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ただしい値付けって?

こんにちは。KiKiのきさらです。

この度、KiKiのオリジナル日本茶ブランド「muica」の価格を見直すことにしました。
こんなご時世ですが、値上げではありません。

値下げです!

今年の1月からテスト販売を行い、適正な価格できちんと伝えながら届けるという想いで販売してきました。約半年実店舗やマルシェなどでテスト販売し、その後7月に正式リリース。しかし2か月後の現在、価格改定に至りました。

なぜこのような事になったか、まだまだ小さな事業主として誰かの参考になったら嬉しいなと思い、そのわけを文章に残しておくことにしました。

2023.10.1より価格改定

muica01玉露煎茶FUU 25g 茶葉 
¥1,490→¥1,200
muica02ハーブ煎茶SUISUI 25g 茶葉 
¥1,490→¥1,200
muica03スパイス煎茶HARE 25g 茶葉 
¥1,490→¥1,200
muica04ほうじ茶MARU 25g 茶葉 
¥1,490→¥1,200
muica05焙煎紅茶GEKKO 20g 茶葉 
¥1,490→¥1,200
muica06紅烏龍茶YOI 20g 茶葉 
¥1,490→¥1,200

muica MOOD ON 2.5g3種 ティーバッグ 
¥1,680→¥1,300
muica MOOD OFF 2.5g3種 ティーバッグ 
¥1,680→¥1,300

NEW muica 2.5g6種 ティーバッグ 
¥2,100

割引率としては、約20%の値下げ。
そんなに下げられるなんて、元の金額が高すぎたんじゃないか?!と思われる方もいるとは思います。
値段に関しては私と高木の間で何度も何度も話し、何度も揺らいでは自分たちを信じることにし、また揺らぎ…の繰り返しでした。

なぜ最初の値段設定がこのような価格だったのか。
私は前職でモノづくりの会社にいたこともあり、製造原価、資材原価、倉庫家賃、組み立て工賃など様々な原価を積み上げ、そこから上代価格を検討していました。1円単位で原価を抑えられないか検討し、適正な価格になるまで調整するということが仕事でした。
市場にある同じような商品の価格と単純に比較するのではなく、このモノの価値はなにか、価格差はどのように説明したら納得してもらえるかなどを意識をしていたつもりです。
なので、muicaにおいてもまずは原価率優先で値段を決め、その上でギャップがある部分は伝え方や見せ方で価値を伝える必要があると信じすぎていたように思います。

ここで適正価格とはなんだろう?という疑問にあたるのですが、それは

この商品に関わる全員が幸せであること

だと思っています。

製造する人も、作る人も、届ける人も、伝える人も、買う人も、全員が幸せでなければならない。作りたくて作っているのだから、多少は自分たちの幸せを削ろうという人もいると思いますし、特に始めたばかりの作家さんなどにそういう方は多いのではないかなと思います。
けれども、長い目で続けていけるかどうか。
これが作る人にとっては一番大事なことだと思っているんです。

自分たちの幸せを削ったために、続けられなくて辞めてしまったとしたら。もしかしたら、この商品が本当に大好きで、これがあるから頑張れる!と思ってくれる人もいたかもしれないのに、結果的にその人の幸せを奪ってしまうことになる。

私たちが最初に値付けをした価格は決して高すぎるとは思っていません。
価格に見合うだけのお茶のおいしさ、価値は確実にあると自信を持って言えます。
ただ、全員が幸せかどうか?を考えたときに、もしかして違うかもな?と思ったのです。

私たちの日本茶ブランド「muica」は、「日々をあじわう」というコンセプトがあります。

いつもの暮らし。
やりっぱなしの洗濯物を横目に
机の上に散らかる物を端に片付けて
ちいさな空間をつくったら小休止。

ゆらゆら揺れる湯気をみながら
息が詰まっていたことに
ふと、気がついたりして。
ありのままの自分でいいと思えたら
なんでもない日もいとおしく感じるんだ。

ブランドメッセージにもあるように、muicaは日常の中のなんでもない暮らしの中にこそ、あって欲しいお茶だと思っています。
日本茶というと敷居が高く思う人も多いなかで、肩肘はらずに気軽に飲んでほしい。散らかったままでも、お茶を飲むだけでちょっと贅沢な時間が味わえるんだから。というようなメッセージを込めています。

そうメッセージを作っておいて、この値段でこのお茶を買ったら、そんなに気軽に飲めるかな?って思ったんです。
結局勿体なくてケチケチ飲んでしまったり(笑)、ここぞという時に飲むお茶になってしまったり。

それはちょっと私たちが伝えたいこととは違うし、お客さんにとっても満足していただけないのかなと感じ、価格を改定することに決めました。
今までの価格で、価値を感じで購入してくださったお客さまにおいては本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます!

これを機に、手に取っていただける方が増えたり、お茶を飲むことが日常的になったら幸せが広がるのではないかなと、今は感じています。
もしかしたらこの先、また値上げをせざるを得ないこともあるかもしれませんが、全員が幸せであるかどうかを見過ごさないようにしてゆきたいと思います。

KiKi


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