
憧れのラブレター
憧れのデートや憧れのプロポーズ・・・いろいろな理想があると思いますが、私が憧れるのはラブレター。
それも、思いっきり長くて、それでいて冗長なことはなく、気の利いた比喩がところどころに挟まれ、かつ会いたい気持ちがしんみり伝わってくる手紙。
具体的にいうと、ずばり村上春樹さんの小説に出てくるみたいなラブレターです(村上春樹さんの小説には長い手紙がよく出てくるのです)。村上春樹さんは若い頃よく好きな女の子に手紙を出していたと何かで読んだことがあるのですが、とってもうらやましい・・・!
残念ながら私はまだ長くて気の利いたラブレターをもらったことはありません。でもこのあいだの誕生日、旦那さんがクマのシールをたくさん貼った手書きのカードをくれました。とってもうれしかったです。
そういえばラブレター、自分からも出したことがあります。中学生の頃、幼い頃から好きだったミッフィーちゃんの作者であるディック・ブルーナさんに宛てて、習いたての英語で出しました。おそらく直筆と思われる返事がかえってきたときには、それはそれはうれしかったです。
本日の3冊(手紙の本)
・村上春樹『ノルウェイの森』講談社, 1987.
手紙をテーマとした本ではありませんが、手紙がたくさん出てきます。携帯電話で簡単に連絡が取ることはまだできない80年代、手紙の重みは今とは違ったことでしょう。現代においては手紙はもどかしすぎて、自分の気持ちを吟味した文章で伝えることは昔よりずっと難しくなっているのかもしれない。
・角野栄子『魔女からの手紙』ポプラ社, 1997.
1ページめくるごとに様々な魔女から手紙が届きます。20人の画家が挿絵を担当し、ディック・ブルーナさんも描いています。
小学生の頃に大好きだった本。
・三島由紀夫『三島由紀夫レター教室』ちくま文庫, 1991.
手紙のやりとりのみによって構成されているコメディ。かの文豪もこんな娯楽作を書いていたのですね。まったく肩肘はらずに読めて、おもしろいです。
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