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【ブルー・ジャスミン】

過去に大富豪ハルと
幸せな時間を過ごしたジャスミン。

詐欺容疑でハルは捕まり
住まいを無くし、はたまた息子も呆れ離れ、
優雅な生活が剥がれ落ちていく。
セレブ生活から大転落。
今まで上品な言葉で蔑み見下した妹の家に頼らざるを得なくなる。

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なんとか取り戻そうと目標を決めても、
目の前の生活すらままならない。
空回りしまくるその歳でその姿は【痛い】そのもの。

なのに感情移入どころか
滑稽にコメディに映ってしまうのが凄い所。
常に口論しながら錠剤を摂取する所とかもう面白くて仕方ない…。笑

過去に浸った痛い女性には容赦せず、
繊細なベールなんか調達しないで
コメディ調なBGMを並べる巨匠ウディアレン。

ぽっかり空いた穴の全治ってホント測定不能。

過去の栄光は成仏できていないから、
自分の武勇伝は見ず知らずの人にでも
止めどなく溢れてくるし、
口を引けば底なしに
低層男だのクズだの負け犬だの…
しっかり精神崩壊していくジャスミン。

〝ブルー・ジャスミン〟
彼女をblueで不幸だと思いますか?

見過ぎで錯覚してるのかもしれないけど、
私は不幸というか、結構こんなもんだよね的な
普遍的な人生を切り取ってるだけに思える。

何事も成仏するのは自分次第で。
たかが恋愛で自分のケツ履けないならするなよって。
「わかっているの!自業自得よ」
ヒステリックになる車中のシーンが
相変わらずすぎて、はい安心。

一度しかチャンスのない人生には、
ある程度の覚悟が大事だと感じられる。

ジャスミン演じるケイトブランシェットは
役の大胆さの中に、女性の繊細さが存在していて
でも抜群に他責で滑稽な人間をここまで演じたなと感じた。

あと、時系列が混合しているので
個人的にはスルメ的映画として
何回でも楽しめるかなと思います。

#映画 #映画レビュー #ウディアレン #ケイトブランシェット

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