きの@育児を楽しみたい幼稚園教諭
綺麗な指先に憧れて
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綺麗な指先に憧れて

きの@育児を楽しみたい幼稚園教諭

2020年育休。
私は念願のネイル生活を送った。

保育士という職業は爪は深爪一歩手前、髪色は奇抜な色を入れられない。
フットネイルをする人は多いが、TPOに合わせて色を落とすこともしばしばある。
日焼けしやすい体質はこまめに日焼け止めを塗っても毎年指先は焦げる。
すらっと伸びた綺麗な指先には強い憧れを抱いていた。

産休に入ればネイルが出来ると思っていた夏


結婚して数年たった頃、子どもを授かることが出来た。
有給を使って少し早く産休に入る予定を立て、後期つわりと闘いながら仕事をこなしていた。
休みに入れば1年以上は公の場に出ることが無くなる。
出産準備をしながらもしっかりネイルのことは考えていた。

産院では定期的に母親学級があったので必ず参加した。
陣痛から出産の流れという内容の話を聞いていると、助産師さんが衝撃的な事実を伝える。

「妊娠出産では何が起こるか分かりません。爪は妊婦さんの健康状態を診るためにとても大切なので、特に出産間近になったらネイルは控えてくださいね」

助産師さんは私の考えなどお見通しだったのだ。
ショックを受けたその指で、『妊婦 ネイル いつまで』『妊婦 ネイル ダメ』と検索魔になったのは言うまでもない。
妊娠中はいつ何が起こってもおかしくないので、まだ見ぬ我が子を腕に抱くまではおあずけとなった。


出産、そして育休へ


予定日が大幅に遅れた結果、促進剤を3日間打ってようやく出産した。
産まれてからトラブルが多発し新生児期をGCUで過ごした娘。
退院し少し遅い里帰りが始まったことで、ようやく一息をつくことが出来た。

朝夕のサイクルが安定しあまり泣かない娘は、初めての育児ながら『育てやすい子』ではないかと感じていた。
夜の他に昼間も一緒に昼寝が出来ていた為、睡眠不足のストレスはなかった。
眠る我が子を眺めながらふと思い出す。

今がチャンスだ、と。

何年も前に買ったポリッシュネイルを引っ張り出し、まず左の親指に付ける。
ラメの入っていることで色むらが目立たず、初心者でも綺麗に塗ることが出来た。

心がときめいた。

そのまま全ての指にポリッシュネイルを塗り、ヨレないよう十分に乾かす。
赤色に染まった指先はいつもより白くスラっと伸びているように見えた。
子どもの口に入らないよう気を付けながら過ごしたが、それが煩わしいとは感じなかった。
なんだかオシャレな人になった気がして、気持ちが前向きになっていたことを今でも鮮明に覚えている。

それから二週間に1~2回のペースで塗りなおした。
服や化粧だと合う色が手元に合うとは限らないことも知った。
300均の貼るネイルを楽しむこともあった。
ジェルネイルにも興味はあったが、メンテナンスをする気もお金も無かったのでそこは断念した。

私の育休は、人生の中で最もネイル生活を満喫した時間となった。

非日常を満喫できた1年


現在はまた勤めに出て、何も塗っていない爪に戻っている。
引っ越して仕事を始めるまで少し時間はあったが、断捨離も兼ねて持っていたネイルグッズは実家に置いてきた。
ズボラな性格なので3連休程度では頑張れないのだ。

妊娠出産は見た目が著しく変化する。
体重や体型の変化だけでなく、私の場合は抜け毛もすごく人生初の薄毛で悩んだ。
会話をする人は出産前と比べてごくわずかとなり、SNSが発達した現代でさえ孤独を感じることが多々あった。

ネイルは、『私』に戻してくれる一つの手段。
心身ともにボロボロになった私を指先から彩ってくれた。
育児で忘れていた好きなことやトキめきも思い出すことが出来た。

この先またネイルをするようなことがあれば、それは私が自由になった時かもしれない。
周りの目や環境に縛られず生活を送る。人生の目標の一つだ。
その時はぜひジェルネイルに挑戦し、思う存分好きな指先を楽しみたい。


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きの@育児を楽しみたい幼稚園教諭
□保育士9年▶︎幼稚園教諭1年目 □夫・娘・私・セキセイインコの3人と1匹暮らし □長野▶︎千葉へ 育児のこと、生活のこと、夫婦のことをアウトプットしながら、気に入った人生を歩みたいと思っているアカウントです。