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「東日本大震災」にこれからのきっかけ食堂はどう向き合い、活動していくのか


東日本大震災から11年。

震災や津波で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、かけがえのないご家族やご親族、ご友人を亡くされた方々にお悔やみ申し上げます。

改めて、近日の投稿に興味を持って見ていただいた皆さま、ありがとうございます。

今回、3月11日を目掛けてきっかけ食堂メンバーが思いを込めて投稿してきました。そんな最後の3月11日に組織を代表し、事務局長の弘田がタイトルに書いてあることをこの機会に改めて伝えたいと思います。


きっかけ食堂の設立背景

設立は2011年3月11日の東日本大震災から約3年経った2014年5月。

東北に行かなくても東北を思い出せたり、震災について話せたりする場所を作ろうと当時大学2年生だった代表の原田が中心となり設立。
震災命日の毎月11日に東北や震災に興味のある人が、東北の美味しいご飯を食べながら語る、東北酒場「きっかけ食堂」がスタートしました。

(京都から始まったきっかけ食堂、最初のお店の様子)

その後沢山のお客さん、生産者さん、メディアの皆さんに助けられ、2022年3月11日現在、約8年間にわたり活動を続けることができております。

2014年5月 立命館大学の学生3名が「きっかけ食堂」を京都で設立 
2015年10月  NHK「明日へ」特集
2017年4月 きっかけ食堂を代表の原田から後輩の学生に引き継ぐ
2018年3月  復興庁「新しい東北」顕彰
2018年4月 きっかけ食堂@東京 設立
2018年11月 きっかけ食堂@愛知 設立
2019年1月 きっかけ食堂@仙台 設立
2019年4月 きっかけ食堂 事務局 設置
2020年2月 法人化/NPO法人きっかけ食堂 設立

きっかけ食堂 沿革

一度は、学生活動として終了させるもしくはできるところまでやればそれで良いと思っていましたが、周りからの期待や評価、さらには代表原田と東京設立時のメンバーであり現在、事務局長の弘田の想いから活動を継続することを決め、NPO法人化まで進めてきました。

(法人化記念イベントの集合写真)


NPO法人設立時の「日本一、東北に楽しく関わるきっかけになる」という理念を作った


きっかけ食堂は、食を通じた復興支援活動であり、東日本大震災を忘れないための活動でした。ただ、法人化をきっかけに震災の風化防止だけではなく、東北に楽しく関わるきっかけを作りたいと考え、新しいミッションと共にNPO法人きっかけ食堂としてスタートしました。

食や交流など、きっかけ食堂が大切にしてきたハードル低く関わること、楽しく関わることが特徴であったきっかけ食堂にとてもマッチした理念だと思います。

おかげさまで運営メンバーも全国各地に20名程度に増え、活動もオンライン〜オフラインと多岐に渡り、自治体や省庁関連のお仕事にも協力させていただいております。きっかけ食堂の活動が多様に、そして関わる人もかなり増え、できることも増えてきました。

(生産者、お客さん、運営メンバーとみんなで作るきっかけ食堂)

そんな中、メンバー内や関係者の皆さんから、震災から10年以上経った今、きっかけ食堂は東北の復興支援団体なのか?、もしくは現在では、復興支援活動ではないのか?なぜ、11日にこだわり続けるのか?とお声をいただくことがあります。

だからこそ、この3月11日のタイミングに組織としてどう捉えているかを文字に残していきたいと考えました。

毎月11日にこだわる理由

きっかけ食堂が毎月11日にこだわる理由はいくつかあります。
震災命日11日や震災を切り口に東北を知ってもらえる、イベントに足を運んでもらえるからなどです。

理由を挙げるといくつかあるのですが、きっかけ食堂として一番の理由は、毎月11日に開催、継続することの価値を信じているからです。

たしかにイベント開催日を11日以外にすることで、もっと社会人も学生も関わりやすくなり、運営の負担も少なくなるかもしれません。

ただ、11日に開催することはきっかけ食堂のアイデンティティであり、きっかけ食堂に関わる全ての人のためにも、失くしてはならないことだと感じています。11日にこだわることで、現在の温かい雰囲気、地域や人に想いを持って接することのできる団体になっていると感じます。

(きっかけ食堂の様子、温かい空間が生まれます)

これからも大変なことが沢山あると思いますが、毎月11日を大切に活動したい不器用なきっかけ食堂を見守っていただければと思います。


震災を忘れないこと、東北を楽しむこと、きっかけ食堂にとって等しく大切な価値観


11日にこだわるからといって、やはり、きっかけ食堂は東北の復興支援団体なのかと言うとそれだけではありません。

今のきっかけ食堂には、復興支援をしたいと思って関わる人だけではなく、むしろ魅力的な地域としての東北に関心を寄せて参加いただける方もかなり増えてきています。

食堂などの楽しいかかわり方を提供することで、東北に関心を持ってもらい、震災を忘れず、東北を想い続けようという想いでできたきっかけ食堂は、

今では、震災を忘れないこと、東北を楽しむこと、共に目的であり、それらは等しく大切にしたい価値観であります。

今でも震災の影響が残る地域があるのも事実です。そして、東日本大震災は東北に関わる上では知っておいていた方がいいことでもあると思います。
だからこそ、少しでも忘れないために11日を続けること、震災をきっかけに防災や教訓を伝えていくこと、私たちは取り組んでいきます。

同時に、東北の美味しいご飯や魅力的な景色、想いの持った人たちを紹介し、私たちの大好きな東北を思いっきり楽しめる機会をも作っていきます。
きっかけ食堂に関わる全ての人が、もっと東北が好きに、もっと東北に継続的に関わりたい、力になりたいと思えるようなきっかけを届けていきます。

(東北の日本酒は本当に美味しい!)


「誰もが、どこにいても、どんな方法でも東北への想いをカタチにできる仕組み」を目指します


3月11日を機に、改めての決意表明をさせてください。
きっかけ食堂は関わる全ての人の多様な想いをカタチにできる仕組みを作ります。

震災を忘れたくない人、復興支援をしたい人、防災や教訓を伝えたい人、

東北のご飯が好きな人、東北の景色が好きな人、東北の人が好きな人、

東北に住んでいる人、東京に住んでいる人、京都に住んでいる人、

愛知に住んでいる人、新潟に住んでいる人、熊本に住んでいる人、

副業したい人、観光したい人、情報を知りたい人、物品を購入したい人

大学生、社会人、運営メンバー、お客さん、生産者、事業者、寄付者

誰もが、どこにいても、どんな方法でもきっかけ食堂の大切にしている「想い」と壁のない温かい「コミュニティ」の力で、一人一人の東北への想いをカタチにしていきます。

2022年3月11日、震災から11年のタイミングに、震災を忘れないと共に、きっかけ食堂に関わる全ての人の想いの実現をお手伝いすることをモットーに活動していくことを宣言します!!!

まだまだ未熟な団体ではありますが、震災から11年。
私たちにできることを続けます。
引き続きのご支援、ご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。

きっかけ食堂 一同





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