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No.12 Cha-cha-cháのベース基本編

Cha-cha-cháは

ラテン音楽には様々なリズムスタイルがありますが、Cha-cha-chá(チャチャチャ)もその一つです。
1950年代にヴァイオリニストのEnrique JorinによってDanzonをもとに作られたリズムです。

トゥンバオを掘り下げていく為には、他にも取り上げるべきリズムや解説は色々とあるかなと思ったのですが…
Cha-cha-cháは、比較的よく演奏される上にラテン音楽に不慣れな人でも取り組みやすいかなと思うので敢えて先に書いてきます。

リズム的な特徴

Cha-cha-cháはin 2(カットタイム)ではなく、数少ない4/4拍子、in 4のパルスで演奏するラテン音楽のスタイルです。
テンポは通常100〜120 bpmくらいでMamboなどに比べるとゆったりとしたテンポで演奏されます。
クラーベは2-3 Son Claveです。

in 4で演奏するのですが、そのバックグラウンドで同時に
in 2のリズムも感じながら演奏するのも大切です。
Mamboなどのトゥンバオでも同様ではあるのですが、特にCha-cha-cháはギロのグルーヴを感じながら演奏するのが大切です。
Cha-cha-cháでのパーカッションが一通り順に紹介されていてわかりやすかったのでこの動画を貼っておきます。

2:08辺りからパーカッションのパターンを紹介しています。 4:33辺りからはベースのパターンも紹介していますよ。
まあ、言ってしまえばこの動画よくみておけばこんなBlogなくてもCha-cha-cháのグルーヴはよく理解できると思うけどwww

Cha-cha-cháの有名曲とか

Orquesta AragonやJose Fajardo y sus Estrellas,Enrique Jorinなどの演奏を聴いてCha-cha-cháのサウンドに馴染んでみるのが良いと思います。

とだけ書いてもなかなかどうしたらというところかと思うので、参考になりそうな動画を貼っておきます。

「La Engañadora」Enrique Jorrin

Cha-cha-cháの第一号とされている曲です。

El Bodeguero」Orquesta Aragon

Orquesta Aragon最大のヒット曲です。
個人的には、Cha-cha-cháはOrquesta Aragonの演奏を大変参考にしました。

「Oye Como Va」Tito Puente

ある意味一番有名なCha-cha-cháの曲かもしれません。
Santanaがカバーして超有名になったOye Como Vaです。

「Morning」Tito Puente

動画のタイトル付けが間違ってるのですがOye Como Vaではなく
「Morning」の動画ですwww
このテイクはなかなか発展的なCha-cha-cháのベースラインとなっています。
しかし、基本的なCha-cha-cháのグルーヴはしっかりと押さえていてカッコよいですね〜。

基本的なCha-cha-cháのベースライン

古典的なCha-cha-cháのベースのリズムとなります。

Cha-cha-chá Ex.1


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古いMamboなどと同系のリズムでシンプルなCha-cha-cháのベースラインです。

Cha-cha-chá Ex.2

古いMamboなどと同系のリズムでシンプルなCha-cha-cháのベースラインです。

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典型的なCha-cha-cháのベースラインの一つです。

Cha-cha-chá Ex.3

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Ex.2のバリエーションのベースラインです。
4拍目で8分音符2つ刻み、コンガのパターンと一致させてアクセントを強調させる感じです。

Cha-cha-chá Ex.4

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Ex.4はバリエーションとして他のリズムと組み合わせて用いられることが多いです。

現代的なCha-cha-chá

前述のものよりも現代的なCha-cha-cháのベースラインです。

Cha-cha-chá Ex.5

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2拍目の裏が3拍目とタイで繋がっています。
コードが2拍ごとで変わる場合コードチェンジを半拍先行して弾きます。

Cha-cha-chá Ex.6

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Ex.6はEx.5のバリエーションです。
以前の記事 で紹介したトゥンバオと同型となりますが、
Cha-cha-cháでもよくこのラインが用いられます。

Cha-cha-chá Ex.7

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Cha-cha-chá Ex.8

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Ex.7とEx.8はEx.5〜6と同じなのですが、4拍目の裏をシンコペーションして次の小節の1拍目にタイで繋がっています。
一般的にこれは2小節のグルーヴとして演奏するので、
Ex.7とEx.8でいうリピートしての2小節目から3小節目にかけてはシンコペーションせずに演奏します。

譜例では1小節目の4拍目の表から次の小節のコードを先行して弾いていますが、下記のように4拍目の表はC7のコードの中で音を弾き4拍目の裏でコードを先行するという形でも問題ありません。

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より複雑なラテンジャズ風なCha-cha-cháにしていこうという場合のものは次の記事に書いていこうかと思います。
様々なバリエーションが考えられますが、ベーシックなCha-cha-cháのグルーヴを見失わないように演奏していきましょう〜。











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