会にもなる自分へのポーズだとも思った。もちろん、育休をとらないから家庭を大事にしていない、とは思わないのだが、家庭と仕事のバランスや向き合い方を考える機会にはなったと思う。

5_なにより楽しい

夫:最後はこれに尽きる。
たったの2ヶ月ではあったが、24時間、妻と子と一緒に過ごした。新生児の子の成長は目まぐるしく、自分の手の存在に気づいたとか、目で追うようになったとか、母と父の区別がついたようだ、とか、毎日新しい発見がある。

新しい動きや反応ができるようになったら嬉しいし、かわいい。一緒に過ごし成長を見届けられることはやっぱり幸せだ。この幸福を得る機会を逃すのは、もったいない。

妻:いわゆる新生児期は生後28日と短く、あっという間に成長してしまう。一緒に幸せを共有できる環境は本当にありがたかった。子供にもその空気感が伝わっているといいなと思う。


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