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往年の名レース~朝日杯FS編~


「3歳の頂点に立った馬はやはり4歳でも強かった!」

90年代の競馬を語る上で外国産馬抜きにしては語れないでしょう。

今回取り上げたいのは97年の朝日杯です。
97年当時、天皇賞やクラシック競走は外国産馬に門戸が開かれていない時代の中、

NHKマイルC シーキングザパール
高松宮杯 シンコウキング
安田記念 タイキブリザード
マイルCS タイキシャトル
スプリンターズS タイキシャトル

これだけのGIを外国産馬が勝つという今では考えられないくらいの強さでした。

97年朝日杯3歳ステークスでも、
6番人気が、この年のNHKマイルCを勝ったシーキングザパールの父シーキングザゴールド産駒のマイネルラヴ、5番人気が米国産の快速馬マウントアラタ、4番人気が愛国産シンボリスウォード、3番人気がヒシアケボノ(95年スプリンターズS)の弟の良血アグネスワールド、2番人気が、初GI制覇がかかる2年目の福永祐一鞍上のフィガロ、そして1番人気が冒頭の名実況(フジテレビ堺正幸アナ)でお馴染みの後にグランプリ3連覇をするグラスワンダーでした。

実に上位6番人気までを外国産馬が独占してます。

アイビーSを圧勝して単勝1.1倍の圧倒的支持を受けて京成杯3歳Sを続けて圧勝のグラスワンダーが朝日杯でも1.3倍の人気になりました。

https://youtu.be/4L-93kwwh2g

レースは中団に位置取ったグラスワンダーが4コーナー大外を回して豪快に差しきり従来のリンドシェーバーが持つレコード1.34.0を0.4更新する1.33.6で快勝。この年のマイルCSが1.33.3なので、当時の馬場を考えると相当なタイムだったと記憶してます。
有馬記念に出ても好勝負になるのではないかとの声もあり実際、年度代表馬の票が何票が入ってました。
しかし残念ながら、この後骨折が判明してしまい春シーズンは棒に振ることになって復帰戦は、あの伝説の毎日王冠まで伸びてしまいます。
尾形充弘調教師によると骨折の影響で左回りのパフォーマンスはだいぶ落ちてしまったらしく、タラレバが許されるのであれば万全の状態でエルコンドルパサーやスペシャルウィークとジャパンカップで戦う姿は見たかったですね。

実際、復帰後は毎日王冠とアルゼンチン共和国杯は力を出せずに終わってしまい予定していたジャパンカップは回避し有馬記念で復活を期すこととなります。

この有馬記念はボクも5本の指に入るくらい大好きなレースで未だに見返すことはよくあります。
3~4コーナーにかけてのグラスワンダーの手応えの良さがリアルタイムで見ていた時、体が震えたのを覚えています。

こうして活躍した馬の中でも後世に血脈を繋いでいけるのは、ひと握りの馬に過ぎません。
嬉しいことに今年はジェラルディーナがエリザベス女王杯、そしてつい先日ウインマリリンが香港ヴァーズを勝ちました。
2頭は繁殖牝馬となってきっと良い仔を産んでくれることでしょう。
ピクシーナイトやジャックドールには是非、種牡馬になってグラスワンダー系を繁栄させていってくれることを大いに心待ちしています。

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