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天気の子を見て

 「天気の子」を見た。東京を舞台装置としてではなく、その『地霊』そして『普請中』でありつづける性質を描き切った上に、『天気』によって、それすら呑みこんだ点に於いて傑作である。  作品の中で、最初に出て来た『歌舞伎町』が主人公達が疎外された町として描かれ、『池袋』‐更に言えば北口‐が逃走中の主人公たちを受け入れた町として描かれた点は、第一に言及すべきだろう。  かつて新宿は東京の他者を受け入れる部分、言葉を換えれば『優しさ』の象徴として描かれた。『優しさ』とは「無関心」である(

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