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菊池の100冊・その1北京―世界の都市の物語 竹内 実

菊池の読書は好きな本を何回しつこく読む系で、本はよく読みますがあまり買わないタイプです。なので、あの作家は・・・・とか、あの作品は・・・とかのうんちく合戦ができないので本の話は基本しませんが、以前どんな本を読んでるかでこの前話したら、すごい受けて、おすすめの100冊を教えてくれ!と言われたことがあったのです。

コロナコロナでなんか、面白くないので適宜、意味なく紹介していきます。基本的にビジネス書読まないので、そこらへんにはすぐには役に立ちません。でも、こんな時間がるときにぴったりな本ばかりですよ。

■ その1北京―世界の都市の物語 竹内 実

この本、北京で読んだんですよ。北京の海淀区の大学の寮で、遠くに北京電視台の電波塔が見え、スモッグで靄がかかっている空に、茶色い北京の該当の光が反射してモヤッとした外を眺めながら、最後の「北京は今まで北京であった、これからも北京である。北京は永遠である」を読み終わったときの謎の感動はいまだに忘れません。(この本の中ですと、北京のモヤはスモックではなく王都の「気」らしいですが)

竹内 実さん学者さんなのに文体に味わいが深く、知識も豊富なのに話がとっちらからず、また、心から好きなんだな・・・・が溢れている、個人的名著です。

主に、北京の歴史や街の話や伝説や風俗なのですが、すでに、出版された93年でも懐かしの・・・に、なっていたので、2020年の今では昔の話になってしまっているんだろうなと。

20世紀に北京経験があり、街が好きな人にはたまらない本です。特に、住んでる人や、これから行く人によんでほしい。

10代の頃、まだまだ再開発が途中で、北京の下町は、胡同と呼ばれる細い路地(犬の毛より多いと言われたそうな)と四合院という、外側に窓の殆どない建物、灰色のレンガのせいで、路地を歩いていると灰色の壁と四合院の中庭の槐の木で、独特の雰囲気がありました。

なんか、こういう事書くと年取ったなと思うのですが、あのときの北京はもうないですが、まだ、目をつぶるとすぐにおもいだすことが出来ます。

北京出身の20代にこの話をしたら「うちの父みたい」と言われました。
嗚呼。

北京久しぶりに行きたい。


■ 本の解説

黄土が生んだ城壁都市、北京。その歴史は神代に始まる。人類の始祖のひとつ北京原人、理想の王・黄帝から、今日の城内を管制し、庭園を充実させた清の康煕、雍正、乾隆帝、
そして毛沢東まで。

この都における英雄たちの事跡をたどりつつ、紫禁城の構造、料理、演劇、庭園、胡同の生活と北京の魅力をあますところなく紹介する。

https://www.amazon.co.jp/dp/4167154021/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_-rkIEbP62EK2P

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