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象と鯨

 

南アフリカではかつて、

たくさんの象たちが生きていた。

しかし、

人間の勝手な都合で乱獲され、

1981年には

わずか三頭の象しか

確認できなくなってしまい、

最後に残ったのは

推定年齢45歳のメスの象。

3年後にはその象も姿を消してしまい

消息が分からなくなった。

その後、

ある動物医師が

象の姿を見つけたのは、

森林地帯から

遠く離れた

海岸の切り立った崖の上だった。

海の方に目を向けると、

その崖の下には

シロナガスクジラの巨体が

浮かび上がっていたのを発見した。

両者はまるで向かい合うように

シロナガスクジラは

じっと象の方を見上げているようであった。

まるで、

象とクジラが

互いに会話をしているかのようだった。

その時、低い低い音の振動が

感じられたという。

陸で最大の哺乳類のアフリカ象と

海で最大の哺乳類のシロナガスクジラが

会話をする光景。

これは、

南アフリカで目撃した

ある動物医師の実話である。

共に、

互いの種の孤独を

嘆いているとも取れる様子だと私は思った。

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実は、

不思議なことに、

それと全く同じ話を

絵にしているものがある。

描いた画家は、日本人。

しかも、

江戸時代に活躍した有名な絵師

「伊藤若冲」

であるという。

[参考リンク↓]
http://www.miho.or.jp/booth/html/artcon/00006482.htm

現代において実際にあった出来事が

過去の作品から、

見ることができるという。

果たして、

象と鯨は

何かしらの意思疎通が

できるのであろうか?

伊藤若冲は、

なぜ、このような

対比した絵を描いたのか?

白象と黒鯨の対比に意味するものとは?

江戸時代の日本に

初めて象が輸入されたとの記録があるが、

それと鯨との関係が意味しているのは何か?

そして、

この作品  伊藤若冲「象と鯨図屏風」は

2008年に北陸の旧家から

発見された作品であり

伊藤若冲の晩年にあたる1795年に描かれた

という事実。

それと共に、

全く同じ構図で異なる絵

「象と鯨図屏風」伊藤若冲 が

1928年(昭和3年)11月の

大阪美術倶楽部の記録で

3100円という値が付けられたまま、

いまだ行方不明になっているという事実。

時間軸がグルグルと入れ代わる

まるで、パラレルワールドのような

不思議な出来事が

「象と鯨」にあることに

驚きを隠せない。

そういう話を聞くと

まだまだ自分の中に

爛々とした好奇心があることに

気付かされるのである。

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伊藤若冲「象と鯨図屏風」

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【画家】記憶の中にあるものを形にしたいという思いから、作品を作っている。毎年開催している個展を中心に国内外で活動している。 facebook go.kihara / instagram gokihara
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