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親にティール組織を解説してみたら...②

だいぶもったいぶってしまったのですが、後編をお届けします。
前編をまだお読みでない方は こちら から。

「最近、会社はどうなの?」

帰省の際には大体聞かれる質問です。普段なら軽く、順調だよ、と答えるところですが、FREEPLUS が2019年6月にティール組織になったこともあり、せっかくならしっかり話してみよう、と説明をしてみました。

いきなりティール組織を説明したとしても、絶対に理解してもらえないことは容易に想像がついたので、段階を追って説明することに。

まずは「組織モデルは、人類が文明を持ち始めたころから、歴史の中で徐々に革新を続けてきた。」
ここからだ。

人類が生まれたばっかりの頃ってさ、どんな組織モデルだったと思う?
そこから段々進化してきて、4つの段階を経て、ティール組織というモデルが登場したんだよね。

徐々に徐々に、懇切丁寧に説明をした。もちろん途中で、ここまで言ってることわかるかな?確認をしながら話した。

それでね、FREEPLUS が新しくチャレンジした"ティール組織"っていうのはね、上司がいないんだよ。だからみんなフラットなの。何か会社としてやりたいことがあったとしたら、やりたい人が声を上げて、必要な人に助言をもらって、その上で意思決定してお仕事を進めて行くんだよ。周りの人に反対されることもあるかもしれないけど、本当に自分がやりたいと思っていて、会社の理念の追求にとって効果的だと思うなら、やったらいい。管理や監視っていう考え方はなくて、信頼で成り立つという考え方なの。

すごく面白いところがね、100名以上いる正社員が全員自分で自分のお給料を決める仕組みなの。

ー だんだんと曇る母の顔。

(あれ...?どうしたのかな?)

母「でもそれってさ、最終的に社長か誰かが決めるんでしょ?」

私「え?そんなことないよ。先に言った通り、信頼で成り立っているからお互い同僚からのプレッシャーを受けながら(ピアプレッシャー)、自分で決めるの」

母「なんでそんなことができるの?」

私「大前提として、会社の理念(存在目的)に対して集まっている仲間なのね。同じ理念を追求するために集まった仲間であるなら、信頼して任せてもいいよね。という考え方なんだよ。もう1ついえば、時代背景的に 世の中の流れがものすごく早くなってきているから、最前線の信頼できる仲間に意思決定をしてもらい、アクションに移せた方が企業優位性にも繋がるよね。もう社長が決めてそれをトップダウンで浸透させて、世の中に価値提供するスピード感じゃ、遅いことがたくさんあるんだよ。
一般的な企業は、社員を信頼せず、性悪説に基づいて監視統制をするけど、FREEPLUS は信じ合える仲間とその存在目的を追求して行きたいって考えているんだ」

私自身としては歴史的な背景から、ティール組織の説明、そして FREEPLUS の考えまで、全て説明しきった!やり切ったぞ!そう思ってホッと一息ついたところだったのですが...

なんと、母を見ると、目に涙を浮かべているのです。しかも悲しそうな顔をして...。

全然その気持ちを理解できなかった私は、どうして泣いてるの?と聞きました。

すると....

「それはまるで 宗教 だ!
そんな怪しいことにハマってるなんて...涙」

お母さん、今までの人生も、そして今回も。
いつも心配させて、悲しませて、ごめん。
でも教えて欲しいんだ、どこが宗教だと感じるの??

母曰く、宗教だと感じる点はたった1点であり、それこそが宗教と言った理由のようです。

「性善説で会社を運営できるはずがない。」

その答えを聞いて、私は妙に納得したところがありました。母は私が幼い頃から、仕事から帰ってきては、どうにもできない会社の悩みを、私に打ち明けてきました。

・現場を何も知らない2代目社長が、無理難題を振りかざしてくる
・エゴだけで意思決定し、盾をついたら権力を背景に、いじめる上司
・いくら頑張ったとしても下克上は認められない

母は母なりに、こう言ったヒエラルキーの非効率さや、上のエゴと戦ってきたんです。結果は、全て惨敗。だからこそ、母の中で ティール組織は、どこか理想に感じながらも、絶対になし得ないものなんです。だって、人は生来、悪だというマネジメントをされ、それを信じ切ってしまったから。

そこにきて娘は、キラキラ目を輝かせながら、それとは正反対のティール組織の概念を説明してきたんです。今までの考えを180°覆されるような考え方で、それはびっくりするでしょう。そして信じられないでしょう。そして、当然怪しいですよね。未知のものだから。

行き着く先は、「娘は変なものを信じてる」→「宗教だ」でした。

なすすべがなかった私は、

「お母さん、これから世界全体の組織の捉え方も変わってくるから。もっと誰にでもわかる様に、説明される時がきて、その時に、お母さんに分かってもらえたら嬉しいな。私も、次に話す時には、もっとわかりやすくお話するから....」

と会話を終えました。

新しい概念が世の中に浸透し始めるときには、何らかの拒絶反応があります。私は母との対話を通して、ティール組織 への拒絶反応をまざまざと体験しました。この体験談が、何に役立つのかはわかりませんが、将来 こんなこともあったねと母と笑って過ごせる時がきますように。

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